ラスボスが消えたこの世界で、なぜ私はレベル上げを続けるんだろう
雑記。
ジョーク。
バグかはわからないが、いつの間にかラスボスが居ないことになっていた。
Aボタンを連打してレベル10台のチュートリアルは終了した。
沼地の奴隷商人に売られ、レベル20〜29の全てを毒・のろいとの戦いに費やした。
得られた経験値は微々たるもの
そしてレベル30になったとき、少しずつ視界が開けてきた。
最初の城からたった数十歩しか歩いていない。
そして何より、ラスボスはいなかった。
正確に言えばクリアできなくなっていた。
王様はよく言っていた。
「よく勉強しよいギルドに入り、良き人と結婚し子どもをもうけ、家を建て出世し、孫に看取られ死ぬ。これで全クリである」と。
どこで道を間違ったのだろう。
あまり勉強せず、適当なギルドで日銭を稼ぐ毎日は立つべきフラグを立たせず、この広いオープンワールドで行き場を失わせた。
バグった。
床に転がった薬草酒の空瓶。
どくけしそうが足りない。
それでも繰り返す魔物の討伐。
何のためにこの無意味な日々を繰り返している?
しゃかいてききはんのまもののむれを倒し
ゴールドを得た。
やくそうを買う。
やどやに泊まる。
よろいを買う。
何のために?
倒すべき敵はいない。
突然ラスボスが消えた世界で、永遠に魔物を倒し続ける。
レベル40、レベル50、レベル80まで?
何のために?
勝手に減っていくHPを回復するための薬草を買うためか?
生きるために働くのではなく
働くために生きている
生きるために食べるのではなく
食べるために生きている
レベル14の時に友人に通学中に話したことがある。
「ゲームをやってレベルを上げて強くなってそれで何になるんだろう」
理解されなかった。
ゲームは楽しむためにやるものだと。
人生の目的を幸せになることと仮定したとして
そうなったとして何になるんだろう。
いずれこの命は終わる。
誰も彼も自分を覚えていない時代がいずれ来る。
仮になにもかも手に入れたとして
死んだ後にはなにも持ってゆけない。
この体でさえ。
ならこの生で得られるものなんて
ただの誤魔化し
自動的に減っていくHPを回復させる薬草でしかないのかもしれない。
この世にあるもの全ては無意味なのかもしれない。
疑いを抱かせない最強の宗教が欲しい。
究極の宗教でこの脳を洗脳して欲しい。
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