コールセンターでVOCを集める小技
という始まりですが、コールセンターにおけるVOCはAIでなくてもご理解いただいていると、読者の方に対して勝手に思っています。
コールセンターにおけるvocの重要性を教えてください
さて、VOCの重要性はご理解いただけたと思います。
では、VOCを積極艇に集める意義はどうでしょうか?
ではVOCの重要性を理解したうえで、コールセンターのオペレータが積極的にVOCを集める重要性を述べてください
ここからが問題点です。
通常、コールセンターとは高い稼働率の中で、多忙で、お客様対応に追われています。そこで以下の質問です。
コールセンターのオペレータはお客様の問い合わせに答えるのに多忙ではありませんか。VOCを効率的に集める方法はありますか。
私の意見は少し違います
「フィードバックを促す質問を行う」、「オペレータにVOC収集の重要性を教育する」の複合技です。
お客様の背景を問う質問を入れる
これは結構深堀したいのですが、VOCという論点では一つだけです。以下に図解します。
今の時代、積極的にコールセンターに電話をかける人は少ないです。
顧客の接点は少なくなっています。
コロナを背景として、多くの企業でノンボイスが導入され、公式ホームページへのコールセンターへの動線は意図的に長くなりました。
そのため、多くの人は自己解決を試み、失敗し、窓口を能動的に探して問い
合わせに至ります。
つまり、ただの単純質問ではなく、課題背景を抱えてコールセンターに至ると考えた方がいいのです。
「○○が知りたいということでございますね。【恐れ入りますが】、何かございましたでしょうか?」
👆を基本文とします。
それに加えて「~が起こったのは、何か操作をされてのことでしょうか」
「今はどのような状況ですか?」
などなど、お問い合わせの前後関係をヒアリングすることを伺います。
「~が知りたい」としたときになぜその質問に至ったのかの背景をストレートに聞くことです。クッション言葉などを交えつつ、投げかけます。
どうやってVOCを聞き出すのか
例えば、車を想像してください。あなたは男の子のパパで車の後ろに自転車を積みたいとします。しかし、後ろの座席の倒し方が分かりません。
マニュアルを見ましたが、操作方法が分かりませんでした。
コールセンターに電話をかけ、操作方法を聞きます。
この時オペレータはなぜ、座席を倒そうとしているのかを聞きます。
背景:子供の自転車を載せたい、マニュアルを読んだが見つけられない
回答:倒すことはできないが、リクライニングで倒すに近いことはできる
この時、オペレータから「お子様の自転車を乗せたかったんですよね。ご要望に沿えず、申し訳ございません。座席を倒したかったということですよね?」と質問をします。これにお客様が同意をした時点で「VOC」を獲得できました。
さらに上手なオペレータは「リクライニング最大の状態で、自転車は入りませんか?」と聞きこめるかもしれません。
お客様は「子供用自転車は入るけど、大人用が入らない」や、「斜めの状態になるから、ハッチを開けた時に飛び出るかも」などの声を頂ける可能性があります。
今回は要望には完全には答えられない、という観点でしたが、座席を倒せる場合でも、お客様がマニュアルで解決できなかったところを掘り下げれば、マニュアルの改訂や、公式HPにFAQを作るなどの改善のTipsを獲得できるかもしれません。
背景を聞くことによって、VOCの質は上がる
VOCとして重要なのはもちろんお客様の要望です。
しかしあなたがメーカーの開発だったとして
・座席を倒せるようにしてほしい
・子供の自転車は乗るが、大人の自転車が乗らないので座席を倒せるようにしてほしい
どちらの意見が欲しいかは明白でしょう。
開発する際、お客様が製品を通して、自己実現ができるのが望ましいはずです。
オペレータのモニタリング評価に導入しましょう
VOCのヒアリングを導入する際は、必ずヒアリングを行ったかどうかを
モニタリングの評価項目に入れましょう。
普段の応対からヒアリングをすることを心がけなければいけません。
「これはご意見が聞けそうだな…」とオペレータが思ってから、やるのは、お客様とのやり取りもあるので、相当な柔軟性要求されます。
オペレータのアドリブ力に頼ることになってしまい、聞けずじまいになる可能性があります。
今回はメーカーのコールセンターという過程でお話させていただきました。
VOCを集めることは、コールセンターの価値の上昇、委託業務であれば委託サービスの向上につながります。自分のキャリアやスキルを高める意味でもいい経験となりますので、積極的なVOC収集を行っていきましょう!