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おかげでかなり暮らしが変わりまして鳥。
鳥は初めて見たものを親と認識するらしい。
私はそんな鳥のような気持ちで倉田シウマイさんを見ている。
倉田シウマイさんは芸人である。
まずはじめに、倉田シウマイさんはマセキ芸能社所属の漫才師であり、リップグリップというコンビを組んでいる。
初めて漫才を見たのはネタパレ。フランシスコ=ザビエルのネタだ。
とにかく面白かった。3分半ほどなので一旦見てから先に進んでほしい……
(右が倉田シウマイさん、左が岩永圭吾さん。)
他のネタも見てほしいのでYouTubeの再生リストごと載せておく。
リップグリップさんのネタは遥か彼方まで巡らせた思考に私たちを飲み込んで、とんでもない場所まで連れて行く感じが良い。面白い。
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倉田シウマイさんにはコンビでやっているネットラジオ『リップグリップの出典』と個人でやっているYouTubeチャンネル『新書といっしょ』などがある。
『リップグリップの出典』はリップグリップの2人と作家のクシロさんがやっているネットラジオだ。このラジオでは1つの出典を参考に話を広げていく。マンガ、アニメ、新書。何でもあり。3人の掛け合いが面白い。
一方『新書といっしょ』は倉田シウマイさんが新書を紹介するYouTubeチャンネル。生配信がメインで視聴者とのやり取りを交えながら新書を解説していく。
この2つの共通点は新書を取り扱っている点だ。
私はこのとき初めて新書というジャンルを知った。新書はその分野の専門的な情報が詰まった本でありジャンルも幅広い。1冊で専門的な話を聞けるのは面白い。
おかげで本を読むようになった。
倉田シウマイさんを知ってから1年半、60冊ぐらい新書を読んだ。新しい世界がたくさん見られた。新しい出会いにも恵まれた。
先日、新書大賞2025に選ばれた『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者三宅香帆さんのYouTubeチャンネルでも名前が挙がっていた。勝手にテンションが上がった。もっと多くの人に倉田シウマイさんを知ってほしい。
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奇特な人間と紹介されていた。
田舎の小さな書店の新書コーナーはかなり小さく新入りも少ない。その影響で普通に生きていたら知らないまま終わる新書がたくさんある。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を知ったのも倉田シウマイさんのYouTubeだった。本当にいつもありがたい。
私の知っている新書や読んだ新書のほとんどは倉田シウマイさんが紹介していたものだ。もし『新書といっしょ』を見ていなかったら私は新書の存在を知らないまま一生を終えていただろう。
そもそも読書を始めたのが『リップグリップの出典』『新書といっしょ』の影響である。出会ってなければ私の部屋にある本はゼロ。本がないので本棚も部屋になかった。
私のベッドからは本棚が見える。1年前にはなかった本棚だ。前は何が置いてあったのかも忘れるぐらいすっかり部屋に馴染んでいる。もう本に埋もれて死んだっていいな。というぐらい本が好きになった。
おかげでお笑いライブに行くようになった。
私は長野県に住んでいるのであまり頻繁にライブにはいけない。なんせ東京に行くとなると往復9時間弱、1万円弱の時間とお金がかかる。
しかしお笑いを見に2か月に1回は行くようになった。同じ日にいくつもライブがある日もあるので公演数なら想像より多いだろう。
リップグリップさんを知るまでお笑いというものは年に1回見たら多い方だった。東京自体も1年に1回行くか行かないかぐらい。
