安倍公房『他人の顔』 & ドゥルーズ+ガタリ 『千のプラトー』
ドゥルーズ+ガタリは、1980年出版の『千のプラトー』において次のように書いている。
「顔を解体すること、これは決してささいなことではない。狂気に陥る危険も多分にある。精神分裂病者(ママ)が自分の顔についても他人の顔についても等しく、顔の感覚をなくすと同時に、風景の感覚、言語と支配的な意味作用の感覚を失うのは偶然だろうか。つまり、顔とは一つの強力な組織作用なのだ」(訳書p.213-214 原書p.230.)
一方、『他人の顔』のラストはこうである。
「ともあれ、こうす