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【Vol.26】個人インタビュー・ 一樹

こんにちは
DRAW A LOT Collegeです!

DRAW A LOT Collegeはクリエイティブの仕事だけで、まだ生活ができていないクリエイターさんに『クリエイティブで飯を食う』きっかけを提供すべく生まれたプロジェクトです。
(詳しくはこちら↓)


Season2は9名のクリエイターがカレッジ生として半年間互いに切磋琢磨していきます。今回はそんなカレッジ生へ個人インタビューを決行!

今回のインタビューに回答してくれたのは 一樹さん です!


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一樹
Twitter )

ニュージーランド出身のフリーランスイラストレーター・漫画翻訳者。
アングラやタトゥー系のイラストを描いたり、心に刺さるものを制作していったりしたいと思っている。
世界を回って色んな文化や景色に刺激をもらいながら職を極めるのが夢。


■DRAW A LOT College Season2に参加した理由は?

・DRAW A LOT College Season2に応募したきっかけなど、教えてください。

(一樹さん)
いっぱいありますね。今まで自分の意思で自分のイラストを売る、ということがあまりできていなくて。営業があまり上手くないので、それで色々なチャンスを逃してしまっただろうなと思います。もし(DRAW A LOT Collegeに)参加できたら何かチャンスを掴めるのではないかと思いました。これが主な理由ですね。

あと、前からリミッツをやりたくて。「絵が競技になっている」というのが面白くて、リミッツの動画などを見て自分もこういうのやりたいなあ、と思っていました。


■キャリアビジョンは?

・事前資料では「世界を回って色んな文化や景色に刺激をもらいながら職を極めるのが夢」、「アングラやタトゥー系のイラストを描いたり、心に刺さるものを制作していったりしたい」と伺っていますが、詳しく聞かせてください。

(一樹さん)
日本だけでなく、海外でも活動したいという気持ちがとても大きいですね。例えば個展を開いたり、他のアーティストさんとコラボしたり、ショップを開いて自分のグッズを売ったり……。具体的に言うと来年までにワーキングホリデーでどこかへ行って、三カ月でも半年だけでもよいから何か新しいものを見たり、新しい経験をしたりして「海外で何ができるのか」を見てきたいです。

・具体的に海外でこれを学びたい、というものはありますか?

(一樹さん)
例えばドイツだったらアーティスト・イン・レジデンスという、色々なアーティストさんが一緒に住んでみんなで個展を開いたり、ギャラリーで展示をしたりする活動があるのでそれを見てきたいです。あとはイタリアだったら有名な教会がたくさんあるので、それを参考にしてどのような絵が描けるのか考えたいです。「行って何か見つけよう」という、そういう感じですね。

暮らす環境が変わると影響はすごくあります。例えばブラジルに行ったときだと、その国の言語を全くわからないまま行っちゃって。そのときは友だちがいたので、翻訳してもらいつつ少しずつ言語を覚えていきました。全く違う文化や食生活、価値観を見ると自分の小さな世界観がぶわーっと広がって、目が開きますね!

アートの面でいうと、その国の有名なアーティストさんや漫画家さんの作品を見てみんな育ってきたのだな、というのがよくわかります。
例えば十年前のブラジルでは『聖闘士星矢』が流行っていて「なんで!?」って。笑 現地の漫画家さんの描き方も結構日本の漫画から影響を受けていて、「こういう捉え方があるのか!」ととても勉強になりますね。

・一樹さんといえばプロフィールの経歴を見るだけでも色々なお仕事を経験してきている印象が強いですが、将来どのような業種でお仕事をしたい、という思いはありますか?

(一樹さん)
お仕事のジャンルとしては(今している)翻訳はゲーム関連が多いので、ゲームのイラストもやってみたいです。あとは単純に自分のグッズを売ってそれで収入を得るとか、タトゥーはずっとやりたいのでタトゥーアーティストになるとか、そこら辺ですね。本当にどうしたいのかわからないですね、今のところは!

色々会社に入ろうとしたけれど、全部合わなくて。笑 自分一人で黙々と仕事をしたり、自分のやりたいことを貫きたいと思ったり、その気持ちが結構強いなと思います。


■セールスポイントは?