バラエティー番組やネタ番組は見るけれどわざわざ遠出してまで見に行こうとは思っていなかった。倉田シウマイさんのおかげで暮らしが変化した。
お笑いライブで見る倉田シウマイさんの動きはポップだ。変わった手の形で変わった動かし方をする。
生まれ変わった後も手の動きで「もしかして!」と気づく。そんな映画が撮れそうなぐらい特徴的だ。首の角度も。
リップグリップさんのおかげでお笑い関連の繋がりもでき、居場所が増えた。
あとよく笑うようになった。いいことだね。
おかげでnoteを書くようになった。
正直、このnoteを書いていること自体が「おかげでかなり暮らしが変わりまして。」である。
最初は更新せずただただ書き溜めていた。人に自分の考えていることを知られるのが怖くて公開ボタンを押せなかった。
しかし、倉田シウマイさんの周りをウロチョロしていたら心境の変化があり、昔より自分を出せるようになった。公開ボタンが押せるようになった。そして今もnoteを更新し続けている。
noteでの繋がりもでき、また新しい居場所が増えた。ありがたい。
おかげで再び短歌を詠み始めた。
去年から10年ぶりぐらいに短歌を詠みはじめた。これも倉田シウマイさんの影響だ。
おかげで短歌でも新しい繋がりが生まれた。今まで私の世界に映らなかった人だちがたくさん見えてきた。新しい居場所がまた1つ増えた。
倉田シウマイさんの短歌は私にはない発想ばかりで驚く。分かりやすい短歌も好きだけれど、ちょっと立ち止まって考える時間のある短歌が好きだ。
最近は『新書といっしょ』のnoteの最後に短歌を載せ、有料部分でその短歌について触れている。しかし、有料部分を読めない人は急に現れた最後の31文字を短歌だと認識しているのだろうか。気になる。
歌集を出してほしい。
私がアラブの石油王や宝くじ9億円当てた人だったら脅してでも出させる。そのぐらい好きだ。
ただ私は石油王でもないし9億円もないので、大人しく待つ……倉田シウマイさんは絶対出すから。
神様も驚くと思う。
神様は死んだあと私の人生年表を見て言う。
「こっから急におかしくない?誰かデータの入力ミスってない?」
天使が言う。
「いや、間違っていないはずなんですけど、でも変ですね。ちょっと確認してきます!」
そして最終的に確認作業が長引いて私は転生するのが遅くなる。
神様が年表を見るかは知らないけど、それぐらい急に暮らしが変わりまして……えへへ。
倉田シウマイさんのnoteが好きすぎる。
私は倉田シウマイさんのnoteがとにかく好きだ。倉田シウマイさんはYouTubeチャンネルと同じ『新書といっしょ』という名前でnoteを書いている。
『新書といっしょ』noteには基本的に「新書に関する記事」の他に「ある日記」と「ない日記」が存在する。
「ある日記」は日常
「ない日記」は味わってみたい日々
どちらも好きだ。
「ある日記」はちゃんと人間のにおいがする。
私の知らない場所で人間が生きているなと思う。芸人としても成人男性としても人生の一部が見られて良い。十五夜に月見団子を買う。土鍋でご飯を炊く。魚を捌く。ちゃんと食べてちゃんと生きる人っていいなと思う。
「全ての記事の感想を書け!」と言われたら喜んで書く。言われなくても勝手に書く。しかし、さすがに量が多い。掻い摘んで書こうとしたらほぼ全部だった。難しい。
久々に昔の記事を読み直した。「おとうさんスイッチに中止ボタンがないのが怖い。」と書いてあった。有料部分なので詳しいことは言えないけれどこういう話で頭を埋め尽くしたい。ぐるぐる考えるのは好きだ。私の空想ももっと遠くまで飛ばしたい。
「ない日記」は現実と空想の狭間に落ちる短編小説。
私は完全に空想の話より少し現実味のある話が好きみたいだ。パラレルワールドで少し世界線が違えばありそうな話。
この先も何度でも言うけれど、倉田シウマイさんの文章は良いことがあったときも悪いことがあったときも、嬉しい時も悲しい時も、ふとした瞬間に読みたくなる。
