東京国際映画祭「ラスト・ダンス(破・地獄)」を観たんです
東京国際映画祭での1本目
香港映画「ラスト・ダンス(破・地獄)」
を観てまいりました。
香港版「おくりびと」
の要素もあるけれど、それ以上にいろいろな現代が抱える問題も描いていて、
とても面白かったし、泣けた。
問題には、メインは家族のコトなんだけれど、親子、兄妹、夫婦、未婚のカップルの妊娠、宗教、家業の跡継ぎ、そして、LGBT(今回は女性同士)、不倫…。
ある意味てんこ盛りなんだけれど、
その問題に絡んでたり絡んでなかったりし、どこか客観的に見てる立場なのが
ダヨ・ウォン演じるドミニク。
彼の過去全ては語られてないけれど、
両親は既に亡くなってて、独身で彼女あり、仕事を転々として、ウェディングプランナーで会社の社長だったのがコロナで廃業、それでマンションも売って、現在は借金を抱えつつの転職。
「結婚で稼いでいたのだから、次は葬儀で稼げば良い」
とばかりに葬儀会社に転職。それも社長として。
どちらも同じサービス業でしょ?って感じで、どこか親身さがない。
香港での葬式の作法で多いのが「破・地獄」と言う作法だと映画のオープニングで言っているけれど、
「故人の霊を地獄から救い出す」
儀式らしいんです。
え?必ず地獄なの?
ってツッコミたくなっちゃうけれど、まぁ、そこは重要じゃないと。
この儀式をするのは、葬儀会社の彼じゃないのよ。
「破・地獄」の儀式をするのは、道教の道士らしい。
なので、香港での葬儀は道士と葬儀会社のの連携で行われると。
まあ、日本の葬儀もお寺のお坊さんと葬儀会社の連携だから、ある意味似てるよね。キリスト教とかはよく知らないが…。
この映画では、
主人公の葬儀会社を継いだ
ダヨ・ウォン演じるドミニク
が、ベテランの道士である
マイケル・ホイ演じるマン道士
との関係や、様々な遺族との関係とかでいろいろと学んで成長していく様が描かれているんだよね。
そんな彼の導き出した答えのひとつが
道士は亡くなった魂を救い、
葬儀会社は生きている遺族を救う
って事。
そうかもね。
って思ったね。
まぁ、ワタクシの時は簡単で、樹木葬とかでぜひ!
話ズレた。
それからこれは始めからなんだけれど、
この主人公の彼って取り敢えず全てを受け入れるんですよ。
ダメなものはダメと言うと言いつつ。
要は、
優秀なホテルマンな感じ。
優秀なって所がポイントで
それが親身な感じがないのかな?
でも、実はちゃんと親身になってくって感じがきちんと描かれてて、
って言うか
演じてる
ダヨ・ウォン
が、
その変化の具合を表現してるわけなんだけれど、上手いなって思ったんだよね。
なんか飄々としてるんだけどね。
↑写真も含めてこんな人でした。
それで調べたら、映画の中では50歳過ぎなんてセリフが出てくるけれど、
実際は64歳だった!
若い!
俳優だからね〜。
って、いつものように支離滅裂だけど