アイデアは筋肉だ
皆様こんにちは。京都の手作り時計店DEDEGUMO(デデグモ)です。
今回はお題企画 #最近の学び について書きたいと思います。
最近私がSpotifyで聞きはじめたポットキャストがあります。
「墓場のラジオ」
音声コンテンツを制作するクリエーター集団のTOCINMASHが配信するポットキャストです。
下記の第19夜「アイデアこわい談義」が今の私のシチュエーションにぴったんこはまってしまいました。
Spotify聞ける方はまず是非下記を聞いて欲しいです。(所要時間:35分)
このポッドキャストの中で最初に紹介されているのが尾崎えり子さんのnoteの記事。
当時(といってもそんなに前でもありませんが)話題になったということなのでご存知の方も多いかもしれません。
(上記のnoteを読まれた前提でお話ししますね。)
野球の千本ノックならぬアイデア100個出しの凄み!!
いや、驚きました。そして、それについてポットキャストでSHIBUちゃんが語っていることがまた凄かった。盛り沢山のうち私に刺さったのは下記です。
尾崎えり子さんは、アイデア出しの79個目で本当に自分から生み出せるモノがゼロになった体験をした。その時、初めて周りにあるあらゆる情報が「情報」としてちゃんと目に飛び込んでくる体験を得た。
腹筋100回出来る人は腹筋100回やった人。筋肉は蓄えられ次は300回までできるようになる(かも?)。
アイデアもいっしょ。本当に死ぬ思いをして100個のアイデア出しを経た人って千ぐらいは出るよねってなっている。
アイデア出ないときって「質」を求めてる。会議でもこれ言ったらしょーもないといってひっこめちゃうのではなく、しょーもないアイデアから話広がるから超大事。
しょーもないアイデアは誰もが思いつくアイデアだから誰も出したがらないけど、それは(発言することが)「勇気あるアイデア」でそこから派生するひらめきになる。だからアイデアに自己採点はいらない。その場に沢山投げていくことが大事。投げていくとじぶんでも驚く言葉がポンっと出る。とにかく数をこなすとミラクルが起こる!コンスタントに出す癖をつける。
筋肉は限界あるけど、アイデアは脳の中だからリミッターはない。
あ、でも無理はあかん。熱出る(笑)
佐藤可士和さんはものすごく没にしたアイデア案が多いことでも有名。トップレベルの人でさえそれだから、それ(沢山のアイデア出し)はセオリーだ。
最後にSHIBUちゃんは、(最近の人は)インプット病にかかっている人が多いとも言ってました。
思うに、情報やノウハウを得てそれをちゃんと生かしてアウトプット出来ないとインプットばかりでは脳がいっぱいいっぱいになってしまって、逆に新しい発想をするときの妨げになっているのかも知れません。
私もこれは最近よく感じることで、沢山の気づきの多いnoteを読むのは好きですが、あまりに情報量が多くて自分の中で上手に消化しきれないことがあります。
それにしても100個のアイデア出し。
皆さん挑戦したことありますか?
私はまだないです。
もうこれ以上出ないという脳内空っぽの境地に至ってみたい!
学生時代、かなりハードな運動系部活動を経験してきた為「アイデアと筋肉は一緒」説はすごく腑に落ちたので、きっとこの境地に行けるはず!
今年DEDEGUMOでデビューするレギュラー時計たちはすでに控えていて、それは2019年に公募した時計デザインコンテストの採用デザインなんですね。
外部のデザイナーさんたちが考えてくださった素敵デザインを、今まさに時計にしているところです。
(本当は去年発売するつもりでしたが、コロナでDEDEGUMOも目の前の様々な対応に追われてしまった為、一旦全ての新作デザインが保留になっていました。)
そして現在私の仕事のうちの一つは、今年の新作の次、来年の新作の為の時計デザイン案を出すことなのです。
もうこれはデザイン案の為、100個のアイデア出しチャレンジするしかありませんね!
会社で代表と新しい時計デザインのアイデアについて話していると、話しているそばからどんどん面白いアイデアが出てきます。
私の悪いところは、ちょっとぶっ飛んでいるアイデアだと自分の中で「これは商品化難しいだろうな」と勝手に判断してしまって、そのアイデアのメモ書きをせず後から思い出せなくなるところです。
あれ、ちょっといいアイデアだったはずだけどなんだったかな???
ものすごくもったいないことをしていたと思います。
ぶっ飛んでいてもそこから派生して実現可能な面白いデザインになったかもしれないのに。。。
数年前の出来事ですが、オーストラリアのフリーのジャーナリストさんがメールで連絡してきました。
彼は、過去に京都へ旅行したときDEDEGUMOの個性的な時計を購入し、それを今でも大切にしているとのこと。今度ふたたび京都へ行くから京都の実店舗と時計つくりについて代表に取材させてくれないか、取材した記事はオーストラリアのいくつかの雑誌に掲載します、との事でした。
彼がふたたび来京した際に通訳係で私も同行させてもらいましたが、彼の持っている時計は私も見たことのない衝撃的なデザインでした。
文字盤の大半が真鍮の蓋で覆われていて、2時から4時のところが窓になっていてその時間しか時刻がみえないんです。
私が「これじゃ、時間がわかりませんよね」というと、彼は「それがいいんだよ!」と絶賛していました。
この時計をデザインした当時の時計職人さんも斬新ですが、それを何年も愛用している彼も斬新なライススタイルだなと思いました。
代表はTV番組の出演の時でも「うちの時計は時刻がわかりずらいんです」と堂々と言います。
私は影で「時計店なのに時刻が分からないなんて言うなんて・・・」と動揺してしまいます。
でも、代表が常ひごろ言っている「面白い時計を作りたい」という思いは、人をあっと驚かせて、ここに行けば見たことないモノが手に入るよと思っていただけることに繋がり、それは普通の時計を作っても大手には敵わない小さな時計店が勝負するための唯一の「切り札」なのだとわかりました。
つまりは、オーストラリアの方が愛用している見えずらい時計があったっていい。実際こうして長年大切にしていただけているのですから。
ぶっ飛んだアイデアもどんどん出して、忘れないように書き出して記録するべきですね。
今日から早速紙のノートに書き留めるようにしました。
よく筋トレしている方が筋肉はうそつかない、といいます。やったらやった分だけ目に見える成果が出るのが筋トレです。
アイデア出しもそうなのだと思います。100個アイデア出せたら、凡人の私でもきっとすごいデザインの時計も出来る気がします。
墓場のラジオ、そして尾崎えり子さんのnoteで今回はとても素晴らしい気づきと学びを得ることが出来ました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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