皆さんは、自分のできる事・できない事って考えたことありますか?就職活動や新たに趣味を始めようと思うとき、これなら始められそう・これは少し自分にはできないかな、なんて思ったことあると思います。今回はできる事・できない事の考え方について少し書いてみたいと思います。
自己理解はすごく大切
就職活動(転職も同様)をする上で自己理解はとても重要な要素です。自分が何をしたいのか、どう在りたいのか、これが解っていないと何となく仕事を選んでしまい長続きしなかったり、同じような転職を繰り返してしまう事が多いです。「何をしたいのか」と同時に「何ができるのか」を自分で理解しておくことも仕事を選ぶ上では重要ですよね。サッカー選手になりたいと言っても、プロとしてやっていける技術・体力・知識・実績がなければ、いきなりサッカー選手として仕事をすることは難しいと思います。なので、できる事・できない事を自分で整理しておくことは仕事を選ぶ上ではとても大切だと思います。
とくに障害者の場合、できる事・できない事は障害理解にもつながります。私も就職活動をする時に自分のできる事・できない事を考えて職業を選んだつもりです。面接でも「苦手な事や作業はありますか?」なんて聞かれたりします。この時に「うーん」と考え込んでしまうと『この人、自分の障害の事解ってないのかな?』とか『働くイメージがついていないのかな?』などと思われてしまい面接ではマイナスイメージにつながってしまいます。
できる事・できない事の定義とは?
自己理解を進めていくと、できる・できないって何を根拠に整理すればいいのかな?て思う事があります。私は社会人なり立ての頃、自分は言語障害があるので外線からの電話応対の業務はできないと思っていました。それは、もし私の言葉が聞き取れなかった場合、先方に迷惑をかけてしまうだろうという考えがあったからです。私の考えはおそらく間違ってはいないと思いますし、現実に内線電話でも何回も聞き返されることもありました。なので誰も電話に出れない時など致し方ない時以外は外線電話はとらないようにしていました。
しかし、ある時先輩から「電話取りたくないの?」と聞かれたことがありました。私は「言語障害があるからでない方がいいかなと思って、会社のイメージとかありますし」と答えたのですが「なるほど、取りたくないなら無理にとは言わないけど、会社のイメージとか気にしなくていいんじゃない?」と言われました。私はこの時、電話応対ができないって決めてたのは自分だけなんだと、はっ!としました。
逆も然りで、面接で「コピーを取ったことがあるか、ホチキスは止められるか(手に障害があるため)」と聞かれ、「はい、普段から使用しているので問題ありません」と答えていました。実際に仕事で対応してみると、コピーが曲がってる!ホチキスの位置がおかしい!とよく新入社員が踏みがちな地雷を見事に踏んでしまいました。社会人的にはコピーもホチキス止めもできないのか、とその時は恥ずかしくなりましたが今となってはいい思い出です(笑)
定義の仕方は変化する
電話応対をするようになってから人前で話すと言う事も問題ないんだと自信につながりました。それまでやりたくても避けていた研修講師や司会などの仕事も躊躇なく引き受けることができました。しかし、これは多様性を受け入れやすい組織であったからかもしれません。実際、私がいた会社の新入社員は中途入社も新卒入社もすべて初日は私が会社代表としてオリエンテーションを進行していました。何人かの社員からは入社初日に黒原さんが司会として現れた時は驚きました、と言われたこともあります。その方々は多様性が進んでいる会社に入社したんだなと、いい方向に受け取ってくれていましたので会社のイメージ向上に一役買っていたことになります。世間でもそれが当たり前になればいいなと思います。
しかし、例えばテレビアナウンサーのお仕事としてはどうでしょうか。アナウンサーさんのお仕事は物事を誰にでもわかりやすく伝える必要があります。その仕事を言語障害がある私が出来るかと言えばNoでしょう。このように会社や職種によって、できる・できないの定義の仕方は変わると思います。自分が仕事をする環境がどの様な環境なのかを踏まえたうえで、できる事・できない事を整理していく事が大切です。
やってみたい!も考えて
やった事がないからできない、やった事があるからできるというだけではなく、できる・できないは自分だけで決める事ではないと言う事を知っておいてほしいなと思っています。また、技術が日進月歩する時代、色々なことがカバーできる時代です。もしかすると私がアナウンサーのお仕事をできる時代も来るかもしれません。
できる事・できない事を整理するときにやってみたい!という要素も加えて整理をすると自分の可能性が開ける!かもしれません。
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