・作品や一樹さんご自身のセールスポイントを教えてください。

(一樹さん)
これが苦手だからDRAW A LOT Collegeに参加した、というところもありますが。笑 何だろう……。海外生まれなので、日本生まれ日本育ちの方とは価値観や文化、周りの環境など全部違うから、そこに惹かれる人がいたらいいなと思います。
あとはタトゥーや海外に行くなどの経験をして絵にも影響があるので「何かわからないけれど、これいいな」というものがあるのではないかなと。

・プロフィールを見て、きっとセールスポイントがたくさん出てくるのだろうと思っていたので驚きです。

(一樹さん)
自分から見ると「?」という感じなのですが、他の人から言われると「へぇ……」となります。全然(自分のアピールポイントに)気づかないので。それで少し困っていますね。

・一樹さんのプロフィールではやはり「タトゥー」がキーワードになると思いますが、詳しく聞かせてください。

(一樹さん)
一年ちょいくらい彫り師の見習いとしてずっと毎日絵を描いていたので、それで絵柄がガラッと変わりましたね。それまではもっと細い線があったり、くっきりはっきりした色はあまり使っていなかったりしました。水彩的な、柔らかい薄い色が多かったです。今の絵柄として定着した理由として大きかったのは、この仕事が単純にとても好きだったことですね。

デザインを作る前にお客さんへカウンセリングして、そこからデザインを作って。「これ(タトゥー)を入れて本当によかったです! ありがとうございます!」とお客さんに言われると描く意味を感じるというか、こういう物を描けばみんな喜ぶのかなと思いました。
でも自分の味も入れたいので、だったら将来は独立して、このタトゥーを見たら「この人が描いたやつだ!」とわかるようになりたいな、と。そこから徐々に自分は何を描いていると楽しいのか、タトゥーを彫るとしたら何が得意なのか、など色々研究して今に至ります。今はタトゥーじゃなくて、イラストだけになってしまっているのですが、そんな感じです。

(一樹さん)
クライアントのオーダーに対応する力は、とても鍛えられましたね。笑 タトゥースタジオではその瞬間に何かアイデアを提案しなくてはいけないので。今のイラストのお仕事で、わーっとその場で描いて提案すると「えっ早くない!?」と言われます。でも自分的には、ずっとやってきたことだからこれが普通だと思っていたけれど……違うの? って。笑 これは自分のよいところなのだな、と思いました。

あとは、自分は人と話すことや人を喜ばせることが好きなのだなと気づきました。自分の知らない自分の一面が現れてきたというか。タトゥースタジオで働くまでは全然わかっていなかった自分の長所・短所に気づけましたね。

・セールスポイントとして、一樹さんには「言語」もあると思いますが、何か国語お話できるのですか?

(一樹さん)
英語と日本語です。ブラジルにいた頃はポルトガル語も普通に話していたはずなのですが、もうほとんど忘れちゃっています。ワーキングホリデーでポルトガル語を取り戻したいな、というのも少し考えています。あとは自宅ではずっと日本手話を使っています。

言語はだんだん覚えてきて、だんだん上手くなると、その分楽しくなります。話せる人の幅もとても広くなります。よいことしかないですね!

・業務経験が豊富というのも他のカレッジ生の皆さんと比べてもアドバンテージだと思いますが、いかがですか?

(一樹さん)
色々やりすぎたというか、今までやっていたことが全部バラバラすぎるのですよね。笑 でも逆にそれが経験になったなとも思います。ずっと「これやりたい。じゃあやろう」というのが結構あって。ブラジルや日本に来たばかりの頃は、お金が必要で何か仕事をしないと生きていけないというのが大きかったです。仕方なくやって、その仕事をだんだん好きになったというのがあります。
刺激が常にないと飽きてしまうのですよね。「刺激足りないな」「じゃあ辞める、次!」ということをずっと繰り返して今に至る感じです。好きではない仕事をずっとやってきて、「好きなものじゃないとダメだな」と思いました。そこが自分にとっては少しダメなポイントだなと思うのですけれど。でもその分、好きなものだったら集中できるし、力を発揮できると思います。ここがよいところですかね。笑

(一樹さん)
子どもの頃は「○○になりたい」という夢が(目標として)あって、それが成長して大人になると「こうしなきゃ」という人それぞれの幸せの定義になる。例えば「家族をつくる」「家を買う」みたいな。じゃあ、自分が生きている意味は何なのか。

