
【ChatGPT】システム思考のループ図を作成するためのプロンプト
※この記事はAmazonアソシエイトリンクを途中含んでいます。
複雑な課題を整理するためにはループ図を描くといいよと記事にしました。
とはいえ、ループ図を描くのも大変だったりはするので、ChatGPTをうまく活用してみます!
プロンプトもあるので気になる方はぜひ読んでみてください!
ターゲット
システム思考のループ図を作成したい方
ChatGPTを使ってループ図のブラッシュアップをしたい方
この記事でわかること
ループ図を作成する上でのChatGPTの活用方法とプロンプト
システム思考とループ図
簡単にシステム思考とループ図に関して振り返ります。
具体的な説明やループ図の書き方はこちらの記事を参照してください!
まずシステム思考は対象を一つの”システム”として捉えて、色んな視点からアプローチして解決の糸口を見つける考え方です。
システムの中にある”要素同士の関係性を図などで可視化する”ことで
要素同士のつながりを見ながら全体の構造を把握できるため、根本的な原因を発見しやすくなります。
そして、ループ図はシステム思考をする際に使われるツールの1つで、以下のイラストのようにシステム内の要素とその要素間の関係を可視化します。
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ループ図作成においてChatGPTの活用ポイント
ループ図の作成においてChatGPTをどう活用するかですが、
”アイデアの視点を広げる”
この使い方がいいかなと思います。ネットワーク図などでコードを書かせることもできはしましたが
図を描かせることにエネルギーを使うのは目的がずれてくるので今回は避けました。
ここからはループ図作成前と作成後に分けてのプロンプトの使い方を紹介していこうと思います。
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プロンプト for ループ図作成
それではループ図作成前(あるいは途中)とループ図作成後でのChatGPTのプロンプトとその結果を紹介していきます。
ループ図作成前(作成途中)で使えるプロンプト
まずループ図作成前(あるいは作成途中)で使用できるプロンプトです。
#役割
あなたはシステム思考の専門家です。
#インプット
-テーマ
[ここにテーマを入力してください]
-ループ判断条件
・ループ内の要素同士の関係性を正の相関(+)か負の相関(ー)でラベル付けした後に(ー)の数を数えてください
(ー)が偶数なら自己強化ループ
(ー)が奇数ならバランス型ループ
と判断します。
#命令
以下の手順でループ図を作成してください
STEP1
{#インプット}の{-テーマ}が影響する要素を名詞で洗い出してください
STEP2
STEP1で洗い出した各要素でループ図を複数作成してください
ループはポジティブな影響とネガティブな影響どちらも考慮し、可能性として高い方で作成をお願いします
STEP3
作成したループが自己強化ループなのかバランス型ループなのかを判別してください
各ループの判断条件は{-ループ判断条件}を参照してください
STEP4
作成したループ間で時系列的なループの回転スピードを考え、他のループと比較して相対的に時間の流れが遅いループには”遅れあり”をタグとしてつけてください
STEP5
作成したループ全てを考慮して根本解決となりうる点を1つだけ教えてください
以上の手順をふみアウトプット形式は{#アウトプット}を参照して出力してください
#アウトプット
以下のサンプルに倣って表形式で出力してください
|ID|ループ図|ループの種類|遅れ|
1|サービスの質→顧客満足度→購入数→売上→サービス開発への投資→サービスの質|自己強化ループ|遅れなし|
ループ全体を通してのレバレッジポイント
[ここにレバレッジポイントを理由と合わせて1つだけ記載]
※理由はロジカルシンキングを用いて段階的に記載すること
プロンプトの{#インプット}の部分にある{-テーマ}の箇所にループ図で作成したいテーマを書いてもらうと
あとはChatGPTで自動的にループ図の候補を作成してくれます。
プロンプトのポイントとしては、上でリンクを貼ったループ図の書き方の手順にならってSTEPを刻んで作成の仕方を記述しています。
また、”自己強化ループになるのかバランス型のループになるのか”やループでの時間的”遅れ”、根本解決になるうる点も合わせて出してもらえるようにプロンプトは作成しています。
この話も上で貼った記事に詳細は書いているので気になった方はぜひ読んでみてください!
プロンプトの実験結果その1
それではこのプロンプトをChatGPTで回してみた結果を見ていきたいと思います。
テーマとしては”サービス開発への投資金額の増加”を行ったら何が起こるかをループ図として候補を考えてもらいました。



