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ひとつの運動にこだわりすぎない:身体の可能性を広げるために

運動にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。

筋力トレーニングをすれば筋力がつきますし、ヨガをすれば柔軟性が向上します。ランニングを続ければ持久力が伸び、ピラティスをすれば体幹の安定感が増します。

どの運動も、それぞれの目的に応じた効果をもたらしてくれますが、それ以上もそれ以下でもありません。

筋トレをしているからといって急にしなやかに動けるようになるわけではありませんし、ヨガをしているからといって瞬発的な力がつくわけでもないのです。

そう考えると、特定の運動だけを続けることには限界があります。

もし、「もっとしなやかに動きたい」「もっと強くなりたい」「もっと持久力をつけたい」などの希望があるなら、一つの運動だけにこだわらず、視野を広げることが体の可能性を広げるのに必要です。

運動にはそれぞれの特徴がある

それぞれの運動には、それが得意とする動きや、重点的に鍛えられる能力があります。

たとえば、筋トレでは筋力がつきやすく、ヨガでは柔軟性が向上しやすいといった特徴があります。しかし、どの運動にも不得意な部分があり、すべてをカバーできるわけではありません。

筋トレでは重いものを持ち上げる力が鍛えられますが、関節の柔軟性やバランス能力はあまり向上しません。ヨガではしなやかな動きを習得しやすいですが、瞬発力や持久力の向上は難しいかもしれません。ランニングは心肺機能を高め、持久力をつけるのには適していますが、方向転換や素早い反応を求められるスポーツにはあまり活かしにくいかもしれません。

それぞれの運動には長所と短所があり、一つの運動だけを続けることで特定の能力が伸びる反面、それ以外の能力は発展しにくいということが考えられます。

ひとつの運動だけを続けることで起こること

ひとつの運動だけを続けることで、体の動きに偏りが出ることがあります。たとえば、筋トレに集中すると筋肉は発達しますが、動きの自由度が低くなったり、関節の可動域が狭くなったりすることもあります。反対に、ヨガだけを続けると柔軟性は向上しますが、瞬発力や筋力はあまり発達しなくなります。

また、特定の運動に依存すると、日常生活の中で求められる動きに対応しにくくなる可能性もあります。

たとえば、ランニングを長年続けている人が急に方向転換が必要な動きを求められた場合、スムーズに対応できないこともあります。逆に、筋トレをしている人が長時間歩くと、意外と疲れやすいと感じることもあるかもしれません。

日常生活では、特定の運動で鍛えられる動きだけではなく、さまざまな動きが求められます。階段を駆け上がる、急に振り向く、荷物を持ちながらバランスを取るといった動きは、特定の運動だけでは鍛えにくいのです。

多様な運動を取り入れることで体の可能性を広げる

もし、特定の運動だけでは得られない動きを身につけたいと考えた場合、さまざまな運動を取り入れることで、よりバランスの取れた体の使い方ができるようになります。

筋トレをしている人がヨガを取り入れれば、筋力を維持しながら柔軟性を高めることができます。ヨガをしている人が筋トレを始めれば、しなやかさを保ちながら筋力を向上させることができるでしょう。ランニングを続けている人がピラティスを取り入れれば、走る動作の安定感が増し、ケガの予防につながる可能性が上がります。

体の可能性を広げるためには、一つの運動だけにこだわらず、別の動きを試してみることが役立つこともあります。

具体的にどうすればいいのか?

では、具体的にどのように運動を取り入れればよいのでしょうか。いくつかの方法を考えてみます。

1. 今やっている運動の特徴を知る

まずは、自分が取り組んでいる運動の特徴を知ることが大切です。それがどのような効果をもたらすのか、どの部分を強化しているのかを理解することで、自分に足りないものが見えてきます。

2. 補完する運動を取り入れる

今の運動ではあまり鍛えられていない部分を補う運動を試してみるのも一つの方法です。たとえば、筋トレをしている人がヨガやストレッチを取り入れれば、可動域が広がり、動きやすい体を作ることができます。ランニングをしている人が体幹トレーニングを取り入れれば、安定感が増し、より効率的に走れるようになるかもしれません。

3. 新しい動きを試してみる

普段とは違う動きを試すことで、体の使い方が広がることもあります。たとえば、球技をしてみると瞬発的な動きや反射神経が鍛えられますし、ダンスをしてみるとリズム感や全身のコーディネーション能力の向上が望めます。

4. 負荷の種類を変える

運動の負荷を変えることで、新しい刺激を体に与えることができます。普段、軽い負荷で回数をこなしているなら、重い負荷で少ない回数の運動を試してみる。反対に、高負荷のトレーニングをしているなら、軽い負荷でスピードを意識する運動を取り入れてみる。こうした工夫をすることで、体の適応力が高まる可能性があります。

まとめ:体の可能性を狭めないためにできること

ひとつの運動を続けることには、その運動特有のメリットがありますが、それだけでは体の可能性をすべて引き出せるとは限りません。もし、今よりもっと自由に、もっと力強く、もっとしなやかに動けるようになりたいと考えるなら、さまざまな運動を取り入れることが役に立つと思います。

今日からできることとして、普段の運動に少しだけ違う動きを加えてみる。いつもと違う運動にチャレンジしてみる。そんな小さな変化が、体の可能性を広げるきっかけになるのではないでしょうか。

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