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浪費家のわたしが超倹約家の主人から学んだお金のこと。
わたしたち夫婦はお金に対して真逆の性質を持っている。簡単に言えば、主人はとても倹約家で、わたしは浪費家。そして、結婚した当初わたしたちにはお金がなく、しばらく節約生活を強いられた。
結婚するまでわたしは、節約をしたことがなかった。普通の公務員の家で育ったが、今思うと長女のわたしに対して両親はお金のことに甘かった。家族の責任や期待を背負う代わりに、お金の融通を利かせてもらっていた。
お金の計算が苦手で、ストレスが溜まるとモノを買ってしまう。お金がなくても友人に誘われたら飲みや食事に行ってしまう。そうして、貯金がなくなると、親に電話をかけてお金を振り込んでもらっていた。
どこかで、お金は無くなっても頼めばもらえるものという甘い考えがあった。
そして「10円台のお金の差なんて対して変わらない」と割引商品を買わなかったり「節約なんてみみっちことしたくない」と無駄に光熱費を使ったり「スーパーの見切り品を買うのは恥ずかしい」と思ったり「100均の商品なんてなぁ」と、定価で買うことや、品質を重視する人間だった。
今思うと世間知らずで、ちょっと嫌な人間だったなと思う。若気の至りだったと反省し、諸々主人には内緒にしている。
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主人と付き合った当初、わたしたちは1人暮らしをしていた。ある時、主人の家の光熱費を見た時に驚いた。うちの半分以下の値段だったからだ。
主人は幼い頃、常にお金の不安がある環境で育った。お小遣いをもらったことがなくて、習い頃もしていなかったらしい。だから、生きることに節約の術が身についていた。
はじめて家に行った時、家のあらゆる家電のコードが抜かれていることに気づいた。洗濯機はまだ分かるけれど、テレビも毎回抜いていた。ずっと繋いでいたのは、冷蔵庫だけだった。
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そんなお金に対して真逆なわたしたちだったけれど、わたしはその価値観の違いに最初ワクワクした。自分の知らないことをたくさん知っていて、すごい。節約って楽しいと思った。
スーパーに行った時、お肉を買う時は、100グラムあたりの値段を比較して買うところから教えてもらって、毎回見切り品をチェックしたり、割引シールが貼られたものを積極的に買った。
そうやって生活していくと、貯金をできなかったわたしが、はじめて貯金をすることができた。
結婚した当初はお金のことが不安で、お金を使うことが怖かった。そうして、使うことを控えて少ない量でやりくりした結果、貯金ができた時、収入は大きく変わっていないけれど、気持ちの面で余裕が出てきた。
さらに、長い節約生活の中で、いろいろな生活の知恵だったり、衝動買いをするクセを辞めることが出来たり、自分が何にお金を使いたいかをよく考えられるようになった。
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お金とは、エネルギーだと思う。わたしたち夫婦はエネルギーを日々貯めている。そして、お金があるかないかによって、人生にスケールの違いが出るように思う。
わたしは、やっぱり元はお金が使いたい人間だから、お金はいくらでもあったら良いなと思うし、あればあるほど出来ることの規模が大きくなってくると思っている。
ただ、それだけの大きなエネルギーを動かしたりコントロールするにはそれだけの力や技術が必要。大金を手にしたとしても、それに見合う人じゃないと、それに潰されてしまう。
わたしたちが持てるお金、コントロールできるだけのお金がいま手元にあり、それを無事コントロールできることが大切なんだと思う。
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浪費家のわたしが、超倹約家の主人と結婚して、節約生活の中で得たものは、新しい生活術と、お金をコントロールすることや、貯めることで新しい世界が広がるということだ。
自分自身を変えなくても良いと思っている。わたしは、浪費家でありながら、節約生活を送りたいと思っている。
これは矛盾しているけれど、節約をベースにしながら、お金を貯めて、自分が欲しいものを探したり選んだり、欲しい気持ちも貯めていって、ここぞという時に、好きなものを買う。
そうして、浪費家の自分を発散する。
今のわたしには、そういうお金の使い方が合っているなと思っている。
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