2024年、ブイクック社での1年を振り返る
こんにちは!(株)ブイクック取締役COOのYuha(@daydreamer_veg_yuha)です!
さて、今年も2024年の振り返りを書いていきます。
ブイクック社と、私個人の記録について。
この記事を書く直前に2023年verを読んだのですが、全然何にも覚えてなくてびっくり!w
1記事でも残しておくと思い出せるので、記録は本当に大事…
というわけで、2024年verもしっかり残していきます!
今年はなんといっても、メイン事業を新業態に変更するという、とっっっても大きな変化がありました。
ブイクック社は、今現在3つの事業を柱に運営しています。
・ヴィーガンレシピ投稿サイト「ブイクック」
誰でもヴィーガンレシピを投稿&検索できるサイト。
掲載数約5000と、日本最大級のヴィーガンレシピ投稿サイトです。
・ヴィーガン商品専門通販サイト「ブイクックスーパー」
300以上の様々なブランドのヴィーガン商品を、送料一括でまとめて購入できる通販サイト。もちろんall veganなので、安心してお買い物いただけます。
・ヴィーガン寿司専門店「Vegan Sushi Tokyo」(←new!)
2024年6月に、渋谷道玄坂にてオープン。
開店から半年で、google mapにて⭐️4.9、レビュー289件をいただきました。
会社として初めての挑戦の飲食店業態。
6月オープンから、コアメンバー3人で毎日店頭に立ち、PMFに向けて文字通り「毎日改善・毎日仮説検証」を繰り返してきました。
そして、PMFのその先の、スケールフェーズに立ち向かっているのがこの年末です。
今回の振り返りでは、ピポッド→PMF→スケールまでの流れや、そこでの学びについて記録していこうと思います。
ヴィーガニズムは国境を超えて繋がっている
先に、今年インバウンド事業をスタートしたことで、ヴィーガン事業への希望を感じた経験を記載させてください。
新しくインバウンド事業を開始するにあたり、100名以上のヴィーガン観光客にヒアリングさせてもらいました。
どの人も「日本でヴィーガン事業をやっている」というと快く協力してくれて、「本当に応援しているよ!!頑張ってね!!!!」と力強い応援までくれました。
また、ヴィーガンを始めた背景や思うこと、日々のお悩みあるあるは、面白いほど共通していました。
国はもちろん、生きてきた文化、背景、歴史、考え方は全然違うはずなのに、"ヴィーガニズム"という共通の価値観に辿り着き、同じ想いで分かち合える人が世界中にいることが、私にとって大きな発見であり、ヴィーガン生活をしている人、そしてヴィーガン事業を展開している事業者として、とても背中を押された経験でした。
Vegan Sushi Tokyoをオープンしてからも、
・このお店を開いてくれてありがとう!!
・ビジネスは上手くいってる?応援しているよ!
・幸運を祈るよ!頑張ってね!
などなど、事業者⇄お客さん という関係性ではなかなか言われることがなさそうなくらい、仲間意識のある声かけをたくさんもらいました。
↓回答してくれたアンケートにも、熱いメッセージを残してくれています。
これ、サクラじゃないんです、本当にすごい。
みんなからの"同じヴィーガンとしての応援の言葉"を胸に、少しでも多くの困っている人を救えるよう、早く事業を展開していこう!!!と毎回気合いが入る瞬間です。
それでは、その言葉を胸に駆け抜けた2024年を振り返っていきます!
🚩2月:会社の方針模索時期
事業ピポッドを決め、方向性を探るため、いろいろ模索していた時期。
そんな中でも、昨年に引き続きブイクックスーパーでの大人気企画「試食ウィーク」を開催しました!
2024年1発目は、台湾発ヴィーガン冷凍惣菜のNO MEATINGシリーズ!
