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夕方外出先からビジネスホテルに戻り、レセプションで部屋の鍵を受け取ろうとしたらボールペンで手の甲に書いておいた部屋番号がいつの間にか消えてしてしまっていた。 受付で名前とその旨を伝えるとスタッフから 「駄目じゃないですか。ちゃんと覚えていないと。」 と厳しく叱られる。 油性ボールペンで書くくらいだから「部屋番号を忘れた位で」とは思ってはいないのだが頭ごなしに言われると、どうも嫌な気持ちになるものだ。 そういえば以前家族で行楽地に遊びに行った帰り大渋滞に巻き込まれ、今
長い間の家庭のゴタゴタが片付いて、生活がようやく落ち着いたのは2019年夏のことだった。これで楽になるなと考えていたら翌年世界が“コロナ”の大波にのまれた。 このときからしばらくは生命を繋げる最低限のこと(食う、寝るだけ)をして何とか家事をこなし一日中労働ということになった。 国家的危機のとき、人は2つに分類される。 即ち護る方と護られる方。 今私は自分のことで手いっぱいだし、そもそもぐうたらなので他人どころの騒ぎじゃないのだが職種的に何となく世の中を助けなくては
今年(2022年)6月のこと。急激に夏日になったせいか我が家ではダニが大量発生。早くもアレルギー症状が出てしまう。 このとき私は今夏のハウスダストとの戦いを独り高らかに宣言したのだった。早速翌日曜の早朝、使っている掛布団やカーテンを肩に担ぎコインランドリーへと向かった。 「こんな早い時間なんて誰もいないだろう」という予想に反し、ランドリーは結構な客の入りだった。多くの洗濯機、殆どの乾燥機には洗濯物が入っており、スマホをいじる20代~30代位のお兄さん達で椅子が埋まって
数日間、とある都市にあるビジネスホテルにお世話になった。築浅の綺麗なホテルで、お値段の割にサービスも良さそう。 ところがうっかり喫煙室を予約してしまっていた。 「まぁ。いい。若干なら耐えられる。」と、そのときは思った。 部屋に入ると想像以上の煙草の臭気。前の人の臭いだろう。 置いてあった消臭剤をこまめに散布しつつ、「まぁ。辛抱強く消えるのを待つしかない。」と、また思った。 ふと部屋のエアコンが眼にとまる。各部屋にエアコンが取り付けてあるタイプのホテルらしい。
数年前のこと。小学校5~6年の担任だった先生から電話がかかってきた。 「毎年年賀状を欠かさず出していたけど、目が不自由になって年賀状の返事が書けなくなってきた。申し訳ないけど今後は失礼するわね。」 ということだった。 そして 「ところで、○○ちゃんは今、絵のお仕事をしているんでしょ?」 と質問されて、ものすごく驚いた。 ああ。思い出した。 私は子どもの頃、何かに憑依されたように毎日絵ばかり描いていたのだ。 白いスペースを見ると描かずにおれない病とでもいうか。 文集の挿し絵や