他の本を読んでいて「あぁ倉田シウマイさんの文章を摂取したいな」とnoteを開く時さえある。倉田シウマイさんの文章は柔らかい。私の辞書にないオノマトペや表現も心地いい。もっと読みたい。
倉田シウマイさんの文章が好きすぎてどうしてあの文章が書けるのか知りたい。究極、倉田シウマイさんになりたい。あの文章を書く人が日常生活でどんな気持ちになって何を感じているのか、なんと表現するのか知りたい。
私は倉田シウマイさんのことを画面越しもしくは文字で見ることが多い。だから未だにきちんと両足を地面につけて存在しているのか怪しい。少しでも触ったら靄のように消えてしまうのではないかと思うことがある。
デンッとその場にいない感じがいい。存在感がないとかではなく、その場に合わせて自分を変化させているような感じがする。いいね。そういう人好き。
私は倉田シウマイさんみたいな文章を書きたい。爪の垢を煎じて飲みたい。
ここからはいくつか記事を貼ります。倉田シウマイさんには通知がいきます。お騒がせしてすみません。
短編映画を見た感覚になる。だれが読んでも倉田シウマイさんっていい人だなと思う。絶対。
note感想文はこちら▼▼▼
犬のぬいぐるみ『ある日記「ロボット・ドリームズ」2024年11月19日』を読んで
出待ちされる側の話ってあまり聞かない。倉田さんっぽい表現と考えが好きだ。
この前、初めて出待ちをしたときのことは少しだけこちらに▼▼▼
私の前世は女王様らしいです。2025/2/2【日記】
倉田シウマイさんは食べ物の描写が素敵。シンプルに好きな人が美味しいものをいっぱい食べているのは良い。
私が一番好きなnote。雨上がりの匂いがする。そんな世界がある気がする。
note感想文はこちら▼▼▼
好きなnote『ない日記「元後輩っぽい犬」』を読んで
カレーを見ると思い出すこのnote。「おお!」とそれなりの驚きを返してくれる人。そんな人がいるニートになりたい。
「ある日記」でも「ない日記」でもないけれど……
いつもと違う形の倉田シウマイさんが駆け抜けていろんなところを刺していった。
しかし、ここまで色々書いておいてモヤモヤしてきた。
お笑い以外を好きと言いすぎている。
倉田シウマイさんは芸人である。
ネタの感想とか言ったことあったかな。と不安になる。もう少しTHE芸人という活動を大きな声で好きだと言った方がいいのではないだろうか。
時折、あまりお笑いライブに行けない私は「活動に貢献できていないのでは?」と謎の罪悪感に押し潰されそうになる。貢献とはなんだろうか。
私の好きな「ない日記」の更新が5カ月前で止まっている。出待ちで「ない日記書いてほしくて……」と言ったものの倉田シウマイさんの主軸はそこじゃないしな……とかいろいろ考えてしまう。
それでも「ない日記」を楽しみにしている人間がいることを頭の奥深く、いやもう外でもいいや。たまに足元をみて「あっ、あった」とかでいい。うっすらぼんやりと覚えていてくれれば嬉しい。
『新書といっしょ』のnoteに書かれている短歌の解説やギャグの制作過程もとても好きだ。メンバーシップに入っていないと読めないのが勿体ない。
ただメンバーシップの価値はそこにある。皆んなメンバーシップに加入して読んでほしい。
私は倉田シウマイさんの全部が好きだ。応援している。
倉田シウマイさんのおかげでかなり暮らしが変わりまして。
鳥は初めて見たものを親と認識する。それを刷り込みという。刷り込みは一度行われると別のものに変更するのは難しいらしい。
私は鳥だ。
私は倉田シウマイさんを親と認識している。倉田シウマイさんのおかげで新しい居場所ができた。新しい自分ができた。新しい出会いもあった。
倉田シウマイさんに出会っていなかったらどんな人生だったのか考えるとゾッとする。空っぽのまま生きていたはずだ。
この先も私はピィピィ鳴きながら倉田シウマイさんの周りをうろちょろするだろう。
踏まないようにだけ気を付けてほしい。
たまに食パンのカケラとか貰えたら嬉しいな。
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