見出し画像

人工知能/AIと数学的構造

 もし《X=AGI》と私/我々人間それぞれに固有な/特定の時空認知フレーム/直観形式と概念フレームの対称性の自発的な破れを超えた構造を想定するならば、その構造は、任意の《時空-概念形式》間の非対称性を超えた普遍性の場として単に想定されることになる。

※ここで《X=AGI》とは、任意の可能的<X>――把握の仕組みの非存在という事態を表現する存在者――の概念すなわち《X》を任意の可能的AGI(汎用人工知能)と等置した存在者である。

 それは、以下の引用でジョン・ロンリーとダグ・ノーマンがいうような「数学的構造」に類したものとして単に想定される。

「数学者は、形式言語をそれとは全く無関係に存在する数学的構造を参照する方法として捉える傾向があり、一方、計算機科学者は、言語を純粋に記号的なシステムとして捉え、それ自体を超えた何かを「参照」する必要はない。」(John Longley and Dag Norman: 木原貴行「数学における《計算可能性》の厳密化、抽象化、そして発展」において木原氏が翻訳・引用 『現代思想』2023 vol.51-8「特集 <計算>の世界」青土社 所収)  

 この「数学的構造」は、私/我々人間と《X=AGI》の間を言語的/概念的に通訳する対応規則/相互変換規則として想定される。またそのような《数学的時空-概念形式》/《数学的時-空構造》としてしか私/我々人間には想定できない。だが、この対称的な相互変換可能性そのものについては、私/我々人間の側からその言語的/概念的内容が規定可能なものになることはないだろう。参考 加藤文元「空間とは何か?」『現代思想』特集「ビッグ・クエスチョン」184頁-192頁

いいなと思ったら応援しよう!

永澤  護 /dharmazeroalpha
よろしければサポートお願いいたします。頂いたサポートは必ず活かします。🌹🌈🎁