自分にとってはネガティブなことではないのですが、自分には生きる意味は特にないのですよね。ほかの動物と同じように、生まれて生きて死ぬ、それだけになっちゃう。(生きる意味について)ほかの人は違っていてももちろんよいのですけれど。

でも、意味がないからこそ、一個しかない人生だから好きなことをやって、やりたいことをとことんやって、それでダメだったとして責められても、どっち道お互い死んでしまうから気にしないでいこう、というか。ほかの人を傷つけるものはもちろんダメなのですけれど、それを除いて。それだけでイラストを描いています。自分にはこういう極端な考えがあって、だからこそ今のイラストがある。ということは伝えたいです。


■リミッツの所感は?

・リミッツに取り組んでみて、感じたことや気づいたことなどありますか?

(一樹さん)
よい意味で、思っていたのと全然違ったというのはありますね。初めてやったときは20分があまりにも短すぎて。 だんだん練習をしたり、他のカレッジ生のパフォーマンスを見たりして、(20分の使い方が)こうなるのかあ、と。あとは、絵を描いて最後の5秒くらいで全部消すような演出。そういうものを知って、単純に絵を描くだけではなくパフォーマンスが必要なのだなとわかってきました。人が見たいと思うようにするにはどう表現すればよいのだろう、ということを描きながら考えなくてはいけないのは新しい経験でした。

コネクテッド・インクへ出場を決めたお二人の作品を見たら「あ、こりゃ勝つわな」と思いました。笑 ほかのカレッジ生の皆さんの言う「悔しい! 行きたかった!」の気持ちもわかるのですが、自分はそういう感情が一切なくて。これを言っちゃったら「行きたくなかったの?」となりそうだから、あんまり言いたくなかったのですけれど。一応競技でもあるので。でも、昔から競争心みたいなものが全くなくて。色々描いているけれど目立たない原因はここにあるのかも。笑 反省しています。

選ばれたお二人は表現力や画力のあるアーティストだったからこそ、舞台に立つことになったわけで。じゃあ、自分に足りないものは何だろう。自分はこれを見てどうすればよいだろう。それをこれから考えよう、という方向に考えが行ってしまいました。悔しい気持ちはもういいや、とりあえず自分は何ができるのだろうって。
考えて思ったのは、自分のイラストをほかの人と比べてはダメだなということですね。描き方もスタイルもみんな違うし、自分はAが得意だけれどBはダメ。でもあの人はBができるけれどAは自分ほどにはできていない。それが当たり前なので。影響されずに、他のアーティストさんのよいところを見て参考にしつつ、自分のイラストを極めていくのが重要だなと思いました。

・実際にリミッツで絵を描いているときはいかがでしたか?

(一樹さん)
パフォーマンスをどうするのかについて悩みました。ほかの人と違うことをやって「何かこいつぶっ飛んでいるな」くらいのことをやりたかったのですが、それになかなか辿り着かなくて。
時間制限があるプレッシャーに慣れていなくて、最初の頃は20分終わったら汗びっしょりでした。緊張しすぎて。笑 それにだんだん慣れていって、時間をどれだけ上手く使うのかが課題になりました。今も課題です。


■一番気になっているカレッジ生は?

・まだSeason2では直接カレッジ生同士がコミュニケーションを取る機会がないので、難しい質問かもしれませんが……

(一樹さん)
やっぱり実際に会ってお話する、交流するということがほとんどなくて、カレッジだからこそ交流があってほしいなと思いますね。

印象的なのはやっぱりFF00FF-inkさんかな。ぐっと来るものがあります。自分が描けないものを描けるカレッジ生さんがとても多くて、自分が描けないものをすらーっと描いているのを見ると刺激になります。絵からその人がどういう感じの人なのかある程度わかるのですが、やっぱりみんなとじっくり話したいです。今まで何をしてきたかとか、情報交換をするとか、とにかくみんなと話したい! という気持ちです。


♢♢♢


以上、一樹さんへのインタビューでした!
今後もカレッジ生の個人インタビューは続いていきます。
次のインタビューには誰が登場するのか……!?

次回もカレッジ生の個人インタビューをお届けする予定です。


次回もお楽しみに!

By. DRAW A LOT College



(続けて読むなら↓)


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