見出し画像

中途エンジニア採用の内定承諾率が1年で33%→73%に向上した話

みなさんこんにちは!
ワンキャリアでエンジニア採用を担当しております、新井(@yu73s)です。

弊社では、新卒採用サイトの「ONE CAREER」、採用DX支援サービスの「ONE CAREER CLOUD」、中途採用サイトの「ONE CAREER PLUS」と計3つのサービスを展開しています。

弊社ではこれら複数のプロダクトを成長させていくためにも、エンジニア組織の強化を進めています!
特に2024年は中途エンジニア採用が前進し、内定承諾数は前年比で9倍という結果となりました。この成功の要因は多岐に渡るのですが、今回は「内定承諾率」に焦点を当てて取り組んだことをご紹介します。



現在の開発組織と採用体制

弊社の従業員は、正社員が220名を超えた規模となっており、そのうちプロダクト作りに関わる社員は企画やデザイナーも含め80名ほどです

採用活動においては、人事部門と開発部門で役割を分担し、日々密に連携をとりながら推進しています。プロダクトが拡大する中で、積極的な採用と生産性向上を同時に進め、より強靭な組織を目指しています。


内定承諾率を高めるために、採用プロセスで行なったこと

日々採用活動を進める中で、2024年の内定承諾率は前年比で33%から73%と大幅に改善しました。そのために行った取り組みをご紹介します。

大前提として、内定承諾率に影響を与える要素はとても多いですが、初期接点から内定承諾までのプロセスに注力して取り組みました。
具体的には、内定承諾率を向上させるために、「魅力づけ」「懸念払拭」の2つの観点からアプローチを図りました。

「魅力づけ」とは、弊社を選ぶ動機となるプラスの要素を提供することです。(例:エンジニアとして〇〇の経験を積めるなど)
「懸念払拭」とは、マイナス要素をゼロにし、選択肢から外れないようにすることです。(例:働く環境や人間関係など)
この考え方は、アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグ氏の「二要因理論」にある「動機づけ要因」と「衛生要因」に近く、採用シーンに置き換えて考えました。
それぞれ具体的に取り組んだことは以下です。

  • 動機づけ

    • カジュアル面談の品質向上

    • オファースライドの作成

    • オファー後の社員座談会

  • 懸念払拭

    • 面接前後の人事面談

    • CTO・人事によるオファー面談

今回は、カジュアル面談と人事面談について詳しくお伝えします。


カジュアル面談の品質向上

昨今の採用市場で浸透しているカジュアル面談ですが、特に知名度の低い企業のエンジニア採用において非常に重要になると考えています。
その理由は以下の通りです。

  • エンジニア採用では、ダイレクトリクルーティングが主要チャネルになることが多く、カジュアル面談を経由する候補者の比率が多くなるため

  • エントリー段階で自社への入社意向が高いことは少ない中で、初期段階で意向を高められれば選考過程での辞退を予防できるため

  • 採用プロセスにおいて魅力づけに振れる数少ないプロセスであるため

カジュアル面談は採用プロセスの初期に位置することが多いため、内定承諾率との関係は遠いように見えますが、むしろここにテコ入れしない手はありません。いち採用担当として、こだわりたいプロセスです。

また、カジュアル面談の品質として見るべき指標は「選考遷移率」と「面談満足度」と考えます。
前者について誤解のないようにお伝えすると、全候補者を短期的に選考へ繋げるべきという意味ではありません。選考意向や転職意欲がない方も歓迎し、弊社のことを知っていただく機会と捉えることが大前提です。ただし、転職意欲がある方に対しては積極的にアプローチする方針です。

弊社では、エンジニア部門の採用候補者とのカジュアル面談はエンジニア社員が担当する体制をとっているため、エンジニア社員に対してこれらを伝達しクオリティを標準化する必要がありました。(開発業務の合間に時間を割いてくださっているエンジニア社員の皆さんに心から感謝しています。)
具体的に取り組んだことは下記の3点です。

具体的に取り組んだこと①:カジュアル面談マニュアルの作成

エンジニア社員に主体者として面談を担当してもらいつつ、採用のKPIにヒットさせるためにドキュメントを2点用意しました。
1つ目は、面談ガイドラインです。
面談を担当する新任の全エンジニア社員へのオンボーディングで使用・伝達することで、共通認識を図ります。
ガイドラインの構成とは下記の通りです。

