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小林大悟@釜ヶ崎
2021年6月22日 22:30
今までいわゆる「支援団体」3社で働いてきました。また、ボランティアで関わっているところを含めるとすごい数のNPO団体で活動してきたことになると思います。それぞれの団体で、いろんな人たちとさまざまな関わりをしてきました。嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、悔しいこと、自分の感情を根底から動かし、その後の自分の人生に影響を与えるくらい大きな出来事もたくさんありました。そういったいわゆる
2021年6月23日 08:53
▼まっちゃんのお話について▼●まっちゃんのお話 第1話まっちゃん(仮名)のお話し。僕が今やってる事業は2019の8月から始まった事業。まっちゃんはその第一号利用者さん。年齢は当時60歳前後。出会いはもう少し前。僕の前職である山王こどもセンターで働いていた時。2017年。ホームレス状態の人への「夜まわり」で出会いました。まっちゃんは山王の周辺で野宿をしていました。気さくな人で
2021年6月24日 00:23
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第4話そんなある日、知り合いの別の団体の人から連絡がありました。少し僕の記憶が曖昧なところもありますが、たしか、通行人が道端で糞尿にまみれた状態でホームレス状態の人が倒れてるとその支援団体に連絡が来たらしい。その人が行ってみるとまっちゃんが僕の名前を言っていたようで、僕に連絡をくれました。すぐに現場(いつもいる場所)に駆けつける
2021年6月24日 13:23
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第8話まっちゃんは60歳前後(正確には書かない)なのに、見た目や様子はもっと年を重ねているように見えます。70歳半ばくらいと言っても違和感はありません。日雇をしていて、そこから野宿になった人の中には、実年齢より見た目が老けて感じる人がたくさんいます。過酷な環境がそうさせているのでしょうか。日雇労働は過酷な肉体労働で身体に悪影響を
2021年6月27日 11:21
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第11話まっちゃんの部屋はとても散らかっていました。万年床、トイレ(ユニットバス)の床は糞尿まみれ、部屋中ゴミだらけ。キッチンも全く使ってないんじゃないかな?どこかで、部屋を大掃除しないといけないなと思っていましたが、2度目の通院で大きく前進できる転機を迎えました。こちらの説得に応じてくれて、すぐに病院に通院することにしま
2021年6月28日 19:25
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第14話介護保険を適用できることになりましたが、手続きに時間がかかります。その間の生活支援は引き続き僕たちが行います。もう、まっちゃんはほとんど歩けない状況でした。だから、食材などの買い出しをこちらで代理で行うことにしました。「何が食べたい?」と言っても、・酒・タバコのリクエストが第一に来ます。お酒はあんまり飲んで欲
2021年6月29日 22:12
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第17話様子がおかしいまっちゃんの家を一度出て、区役所の担当CW(ケースワーカー)に報告の電話を入れました。間も無く閉庁時間だったにも関わらず、すぐにまっちゃんの家まで来てくれることになりました。CWと僕(とCWの上司)、でまっちゃんに話しかけます。入院して欲しいと何度もお願いしました。「大丈夫」と拒みます。二人で何度
2021年7月1日 00:33
▼まっちゃんのお話 ひとつ前のお話▼●まっちゃんのお話 第20話まっちゃんが入院して間も無い頃、嚥下の可能性があるとのことで、胃ろうの手術をすべきだと病院が判断しました。(この判断がどうなのかはわかりませんが)手術には親族の同意が必要でした。担当CW(ケースワーカー)が唯一の親族であるご兄弟に連絡をしました。最初は連絡が来ることも拒んでいたそうです。もう、まっちゃんとは一切関
2021年7月3日 22:24
まっちゃんが亡くなりました。担当CW(ケースワーカー)が、唯一の親族であるご兄弟に連絡を取りましたが、結局最後まで連絡が取れませんでした。まっちゃんは無縁仏となりました。釜ヶ崎には同じく引き取り手のいない「無縁仏」となる人がたくさんいます。なので、仲間たちで弔います。(「慰霊祭」や「見送りの会」など)上司からのアドバイスでCWに「葬儀をしてください」と伝えました。その結果、通夜