結果を見ると各STEPでどう考えたのかを書いてくれていますね。
できたループをもとにmiroで可視化してみました。

この図を見ると投資を増やしていけば顧客の獲得により売上が増えていくループと、投資を増やして技術革新が増えれば市場での競争力を獲得できるループの2つの自己強化ループが見えてきます。
ただ、少し楽観的な気もするので組織の拡大が同時に起こるとどうなるかも追加で聞いてみました。

組織の拡大に伴って組織内部でのコミュニケーションが複雑化することで動きが遅くなるバランス型のループも出てきました。
一部修正しながらこれを先ほどのループ図に追加すると以下のようになります。

売上が伸びるとともに組織の拡大が起こり、意思決定が遅くなることで改善スピードが鈍化して成長を抑制するループができました。
このループを改善しようとした時、ChatGPTが指摘するように内部のコミュニケーション(この場合はツールだけの話ではないですね)を改善するとこのスピードの改善につながってきます。
こういったようにChatGPTにテーマを投げ、でてきた内容をもとにループ図を書く→
できたループ図をベースに自分で修正・追加すると割と簡単にループ図も作成できます。
ループ図作成後で使えるプロンプト
次にループ図を自身で作成した後に使えるプロンプトです。
とはいえ、インプットに自身で作成したループ図を追加するだけなのでほぼ先ほどのプロンプトと同じです。
#役割
あなたはシステム思考の専門家です。
#インプット
-テーマ
[ここにテーマを入力してください]
#命令
添付した写真の内容を参照して足りていない要素に関して
以下の手順でループ図を作成してください
STEP1
{#インプット}の{-テーマ}が影響する要素を名詞で洗い出してください
STEP2
STEP1で洗い出した各要素でループ図を複数作成してください
ループはポジティブな影響とネガティブな影響どちらも考慮し、可能性として高い方で作成をお願いします
STEP3
作成したループが自己強化ループなのかバランス型ループなのかを判別してください
各ループの判断条件は{-ループ判断条件}を参照してください
STEP4
作成したループ間で時系列的なループの回転スピードを考え、他のループと比較して相対的に時間の流れが遅いループには”遅れあり”をタグとしてつけてください
STEP5
作成したループ全てを考慮して根本解決となりうる点を1つだけ教えてください
以上の手順をふみアウトプット形式は{#アウトプット}を参照して出力してください
#アウトプット
以下のサンプルに倣って表形式で出力してください
|ID|ループ図|ループの種類|遅れ|
1|サービスの質→顧客満足度→購入数→売上→サービス開発への投資→サービスの質|自己強化ループ|遅れなし|
ループ全体を通してのレバレッジポイント
[ここにレバレッジポイントを理由と合わせて1つだけ記載]
※理由はロジカルシンキングを用いて段階的に記載すること
今回は別記事で作成した残業削減数値の設定と実行のループ図(以下)を添付してアウトプットを出してもらいました。
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プロンプトの実験結果その2
途中のSTEPの文章は省きますが、上記の写真を添付してChatGPTに追加のループを聞くと以下の結果が返ってきました。
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新たに従業員のウェルビーイングやプロジェクト進行のループを追加してくれていますね。
この結果を先ほどのループ図に追加すると以下のようになりました
(紫の付箋)。

うまく機能してくれれば従業員のウェルビーイングの向上や売上にも貢献しそうなことが視点として加わりました。
一方でウェルビーイングが上がるかは実質の残業が減っているかにもよる(オレンジの矢印)うまくいいループが回るように工夫したいところですね。
まとめ
今回はChatGPTを活用しながらループ図を作成する方法とそのプロンプトを紹介しました。
自分だけだと視野が固まりがちになるのでうまくChatGPTなどを活用して視点を発見するのに使ってもらえたらと思います!
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またシステム思考やループ図の元になった書籍はこちらです(第4章〜7章あたり)。
興味があれば読んでみてください!
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