【書評・感想】代表的日本人 内村鑑三
この本は、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人について、内村鑑三が、それぞれの人物のエピソードを交えて5人の人物についてまとめた本です。少し現代の考え方とは違うのかなと感じるところもありましたが、偉大な人物の生き方・生き様が描かれており大変勉強になる本でした。
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹に共通するキーワードは、徳を大事にしていたということです。(日蓮上人だけは正直よくわかりませんでした…)
現代の資本主義社会において忘れがちな大切な心のあり方を思い出させてくれるかもしれません。
中学・高校の授業で登場する偉大な歴史的人物の生き様を通して、人として大切な心のあり方を再確認できる一冊です。
【著者紹介】
内村鑑三・・・明治・大正期のキリスト教の思想家
主な著書・・・代表的日本人、余は如何にして基督信徒となりし乎
【私が印象に残ったポイント】
”失敗と向き合うことの大切さ”
自分が大事と考えてしまうことは、仕事でもプライベートでもやっぱりあると思います。それでも、常に冷静に謙虚にいるよう心がけようと思った言葉でした。
職場では何かミスが生じると犯人探しが始まります。まるで中世の魔女狩りのように。
そして、非難されるのを恐れて、つい保身に走ったり言い訳を考えたりしてしまう時があります。
そういった時に一度冷静になり、潔く自分の間違いを認められるようにしたいと思いました。
失敗から目を背けるのではなく、なぜ失敗が起こってしまったのか向き合い原因を分析し改善していくことが大切なんだと思います。
”一日一善”
一日一善を意識して生活していこうと思わせてくれた言葉でした。私も、マンションに落ちているゴミを拾うようにしたり、店員さんに「ありがとうございます」と自分から言うなど、身近なところから少しづつ行うよう心がけています。(できてない時もありますけど…)
こういった心がけをしていると、不思議と普段生活していく中で親切にされることや、ありがとうと言われる機会が増えた気がします。小さな行動の積み重ねが何か良い方向に変えてくれるのかもしれません。
【最後に】
なかなか、人生うまくいかないなと思うこともあるのですが、徳を大切に、一日一善を意識して前を向いて生活しようと思わせてくれた本でした。
興味があったら、ぜひ読んでみてください。