メンバーも大好きなフィッシュフライが0円で試食できるということで、社内も大盛り上がりの企画でした。
🔍3月:事業ピポッド。爆速インサイト集め開始
会社としての生存戦略を考え直した時期。
結果、これまでの事業から大幅にピポッドし、市場の波に乗れる「インバウンド事業」をまずは狙っていくことに決定しました。
これまで国内のヴィーガン消費者向け事業を行ってきたこともあり、インバウンド市場の知識も、インバウンドのインサイトの知識もまったく0の状態。ここから追い上げるため、一次情報でのインサイト集めに全員で走り出しました。
飲食店事業者のインサイトを集めるために地方観光都市を飛び回ったり、ヴィーガン訪日観光客のインサイトを集めるために観光地を飛び回ったり、ヴィーガンレストランで声をかけまくったりした1ヶ月半でした。
大学生以来の英語力を呼び覚まし、本当に日本語より英語の方が長く喋ってるんじゃないか、というくらい多くの観光客にヒアリングさせてもらいました。
1ヶ月半で100名以上のヴィーガン観光客に話を聞くことができ、
本当に地道なインサイト集めでしたが、確かにリアルなインサイトをゲットすることができました。
🕵️♀️4月:引き続きインサイト集め
仮説検証を繰り返し、どんどん課題と解決策を絞り込んでいきました。
久しぶりにプロトタイプを作ってヒアリングに行ったりも!
仮のメニュー表を作って、ヴィーガン飲食店で声をかけた訪日観光客にヒアリングさせてもらいながら、どんどんフィーチャーを固めていきました。
ターゲットも事業仮説も決まっていない、0からのスタートから、なんとか2ヶ月で絞り込むことができました。
そこらへんの詳細は、インサイト分析に活用させていただいたツール「centou」さんの取材記事にてお話ししています。気になる方はぜひ!
3ヶ月で高速事業立ち上げ —— 徹底したインサイトマネジメントで急成長する「ヴィーガン寿司」の知られざる裏側
⏰5月:事業決定!MVPづくり
ついにフィーチャーが決定!
この時点で、解決策として「ヴィーガン寿司専門店」をオープンすることに決めました。
ヴィーガン寿司専門店としてあるべき最低限のフィーチャーが決まったので、あとはそれを実現させるのみ。
5月は、お店オープンまで各自役割分担し、必死に作り上げていきました。
例えば具体的には…
・レシピ開発
・物件探し
・内装、装飾
・デジタル戦略の準備
・安定運営のためのオペレーション作成
・メニュー表づくり
・注文&キッチンシステムづくり
などなど…。
これまでやってきたwebサービスとは違い、物理的にリアルなサービスを作るため、不可逆なことが多かったり、時間と物理の制約があるなかで準備する必要があったり、と、webサービスとの違いを感じることがかなり多かったです。
🍣6月:Vegan Sushi Tokyo オープン!
爆速MVP構築のかいあって、事業決定から3週間後の6月8日に、無事🍣Vegan Sushi Tokyo1号店🍣をオープンすることができました!!!
ここからPMFを目指して、毎日営業し、毎日仮説検証していく怒涛の日々が始まります。
いちはやく安定した集客を得て検証するために、開店できる限りの週6で営業し、日々検証を進めていきました。
徐々にお客様も増え、7月頭には⭐️5.0、レビュー70件を獲得することができました。ここまで(現在も)広告費は0円の状態。
大変ありがたいことに、弊社ブイクックは普段から応援してくださっている日本在住ヴィーガンのユーザーさんがたくさんいます。
ブイクックが新規事業を始め、飲食店をオープンしたことを公にリリースすると、普段から応援してくださっている皆様が駆けつけてくださる可能性がありました。
ただ、新規事業としては、ターゲットであるヴィーガン訪日観光客へのPMFを検証しなければいけない段階。
心苦しくはありましたが、公にはどこにもリリースはせず、ひっそりとgoogle maps上だけで公開しての営業開始となりました。
📝7-9月:ひたすら改善に向き合う日々
7〜9月は、日々増えていくお客様に対して、事業収支を健全化する検証を行っていました。
またオペレーションもどんどん改善しないと、お客様の数に対して対応が間に合わない状態に。
想定の2倍ほどのお客様が駆けつけてくださり、なんと1時間もお待たせしてしまうこともありました😭
7月には日本向けにリリース、ブイクックとしても新規事業開始を公に!
