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★【続巻マンガ紹介】『ダーウィン事変 6巻』が熱い!
マンガが好き過ぎて、マンガの貯蔵量が60,000冊を越えながらも、毎月新しいマンガを買い漁る僕が、前回1~5巻までの名言を紹介したマンガである『ダーウィン事変』(©©うめざわしゅん/講談社)の最新刊:6巻を紹介させていただきます。
ダーウィン事変 6巻 感想
「ヒューマンジーはなぜ生み出されたのか」という、すべての始まりを知るためにチャーリーは生物学者であり、遺伝上の遺伝上の父親であるグロスマン博士を探しにニューヨークへやってきたチャーリーたちでしたが、まさかのALAによる大規模なテロ襲撃が開始されてしまいました。
しかも各地での同時多発テロが起きてホワイトハウスまでもが襲撃されてしまい、さらにはもう1人のヒューマンジーであるオメラスもこのテロに参加したことで、世間に2人目のヒューマンジーが知れ渡ります。
人間とチンパンジーの交雑種:ヒューマンジーであるチャーリーの利用を諦めた動物の権利を主張する過激派団体ALAは、全米の動物愛護に関わる反乱分子を兵隊としてテロを仕掛けますが、その倫理観や考え方、捉え方が非常に難しいなと個人的に感じます。
まさに生い立ちの違うヒューマンジーとそれを取り巻く人類側の正義のぶつけ合いであり、現実でも動物愛護の過激派の思考は理解できない部分がありますが、彼らの中ではそれが正しいことなのかもしれませんし、考えれば考えるほど、誰の幸せを願った動きなのかわからなくて混乱してしまいました。
そしてオメラスの出生の秘密が明かされ、まさかのサラ・ユァン博士が代理母としてヒューマンジーを産んでおり、そのときの研究所の上司であったグロスマン博士の指示でもあり、マッド・サイエンティストの考え方がめちゃくちゃ怖いですし、「ダーウィンの処理手順」とはいったい何なのか、また気になる話が出てきました。
倫理的にどうであるこうであるといったものを飛び越えて、チャーリーやルーシーたちの視点あるいは作品社会の常識って何なんだろうと考えさせられます。
個人的に「思想」は、邪魔になることもあると思いますが、物事に対処するためには「思想」が必要なこともありますし、何か魅力を伝えたり自分たちの想い伝えるときに「思想」は大切である一方で、それらが拗れて揉めて、勝ち残った「思想」が「常識」と成り得るのかもしれないなと感じました。
グロスマン博士を探す展開ですが、もう彼を見つけてもどうしようもないような雰囲気が漂っていますし、ALAみたいに「人を殺す」という目的以外のものが必要になるような気がします。
この作品の中にはチャーリーやオメラスといったヒューマンジーがもう存在しているので、過去を暴いて未来に繋がる展開になったらいいなぁと思いながらも、まだまだヤバそうな真相やそれに絡んだ展開、さらなる謎がいつ明かされるのかといった伏線やこれからの動向が気になる情報が盛りだくさんです。
テロ実行犯が語った『自然は親切でもないし、不親切でもないからね。だとしたら地球上の苦しみは…、あまりに多過ぎる。』人間とそれ以外の動物にどう線引くのか、そしてその線を引くのは人間であるということを改めて考えさせられ、心にグッと深く刺さりました。
ダーウィン事変 6巻 名言一覧
ALAにとってもうボクに価値はないからゼロサムの関係だ。オメラスでも他の人間でも…、生きるためには殺さないと。
チャーリー
オメラスは人間に見つかってもたぶん殺処分でしょ。
手続きがなんで大事なの?
チャーリー
きみに誰も殺してほしくないしーー、オメラスもテロリストも法に従って裁かれるべきだと思う。
ルーシー・エルドレッド
なら約束して、もう一人で行かないって。ちゃんと二人で分け合おうよ、悪いこともいいことも。それのきみはーー、だれも殺す必要なんてない。OK?
ルーシー・エルドレッド
どうするかは二人が決めることだけど、“たかが恋愛”でいちいち負い目を感じてほしくない。
グレイス・グラハム
人間特権をより享受しているのは支配階層ですから、無差別よりも仲間の行動の動機づけになり、社会的影響も大きい。
バディア
自然は親切でもないし、不親切でもないからね。
だとしたら地球上の苦しみは…、余りに多過ぎる。
フェルディナン
力か…。シモーヌ・ヴェイユによれば力とはーー、人を死体に変容させる能力だそうだ。その定義に従えば、地球上でもっとも力を持つのは人間だろう。
オメラス
こんなことをしても…、負の効果しか生まない。いくら力を誇示しても…、それで社会が変わることはない。
リナレス
その椅子は中世の玉座とは違う。社会を変えるには市民による民主的な手続きが必要よ。
リナレス
…男の倍の論文と実績を出しても足りませんよ。
科学の世界にも女には「ガラスの天井」が。
サラ・ユァン
いかがだったでしょうか?
次巻はマッド・サイエンティストのグロスマン博士が遂に登場するのではないかと思われますし、彼は一体何を語り、そしてチャーリーとオメラスはどうするのか?といった手に汗を握る展開から、今後も目が離せない。予感がしてます。ぜひ興味のある方は読んでみて損はないと作品だと思います!
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!