教養としてのワイン学
妻がたま~にワインを購入してきます。
この間、買ってきたワインがチリ産で「チリにもワインあるんだね~」と何の気なしに飲んだ後、ちょっと気になったので少し調べてみました👀
2019年7月にMercianが発表した「ワイン参考資料」によると、2018年のワイン輸入量は以下の通りでした。
【日本国内のワイン輸入量】
1位:チリ(輸入量の約3割を占める)
2位:フランス
3位:イタリア
4位:スペイン
(チリ1位だったんかーい👏)
なお、日本の総ワイン消費量は、平成の30年間で3倍以上に増加し、輸入ワインでは安価な点もあってチリ産が5年連続でトップに立っているようです。
他方で、下図の通り日本ワインの出荷量も微増傾向なようです。
国内のワイン市場は、1964年の東京オリンピック以降、経済の進展とともに生活様式の変化、特に「食生活の多様化・向上に歩調を合わせる形」で浮沈しているようです。
ちなみに、各酒びん容量は異なりますが、2017年の「日本国内の一人当たりの酒類消費量」をビールと比較すると約10倍近い差があります。
●2017年の国民一人あたりの飲酒量
ビール 633mlびん:
約32.4本(2007年は40.4本)
ワイン 750mlびん:
約3.9本(2007年は2.9本)
ウイスキー 750mlびん:
約1.7本(200年は0.8本)
しかし、10年前の2007年と比較するとビールの消費量は減少し、一方のワインやウイスキーは増加傾向にあります。
(▼ウイスキーについては、以前記事にしています)
2012年の第7次ワインブーム以降、輸入ワインではチリを中心にニューワールドのワインが消費を牽引し、また日本の『ジャパニーズワイン』も人気が高まっているようです。
とはいえ、やはりワイン伝統国といえば、『フランス』や『イタリア』ですよね。
これらから、ワインのこと知っておきたいかも…と思い、以下の書籍を購入📚
ちなみに、今回の書籍は、ジャパニーズワインに関する情報がほとんどなかったので少し残念でした…。
それと、本来であれば製造・保管方法、あるいはグラス種類やテイスティングの方法にも触れるべきなのでしょうけど、、、
今回はワインの歴史、伝統国であるフランス・イタリア、それとビジネスとしてのワインについてまとめていきたいと思います。
▢ワインの歴史
ワインの歴史は非常に古く、ジョージアにある紀元前5000年頃の遺跡からワイン醸造に使われていた石臼や貯蔵壺が発見されているようです。
紀元前3000年になると、ワインはエジプトに渡り、一般人にとっては水代わりとして。クレオパトラなどの王族にとっては、美容のためとして生活に根付いていきました。
その後、ギリシャへ渡り大量生産が可能となったことで地中海全域に広がり、ローマ帝国時代にワイン伝統国であるフランスへ伝わったようです。
ローマ帝国がヨーロッパ各地に勢力を拡大していく中、兵士の栄養補給のために、統治した遠征先でブドウを植え、地元民にワイン造りを教えたそうです。
その遠征先が、フランスワインの名産地であるブルゴーニュ、シャンパーニュ、ローヌといった地区などのようです。
ちなみに、ワインの存在価値を高めた人物として、イエスキリストの存在があります。
イエスが『最後の晩餐』の中で、「ワインは私の血である」という名言を残したことで、ワインは単なるアルコール飲料から『聖なる飲み物』として扱われ、キリスト教の布教とともに、ワインは瞬く間にヨーロッパ全域に広がり、教会や修道院でもワイン醸造がされるようになります。
ちなみに、ペリニヨンという修道士が白ワインを誤って外に放置したことで、冬から春に微生物が活動→瓶内で二次発酵が進み炭酸化→偶然で「シャンパン」が生まれたそうです。
その後、高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」が製造されるきっかけとなったそうです。
そして、18世紀(1701年~1800年)に入ると、舌の肥えたヨーロッパ王侯貴族に愛飲され、これまでの壺保管から、熟成可能なコルク栓ワインボトルへと変わっていきました。