最初は手が回らず提供できていなかったドリンクやデザートもどんどん追加し、メニュー内容やレシピもどんどん改善していきました。
9月末には、ブイクックスーパーにて大人気企画「試食ウィーク」を開催!
今回は、植物性のスクランブルエッグをお届けしました🙌
ブイクックスーパーでは、このようなキャンペーン企画の他に、常に新商品の取り扱いや、オリジナルの詰め合わせBOXなどの商品開発もやってきました。
様々なメーカーの方より、新商品販売にあたってのプロモーションのご相談をいただいたり、取り扱い依頼のご連絡をいただいたりと、たくさんのお引き合いをいただきありがとうございました。
ヴィーガンユーザーに情報を届けられるメディア、そして実際に商品もお届けできる物流網を持つブイクックスーパーとして、今後もお力になれるととても光栄です。
試食ウィークなどキャンペーンのご相談はこちら:お申し込みフォーム
出品のお問い合わせはこちら:お問い合わせフォーム
🏃♀️10月:オペレーション改善祭り
割と店舗運営の収支は安定してきた月。
6-7月の1日の来客数を上回る予約数が安定して入るように。一旦の理想に近い客数が実際に来店してくださるようになったので、より早く提供できるようにオペレーション改善に力を入れていました。
テーブル会計にするか、ドリンク作りをキッチン→ホールにするか、などなど本当にちょっとしたオペレーションの変更で、ご案内できるお客様の数やスタッフの負担に大幅に影響が出て、本当におもしろい。毎日日報を書いて振り返り、翌日には改善、というスピード感でどんどん変えていきました。
この頃、まだコアメンバーの3人でお店を回していた時期。そろそろアルバイトメンバーの採用も始めたかったけど、なかなかそんな時間も取れない日々…。事業拡大の方に人員リソースを割きたいが、そうする店舗運営の余裕もない、という板挟み状態でした。
一方、突如これまで使っていた注文&キッチンシステムが使えなくなったり、予約サイトが使えなくなったり、店舗のインフラ自体のハプニングに対処していた月。
なんとかその場しのぎの対処をしたり、1日お店を休みにして事務作業に充てたり、とドタバタな1ヶ月を過ごしました。毎日怒涛すぎて、なんにも覚えていない…文字通り、走り抜けた1ヶ月でした。
そんな中、個人的な問題ですが、私自身にもガタがきました。
もともと閉ざされた空間に長時間いること、体力を使う仕事をすることがとても苦手で避けてきた人生でしたが、ついに耐えられなくなってしまった….
・寝ると明日が来ると思うと呼吸ができなくなり、5時過ぎまで寝られない
・寝る間際に涙が出て止まらない、ので余計に寝られない
という明らかに適応障害だね、という症状に直面しました。
思えばオープンしてから休日もずっと寝たまま動けず、私の人生ってお寿司提供するためにあるんだったっけ…そうなのかもしれないけど、違う気もする、と考え直すタイミングに。
せっかくPMFに近づいていて、売上的にも会社のメインを担っていく事業を作れたところだったので気持ちとしてはかなり悔しく、人手が減るとこれまで通りの客数に対応できなくなることは承知していましたが、希死観念から逃れるために、10月最終週より店舗スタッフから外してもらうことになりました。
ここから、サポートオフィスとして、崩れた店舗インフラの再構築、アルバイトメンバーの採用開始など、店舗に立つ以外に必要な業務を担うことになりました。
👪11月:いざ、仲間探しの旅へ
店舗に立ってくれるメンバーは、ヘルプでたまに入ってくれるメンバーと協力して、少ない人手ながらも着実に毎日売上を上げ続けてくれました。申し訳なさと、大感謝でいっぱい。
当たり前のことではありますが、
飲食店で売上を上げる
=お店をオープンする必要がある
=お店をオープンしサービス提供するスタッフが必要
という商売の基本中の基本を実感する日々でした。
ほんとに当たり前なんだけど、日々飲食店やカフェ、コンビニ、病院など物理店舗を開けてくれている事業者やスタッフに、心からの尊敬と感謝を抱くようになりました。
通販サイトなら24時間ずっと、人が作業しなくてもオープン、営業し続けてくれるので、本当に神、とも思ったな。
私のデスクワークタイムが生まれたので、これまで溜まっていてオペレーション化できていなかった諸々をどんどん整理。
事業の全ての状況を把握していて、自力で対処できるコアメンバーだけでの運営
→毎日担当者が異なる&事業全てを把握しているわけではないアルバイトメンバーで店舗運営をまかなう状況
への変化を想定し、来るべきその時期にスムーズに移行できるよう、環境を整えていく1ヶ月でした。
アルバイトメンバーを本格的に採用していくために、活動開始!
