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家族とキャリアの危機 男性/50代後半/老親同居/介護未満/前編 人生の転換期シリーズ最終編
「ダイアリー式メンター Haraのラジオ # 28」では
けんいちさん(仮名/50代後半)は母親が倒れたのをきっかけに
これまでの仕事人生と家族の価値観、考え方の大きな転換を迫られます。
介護と仕事と生活を守り、親と家族と自身の幸せのために何ができるのか?人生後半「天下分け目の関ヶ原」のストーリー前編をご紹介します。
ダイアリー式メンタリングの流れに沿って
ライフサイクル論の時間軸に沿った視点で見ていくと、男女問わず
だいたい30代後半から50代後半の中年期は1つの大きな転換期です
ケースのテーマ
・自分のあり方の問い直し
・仕事、働く意味についての問い直し
・パートナーである妻との関係の見直し 精神的交流 心理的再婚
けんいちさんのプロフィール
・50代後半
・正社員として勤務中 管理職
・共働き
・一人息子 地方勤務中
・母親と同居 介護未満
介護休業制度
・労働者に認められている権利のひとつ
・要介護状態にある家族の介護をおこなうために、業務を休業できる制度
・休業できる日数は介護の対象となる家族一人につき93日
とされていて、その日数を最大で3回に分割して休業可能
対象となる家族
・配偶者(事実婚の場合を含む) 父母(養父母を含む)
・子(養子を含む)配偶者の父母 祖父母 孫 兄弟 姉妹
このような制度があるにも関わらず、介護離職の数は年々
増え続けており、能力の高い労働者が介護を理由に退職
してしまうのは企業にとっても大きな損失になります
現状
同居する母親が倒れ、入院したのをきっかけに
仕事をやりくりしての病院通いや身の回りの世話を一身に背負う
妻、ゆみこさんの怒りから一触即発、家庭崩壊の泥沼に陥りそうに
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しかし
母親の退院も間近に迫る中、自分の仕事あっての家族と介護と考え
自宅介護のためゆみこさんに仕事を辞めてほしいのが
けんいちさんの本音
仕事では新規/大型プロジェクトを担当する多忙さとで
心が大きく揺れ動いている
メンタリングの目標
仕事と介護 現状の整理とプラン
・介護の支援をしながら現在の仕事を継続
・自分の人生のふり返り/棚卸しとこれから
・夫婦間のコミュニケーション
けんいちさんの内側と外側
母親の主治医からリハビリをしても介助が必要な暮しになると告げられる
母親の退院が迫る中、ゆみこさんに任せっきりな看病も否応なしに自分ごととして向き合わざる負えなくなる
メンタリングでは
傾聴を重ね
現状を一つひとつ整理していきます
![](https://assets.st-note.com/img/1648294395051-r4MgK8iq5X.png)
母親に対してとゆみこさんに対して
「自分ができること」と「できないこと」を整理
ゆみこさんの事情、心情に対して理解を示しはじめる
・家族といっても義理の関係
・父親のときの看病もゆみこさんにおんぶに抱っこだった
・息子の出産、育児のため退職。苦労の末、復職
・息子の巣立ちをきっかけにやりたいことのプランがある
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仕事はますます忙しくなっていく中
職場では、誰にも何も話せない、頼れないの考えのまま
家庭内や、周囲への働きかけを始める
ゆみこさんに「ありがとう」と声をかけ
反論せず話や愚痴を聴き
感謝と労いの態度・姿勢を具体的に表す
![](https://assets.st-note.com/img/1648294684768-JnkzdkX8Y3.jpg?width=1200)
自宅介護を希望するも
共倒れになりそうな、あるいは、離婚にまで発展しそうな
ゆみこさんの状態を見るにつけ
自分が辞職して介護の中心を担おうかとも考えるようになる
介護経験のある友人、知人から情報収集
辞職か、介護かは決めかねている
この背景には
仕事に対して100%(専念)
あるいは
介護に対して100%(専念)の
どちらかしかないと
決め込んでいる様子が見受けられます。
![](https://assets.st-note.com/img/1648293853349-XVpmVMYzga.jpg?width=1200)
辞表はいつでも出せるのですから
親の介護イコール、リストラ、窓ぎわ、肩たたきと
マイナスに考え過ぎず
仕事と介護の継続のために
社会的介護と勤務先の介護休業制度などについての情報収集のほか
家族でしかできないことを考え
一つひとつ、取り組んでいくのは、次回の後編に続きます。
※ ケースの課題や解決策は1つのサンプルであり、すべてを代表するものではありません
ケースの内容/ポイントの詳細はラジオ # 28でご確認ください。⇓
ダイアリー式メンター Hara のラジオ #28
(視聴時間:8分)
あとがき
個人情報保護などの制約もあり、今のところ、最大公約数的なケースにとどめることをお詫びします。ご理解いただけたら幸いです。
ご自身とは異なる年代やライフスタイルであっても、人生体験や心情と重ね合わせて視聴してみてください。
人は自分とは異なるひとや、信条と異なるライフスタイルに対して寛容になりにくい傾向があります。
中年期である50代は60歳の大きな節目を目の前にして
心が大きく揺れやすいです。
様々な葛藤や矛盾を抱え孤独感、不安、自信喪失に陥ることも。
例えば
親の介護では夫婦の役割負担のアンバランスから
家庭では妻と一触即発、家庭崩壊の危機も。
高騰する教育費や住宅ローンに追われ
妻の働きも経済的に欠かせない家庭も多く
そして
VUCA(先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態)の世界
すでに性別役割分担は難しい時代です。
家族として、夫として
できること、できないこと
そして
何ができるのか?
を考え
仕事でも会社のバックアップをどう引き出せるかの
発想の転換が必要です。
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これまでの仕事人生は準備期間、修業期間だと切り替え
より充実した自分らしい仕事とプライベートのあり方を
模索してみてはいかがでしょうか。
皆さんにとって、何かしらのヒントや気づきやきっかけになれることを願っています。
with all of my thanks and friendship
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