▢ワインの品質管理
フランスが世界的なワインの産地となった背景には、国をあげての法管理があるようです。
フランスには、『AOC法(原産地統制呼称法)』という法律で厳しく管理し、畑や生産者ごとに格付けを行っています。
(▼併せて読みたい記事)
イタリアでも品質管理の制度はありますが、フランスよりも比較的ゆるやかなようです。とはいえ、フランス同様に原産地統制呼称があり、産地ごとに格付けもされています。
(▼併せて読みたい記事)
しかし、イタリアは政治的な格付けも乱立していることから、フランスにワインのお株を奪われている。といった事情なようです。
▢抑えておくべきブドウの種類
ぶどうの種類ですが、言葉も慣れないし、正直覚えきれません。。。
なので、書籍ではとりあえず以下の6種類は抑えとけ!ということのようです。
【赤ワインで使われる主な品種】
①カベルネソーヴィニヨン
赤ワインの定番、タンニンを豊富に含む、若いときはアルコール度が高。
②ピノノワール
栽培が難しく繊細、ブレンドはせず単一での醸造、ロマネ・コンティ等。
③メルロー
栽培がし易く各国で支持、ペトリュスやルパン等。
【白ワインで使われる主な品種】
①シャルドネ
白ワインの王道品種、産地によって味わいが変わる特徴がある。
②ソーヴィニヨンブラン
カジュアルから超高級ワインまで幅広い、環境の適応力もある。
③リースリング
冷涼な気候を好む、辛口から甘口まで幅広い、ドイツのアイスワイン等。
これを見た時に、地元のワインバーのオーナーから「とりあえずワイン名より、ブドウの種類を知っておいた方がいいよ」と言われたことを思い出しました。
本来ならば、ここでワインラベルの見方にも触れた方がいいはずなのですが、長くなりますので転載で失礼します。。。
▢ビジネスとしてのワイン
近年、ワインは「投資」としての側面も強くなっているそうです。
そのメリットとして、以下の3つが考えられます。
メリット①:現物資産であること
ワインは金融市場の影響を受けにくいことや、倒産した企業の株式のように資産価値がゼロになることはない。ワインという「現物」があることで、価格の変動はあるものの資産価値がなくならないことがメリット。
メリット②:インフレに強い
現物があるコモディティ投資であるため、インフレに強い側面がある。
メリット③:分散投資向き
先述の通り、分散投資はリスクヘッジの側面から考えても重要な要素であり、ワイン投資は分散投資に向いている投資方法。
もちろん、天候によって収穫量が見込めない場合などのデメリットはあります。
一方で、ワインは付加価値と希少価値により価格が唯一変動する商品でもあり、例えば、ヴィンテージのワインは生産年によって価値が変わります。
ちなみに、ワイン関連の小物への投資も活発で、例えばコルクを抜かずにワインが注げる「コラヴァン」というツールには、6430万ドル(約70億円)もの投資が集まり、各国で販売がなされています。
(高ぇ~…使用方法の動画はコチラ)
それと、ニューワールドワインの中国では、「アオユン」というワインが高級ワインとして世界で人気のようです。その産地は標高2600メートルで、ブドウ収穫の際は酸素ボンベ背負って収穫をするそうで…。
もちろん、ジャパニーズワインも山梨県の甲州(国内シェア3割)を筆頭に生産がなされています。
一方で、筆者によると、日本が世界に認められるまでには、まだまだ時間が掛かるとして、そのためには日本国民が国産ワインにもっと興味を持つことが必要だと述べていました。
とはいえ、本書籍では、ジャパニーズワインにほとんど触れていないので、、、次回は実話をもとに映画化もされた「ウスケボーイ」の書籍を読みたいと思っています。
こちらも、ご紹介できたら記事にしたいと思います📚
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
Twitterもやっています。@tsubuman8
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