気づけば我が家も超高齢化していた。
100歳前後の元気なじいちゃんばあちゃんたちとの同居。大正・昭和・平成に生まれ、令和を生きる大家族。おまけにご近所さんたちとの日常的なコラボで…
- 運営しているクリエイター
#超高齢化家族
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
4話 忘年会2
母のこの言葉を合図に、祖父たちは父とコタツに席を移した。
日本酒を冷やで飲んでいる。
しばらしくして美実子が、ホッケの開きとアジの味醂干しを焼いたものをコタツに運んだ。美実子はお酒は飲まないが、おつまみは大好物なのだ。コタツに一緒に入って食べている。
父方の祖母は、利恵子に他にどんなスイーツを作っているのか聞いていた。
私は着物が大好きなので、母方の祖母に今日の着物がとても素敵
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
2話 家族紹介
さて、時は今に戻る。
2022年1月。
我が家を少し紹介しよう。
年齢は2022年1月末時点とする。
1.私・森 実利子(44歳)
2.父・森 賢(71歳)
3.母・森 優美子(66歳)
4.双子の妹・森 美実子(42歳)
5.双子の妹・森 利恵子(42歳)
6.父方祖父・森 七利(89歳)
7.父方祖母・森 美恵子(90歳)
8.母方祖父・熊谷 實(104歳)
9.母方祖母
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
1話 出会い
うちの家、部屋数が足りない。
療養中の母に私の部屋を譲った。
私の居場所は、リビングの端っこ。
パイプベッドを置き、夏に使用していた蚊帳を張り、その上に大風呂敷を重ねて被せた。
簡易小部屋のようなこの空間で寝起きし、人通りのない時を見計らって服を着替え、大風呂敷を捲り上げて蚊帳の外に出る。
私の身長は150㎝ほど。蚊帳の中のベッドに最小限の衣類も持ち込んでいるが、狭いことはない。