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腹八分目の誤解…足りないわけじゃない

食事に関することわざに、《腹八分目に医者いらず》と言うのがあります。
《食べ過ぎはいけません》を、分量で表現したものですね。

ただ、この《腹八分目》を多くの方は誤解している可能性があります。

【八分】と言うのは、二分足りないという事です。
ですから、多くの人は、食事は少ないぐらいが良いと解釈しているのではないでしょうか。

ですが、実は、《腹八分目》は少ないという事ではなくて、実際は《満腹(十分目)》の事なのです。

そこには、《満腹中枢》が関係しています。

満腹中枢は、言葉の通り、脳の中で『おなか一杯』を感じる部分です。
食事をして、血糖値が上がってくると、それを満腹中枢が察知して、『食事終了』の命令を出します。

その満腹中枢が、血糖値の上昇を察知するまでには、時差があるのです。
一般的に、15分から20分と言われています。

つまり、食事中に、腹八分目と感じるあたりが、実は、腹十分のあたりなのです。
二分の満腹度合いは、まだ満腹中枢に届いていないのです。

【ポイント】
腹八分目と感じるあたりが、実は満腹。
それは…満腹までの残りの二分は、15分~20分後に感じるからです。

実際に、腹八分目で食事を終えると…20分後ぐらいに、気持ちいい満腹感が訪れます。
もし、腹八分を超えてしまうと…20分後ぐらいに、食べ過ぎたという感覚になります。

『食事はゆっくり食べる』と言われるのは、20分以上の時間をかける事によって、満腹中枢の正常な判断を感じる事が出来るからです。
『よく噛んで食べる』と言われるのは、噛むことで脳の動きが活発になり、満腹中枢を刺激する事ができるからです。

食べ過ぎを防ぐコツ!
食べたい衝動を抑えるのは難しいので、こんな工夫はどうでしょうか。

出来れば、しっかり噛んで、ゆっくりと時間をかけて食事をする。
『腹八分になってもまだ食べたかったら、残りは20分後に食べましょう』
我慢するのではなく、20分後に食べるのです。

もし、20分後に、まだ食べたい欲求がある場合は、ストレスが溜まっている可能性があります。
ストレスが溜まっていると、満腹中枢に異常が起こります
いくら食べても満腹にならない。
空腹じゃないのに、食べたい。

腹八分目と同様に、ストレス解消の工夫も必要です

現代人が、病気になる大きな原因の一つ!
《食べ過ぎで消化器官が慢性的に疲労している事》
様々な病気と闘うのは、体の中(消化器官)だからです。

《腹八分目に医者いらず》
素敵な言葉だと思います。

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