これからの支援者の方へ
主な内容は、下記3点です。
⑴過去の災害から学ぶ
⑵支援が必要な人は、見えないところに”も”いる
⑶上司、組織を仲間にする
⑴過去の災害から学ぶ
これから
被災→避難所→仮設住宅という流れになり、
それぞれのフェーズまた移行期において必要な支援は異なってきます。
さらに、時期によって支援者の数も異なってきます。
恐らく、ボランティアのピークはこの3連休〜8月だと思われます。
今難しい人は、夏以降に必要なことを。
それが難しい人は、寄付・募金などできること。また、支援者の支援も大事です。
過去の記録から、わかる事も多いです。
現地の情報収拾はもちろんですが、これから支援に行こうと考えている方は、ぜひこちらの記録をご覧ください。実際の被災された方々の当時とその後の記録が、伝わります。下記2点は読みながら考えさせられます。
・組織人としてどのように、患者や住民を守り支援したか。
・被災者として、人として家族や自らをどう支えたか。
また、支援者の方は、P24の横瀬さんの記録は必読です。
セラピストとしての視点は十分に活かしながらも、セラピストであることにはこだわりすぎず、人としてどう動くか、何が出来るかを常に意識すること。
・石巻地域のリハビリ職それぞれの震災 - 宮城県
https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/54835.pdf
この記録作成の思いがパシフィックサプライ社のHPに書かれています。
・震災特集 5 宮城県東部保健福祉事務所 武田 輝也 粟津 正貴 (現 仙台保健福祉事務所)https://www.p-supply.co.jp/topics/index.php?act=detail&id=92
⑵支援が必要な人は、見えないところに”も”いる
前提として、
報道や支援は、わかりやすい所、見やすいところに集中します。
①被災と支援のミスマッチ
報道や発信があれば、支援の必要性が伝わり、次の支援者がきます。
一方で発信が遅くなったり、弱いとその差は、どんどん広がって行きます。
結果として、支援のミスマッチが起こります。
これから行く人は、発信が少ないところの支援もぜひ検討してください。
そして、支援に入ったら、その情報を発信してください。
②在宅避難者、県外避難者
報道や支援は、わかりやすい所、見やすいところに集中します。しかし、それ以外のところは見えにくく、把握されにくいので、結果として支援格差が生まれます。
同じエリアでも避難所にいる人には、支援物資がもらえるのに、在宅避難者はもらえないなど。
311では、そうでした。
また、県外避難者はさらに見えにくく、必要な情報が届かなかったり、支援を受けられない事もあります。
・東日本大震災における県外避難者への支援ー─受入れ自治体調査結果から
http://www.fukkou.net/research/bulletin/files/kiyou4_tanami.pdf
・私たちは今ここに 東日本大震災・避難者支援情報提供サイト
http://jyoho-shien.org/
・社会福祉協議会における広域避難者支援に関する実態調査報告書
http://www.jpn-civil.net/2014/archive/docfiles/Kouiki_Report_201308.pdf
現地に行かなくても、被災された方の県外避難を支援するなど、現地に行かなくても出来ることがあります。
支援を検討している人は、見えないところにこそ支援の必要性が隠れているのを忘れないでください。
⑶上司、組織を仲間にする
これが必要なかたは、ぜひ前回の記事をご覧ください。
休みや有給で支援に行くという方法もあるので、全て必要というわけではありません。僕自身も311の時は、職場の許可や支援は受けていません
最後に
支援者自身もその後燃え尽き症候群になったり、PTSDになる可能性もあります。その対策や予防は大事です。下記の資料は、支援に行くことで予見できることなど、記載してあるので、ぜひ初めての方はご覧ください。
https://saigai-kokoro.ncnp.go.jp/document/medical_personnel02_1.html
https://saigai-kokoro.ncnp.go.jp/pdf/who_pfa_guide.pdf