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ルックバックと共感|続・アニメ感想文
ルックバックの感想は以前にも書きましたが、
先日もう1度この作品について考えるきっかけが訪れました。
せっかくなのでめもめもしていきます。
以前の感想はこちら↓
先日、姉から
「ルックバック見た?」
と聞かれました。
私はこの作品が好きなのでうきうきで「見たよ」と答えると、
「あれってどこが感動するの?」
と言われ、へ?っとなってしまいました。
ネットの評判を見ても、周りの感想を聞いても、評価が高い作品だったので、少しだけ驚きました。
しかし、そこは、自分も少しですが創作をかじっているものなので、
どんな作品にもいろいろな意見があると思い直し、詳しく話をきいてみることにしました。
要約すると、
「藤野の気持ちが理解できない」ということでした。
なるほど。
あの作品ほとんどの人が藤野に共感すると思うから、そこがないと面白くないのかも。
そう思いながら、自分なりにこの作品のどこがよかったか説明しようとしたのですが……、
「え、説明、むず。」
と、なりました。
どこが難しいと感じたのか。
また、この作品に共感できない人の意見ってどんなものか。
興味深いので、まとめていきたいと思います。
深読み厳禁?
作品の良さを説明するにあたって、
この作品のテーマやストーリーについて改めて考えてみました。
考えた結果、考えなくていい気がしました。
よくわかんないや!( ᐛ )パァ
となったわけではないです。
ただ、そう思ったのは、
作品のテーマもストーリーも見たままに受け取れるシンプルなものだと思ったからです。
私は、この作品から、
何かに打ち込む情熱はどこからくるのか?
熱量はどこからくるのか?
情熱をもって取り組むと自分の感情はどうなるのか?周りの環境はどうなるのか?楽しい、苦しい、不安?
何のためにやり続けるのか?
というふうに、
「情熱」というキーワードを受け取りました。
登場人物は情熱をもって漫画に打ち込んでいましたが、
漫画でなくてもスポーツでも趣味でも仕事でも、
情熱をもって何かに取り組んだ時、
藤野のように挫折したり、嬉しかったり、不安になったりすることがあると思うんです。
だから、この作品は、
全ての人に、藤野の姿を通して「情熱とは」ということを表現していると思っています。
そしてそれがシンプルにストレートに描かれている。
得意なことを褒められる嬉しさも、
人より優れていることで感じる愉悦感も、
突然現れるライバルに悔しさを感じることも、
自分のやっていることに疑問を感じることも、
才能がないのかもと不安に思うことも、
意味を問われてわからなくなることも、
何もかもあきらめてしまったけど忘れられない後悔も、
負けたくないという思いも、
認めてもらえたことへの高揚感も、
なぜかやめられない「好き」という不思議な気持ちも。
ストーリーを追うだけで全部わかる気がします。
それゆえに、それ以上のことを説明するのが難しいと感じました。
逆に、描かれていること以上に何かあるのかもと深読みすると複雑になってわからなくなる気がします。
だから要は「考えるな。感じろ」になってしまうんですが。
姉の話だとあれはどういう意味なのか?とかこれはどういう意味なのか?と色々考えていたみたいなので、
見たままにとらえた方がいいのかもなと思いました。
立場の違い?
藤野に共感できないと聞いた時、
「挫折したことないのか?」
と思ってしまいました。
実際そうなのかはわからないけれど、
少なからずそういう人もいると思います。
そんなことないと思うけど。
もしくは、挫折を挫折と思っていないとか。
自己分析が得意とか。
私から見た姉は器用な人でなんでもそつなくこなす人。外面もよい。
仕事も人間関係もすんなりやってのけているように見えます。
自分の得意不得意を理解してて、合理的に取り組めば、失敗や挫折も少なくなるかもしれない。
他人と比べて挫折してしまいそうになるところも、
すっぱり他人と自分との違いを認識して差別化できるのかもしれない。
そういうことだとしたら、
たしかに共感性は薄くなるのかもなあ、と思いました。
でも、それって結局私からそう見えるってだけなんですよね。
簡単にやってのけているように見えるだけで、
きちんとやるべきことをやっている。
藤野が卒業式の日に京本の家を訪れて、
そこで初めて京本が努力を努力と思わない人間だと気づいたように、
才能だけと言えないことなんですよね。
取り組むときにどういう風に考えているかの違いなんだと思います。
そして、天才という印象の強い京本だって、藤野にかなわないと思っている。
立場が違うといっても、必ずしも全く共感できないというわけではない、
そんな気がします。
結論は、
見たまま受け止めればいいし、いつかまた見た時に共感するときがくるかもよー。
というところでしょうか?
自分としてはこの作品が好きなので、ぜひたくさんの人に共感してもらいたいです。