こちらも会社として初めての試みなので、仮説検証を重ねている真っ最中です🔥
引き続きホール/キッチンのアルバイトと、店長候補の社員を募集中です!
ちょっと気になる、という方、知り合いに合いそうな人がいる、という方
お気軽に私のインスタグラムまでDMをお送りください🙇♀️
→ @daydreamer_veg_yuha
募集要項の詳細↓
・採用ページ:https://doc.vcook.co.jp/recruit_vegansushitokyo
・indeed:indeeedページ
ブイクックスーパーでは、10月にリリースした「ヴィーガンクリスマス特集」「ヴィーガンおせち特集」もどんどん佳境に!
インバウンド事業推進のため、ブイクックスーパー事業を1人で担い、推進してくれているベジギャルさんには本当に頭が上がりません。
今年の年末も、より多くのヴィーガン消費者の助けになり、楽しい時間を過ごしてもらえるよう、準備を重ねてきました!
毎日届く注文完了の通知を、ブイクック一同毎回大喜びで眺めていました😎
🦸12月:チームVST、結成!
12月から、本格的にアルバイトメンバーがジョインしてくれました!
「Hello Vegan!な社会をつくる」ミッションに完全にフィットしていて、楽しみながら戦力になってくれているメンバー。
Vegan Sushi Tokyo初めてのアルバイトメンバーが、この方々で本当によかったな、と思うほど、大切な人材が仲間になってくれました!!
チームの濃さは変わらないまま、今後どんどん店舗を展開していくVegan Sushi Tokyoの仲間を、もっともっと増やしていきたいなと思っています。
手探り状態ですが、日々奮闘中。
1年後には、「Vegan Sushi Tokyoも○店舗になり、チームメンバーも○名になりました!」と報告ができたらいいな。
2024年、まとめ
総じて、本当の意味で事業が成長していく感覚を実感することができた1年でした。PMF=坂から転がり落ちるような人手不足、というのもよく言ったところ。めちゃくちゃ分かる。
坂から転がり落ちていて大変すぎたけど、それでもお客様が来てくれることが本当に嬉しくて、見つけてくれて、そして時間をとって来てくれて本当にありがとう、という気持ちでいっぱいの毎日でした。
地に足をつけて、課題を抱えている人にしっかり解決策を提供して、事業成長とともにHello Vegan!な社会に近づけていく。ブイクックらしい進み方を、確立できた年なんじゃないかな、と思います。
誰が欠けてもやり切れなかったであろう1年。
ブイクックメンバーには、本当に大感謝。
そして、いつもいろんな形で応援してくださっているブイクックユーザーさん、業界の先輩方のご協力に、めいっぱい頼らせていただいて、本当に大感謝な1年でした。
Hello Vegan!な社会をいち早く実現させることで、貢献していきます。
それでは、今年はクリスマス会の1枚で、2024年のブイクック社の振り返りを終わります。ここまでご覧いただき、ありがとうございました!!
2025年も、大前進するぞーーーー!!!!🥕🍣