  • 面談の目的

  • 面談でのスタンス

  • 面談の流れ

  • 選考フロー

2つ目は、面談フォーマット(議事録)です。
面談時に使用するフォーマットも用意し、毎回の面談前に面談担当者へ共有します。
候補者の志向性に合わせて面談担当者をアサインしているため、どの担当者であっても一定の面談品質を担保する必要があります。一方で、あくまでもエンジニア社員個々の良さや柔軟性を持たせるために、最低限の範囲で定義しました。
このドキュメントを開くだけで面談がスムーズに進行できる魔法のツールです。
フォーマットに含まれる内容は下記の通りです。

  • 候補者プロフィールや書類等

  • ピッチ資料のURL

  • 面談の進め方・流れ

  • 確認・質問事項リスト

  • ネクストアクション

面談ごとにシートを立ち上げる必要があるためオペレーション工数を要しますが、効果のある取り組みだと感じています。
今後採用数が増加した場合には、自動化を含めた運用のアップデートは考えていく必要はあります。

具体的に取り組んだこと②:ピッチ資料の整備・運用

冒頭でも触れたように、面談選考遷移率の向上は重要指標のひとつです。
そのためには開発組織の魅力を面談の中で適切に候補者へ伝達する必要があります。
弊社のピッチ資料では、自社の魅力/特徴にフォーカスした項目を用意しています。候補者にお伝えしている内容を一部ご紹介します。

弊社の開発組織は「開発生産性」の向上に積極的に取り組んでおり、「Findy team+ Award」では3年連続で受賞しています。
面談の中では、生産性向上に取り組んでいる背景や現状課題、具体的な取り組みなどをお伝えしております。

また、弊社の開発組織は、技術・キャリアに対する投資を惜しみません。
勉強会やLT会、ペアプログラミングなどを頻繁に行なっています。そして、これらは業務時間内での実施としています。個人目標に「学習」を入れることが可能で、人事評価に組み込んでいます。

参考記事:

社外からは見えにくい社員の雰囲気や人柄もできる限りお伝えすべく、「人」にフォーカスしたパートも用意しています。

上記と並行して重要となる内容の運用・アップデートでは、常に候補者へ最新情報をお伝えできるよう定期的に更新するフローを組んでいます。

具体的に取り組んだこと③:面談への人事同席によるフィードバック

面談の主担当はエンジニア社員ですが、人事である私も面談に同席しています。新任のエンジニア社員に対しては、面談後にフィードバックを行いサポートをしています。

私が同席する理由はフィードバックだけではなく、下記の目的もあります。

  • エンジニア市場の動向やエンジニアの志向の1次情報を取得

  • 候補者が選考に進んだ際に最適なアプローチを取るための各候補者理解

結果として、面談後のアンケートでは満足度が10点満点中9点、面談選考接続率では半数以上が選考へ進むようになりました。


人事面談による懸念・不安の払拭

弊社中途エンジニアの選考では、基本的に3回の面接を実施しています。

その過程で、1次面接後と2次面接後に人事面談を行い、候補者と伴走します。面談では、次回面接のポイント伝達や質疑応答、転職活動の状況確認を行っています。
特に質疑応答では、面接時には聞きにくい点をクリアにして情報のギャップを埋めていきます。加えて、候補者の転職活動の状況を把握することで選考スピードの調整や適切なアプローチが可能になります。
転職活動中の方に時間を取らせてしまう懸念もありますが、「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに掲げる弊社だからこそ、本気で候補者に向き合いたいという強い想いのもとお時間をいただいています。(候補者のご都合にあわせて柔軟に対応しております。)

結果として、「安心して選考を進めることができた」という声を多くいただき、意思決定の支援ができていると感じています。


最後に

採用の仕組みづくりが大きく前進した2024年でしたが、開発組織のさらなる採用強化には課題も多く残っており、中でも「認知獲得」が鍵です。弊社はまだ無名の存在であると認識しています。
今後は他社様との合同イベントやカンファレンス等の開催にも力を入れていきます。
イベントの共催や登壇のご相談を大募集しておりますので、ご興味のある企業様のDMをお待ちしております!

私新井(@yu73s)または、DevHRチームの長谷川(@hasehathy)まで。
エンジニア組織のXもぜひフォローお願いいたします!


「人の数だけ、キャリアをつくる。」
ワンキャリアではミッション実現のために、事業・プロダクト開発を推進させる仲間を募集しています。弊社のエンジニア組織にご興味を持っていただけた方は、採用情報もチェックいただけると嬉しいです!

▼ワンキャリアのエンジニア組織のことを知りたい方はまずこちら

▼カジュアル面談を希望の方はこちら

▼エンジニア求人票


いいなと思ったら応援しよう!