ざっくり!日本美術史 白鳳編
ざっくり!日本美術史、5回目は白鳳時代。
白鳳時代は7世紀中頃~8世紀初頭を指し、飛鳥時代と奈良時代に挟まれた比較的短い時代です。
国が仏教との結びつきを強めながら、律令国家を形成していく過渡期にあたります。
また、白鳳とは当時の元号「白雉」の美称です。
白鳳仏の展開
白鳳時代の美術は仏教関連が中心です。
とはいえ、飛鳥時代のものと雰囲気や様式は異なってきます。
奈良(大和国)を中心に寺院が作られ、隋や初唐の影響を強く受けた仏像が制作されました。
これらの仏像は白鳳仏とも呼ばれています。
白鳳仏は均整のとれたプロポーション、どっしりとした存在感が特徴です。飛鳥時代の仏像と比べるとより人間に近い表現が行われています。
代表的なものに、薬師寺の薬師三尊像や興福寺仏頭などがあります。どちらもふっくらとした顔立ちをしているところが共通点です。
作品ピックアップ
■仏像
・興福寺「仏頭」
・旧山田寺本尊像で15世紀に被災し頭部のみ現存
・当麻寺「弥勒仏像」
・深大寺「釈迦如来像」
・鶴林寺「聖観音菩薩像」
・法隆寺「夢違観音像」
・薬師寺「薬師三尊像」
■その他
・法隆寺金堂壁画
...仏教の世界観を描いた壁画,1949年の火災により損傷
・高松塚古墳壁画
...1972年に明日香村で発見された古墳壁画,四神や星座,女子群像から大陸の影響が伺える
・法隆寺金堂・五重塔
...世界最古の木造建築として世界文化遺産にも登録
・伊勢神宮
...神明造と呼ばれる高床式の建築様式を持つ,20年に1度社殿を建て替える式年遷宮は7世紀に始まる
次回は奈良時代についてご紹介します。
それでは。
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