
なぜアップルやグーグルは創業者が一線を退いてもうまくいっているのか『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』【無料公開#23】
8月28日発売の『カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方』。マクドナルド・メルカリ・SHOWROOMで事業と組織の成長を加速させてきた著者が、カルチャーを言語化し共有化するための手法をご紹介いたします。組織運営に悩む経営者、人事担当者、マネージャー、すべてのはたらく人に向けて、「新しい組織論」を無料公開にて連載いたします。
なぜアップルやグーグルは創業者が一線を退いてもうまくいっているのか
2019年12月3日、グーグルの持ち株会社であるアルファベットは、共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが揃って退任し、CEOの座をグーグルのCEOを務めるサンダー・ピチャイに譲ることを表明しました。
しかし、その発表を受けても株価に大きな変動はなく、市場の反応はいたって落ち着いたものでした。
さかのぼること2011年、スティーブ・ジョブスの後を受け、ティム・クックがCEOに就任してからもアップルの地位に揺らぎなく、2020年に株価は当時のおよそ6倍近くの値で取引されています。
どんなカリスマ経営者でも、いつかはその座を後進に譲るときが来ます。
松下幸之助、盛田昭夫、本田宗一郎……。
かつて日本でも偉大なイノベーターたちが行動経済成長を牽引し、メイド・イン・ジャパンの名声を世界へ広げました。
けれどもバブル崩壊以降、その栄光に陰りが見られます。そして、失われた20年……30年にも届こうとする今なお、その闇からの突破口を見つけられずにいます。
なぜ、アップルやグーグルといったシリコンバレーの企業は、創業者が一線を退いてもその勢いを失わずにいられるのか。
iPhone、あるいは検索エンジンといった素晴らしいプロダクトやサービスを生み出したから?
もちろんそれは確かにそうです。
けれどもそれだけではありません。
それぞれ確固たるカルチャーを社内外に浸透させることで「企業として何を追求し、何を選択すべきか」の価値観や判断軸を見失わずに済んでいるからです。
逆に言ってしまえば、多くの日本企業の苦境の要因は、創業者から次の代表へとバトンが受け継がれ、、「サラリーマン社長」がそのポストを埋めていく間に、会社に宿っていた創業者の精神やDNAが薄れ、目先の利益や売上ばかりにとらわれるようになってしまったからかもしれません。
著者プロフィール
唐澤俊輔(からさわ・しゅんすけ)
Almoha LLC, Co-Founder
大学卒業後、2005年に日本マクドナルド株式会社に入社し、28歳にして史上最年少で部長に抜擢。経営再建中には社長室長やマーケティング部長として、社内の組織変革や、マーケティングによる売上獲得に貢献、全社のV字回復を果たす。
2017年より株式会社メルカリに身を移し、執行役員VP of People & Culture 兼 社長室長。採用・育成・制度設計・労務といった人事全般からカルチャーの浸透といった、人事・組織の責任者を務め、組織の急成長やグローバル化を推進。
2019年には、SHOWROOM株式会社でCOO(最高執行責任者)として、事業成長を牽引すると共に、コーポレート基盤を確立するなど、事業と組織の成長を推進。
2020年より、Almoha LLCを共同創業し、人・組織を支援するサービス・ツールの開発を進めつつ、スタートアップ企業を中心に組織開発やカルチャー醸成の支援に取り組む。
グロービス経営大学院 客員准教授。
#カルチャーモデル の概要をSlideshareで公開しました!
— 唐澤 俊輔 『カルチャーモデル』著者 / Almoha LLC, Co-Founder (@karacchi_) August 29, 2020
これらフレームワークと共に42枚に渡り紹介。
・カルチャーを決める経営スタンスの4象限
・7Sを応用したカルチャーの言語化
・5Aを応用したカルチャーの浸透
・これらの具体例
これでもう、本買わなくていいかもwhttps://t.co/Guj5EmuZnW