クルックフィールズの地中図書館
前回、クルックフィールズに行った話を書いたが、今回はこの敷地内にある地中図書館にフォーカスして書こうと思う。
本が読み進まない時の原因は、本が自分に合っていないか、環境がよくないのか、どちらかだと思っている。ただ、自分に合っていない本だとわかっていても挑みたい時がある。そんな時は環境が重要だ。昔はよくコメダ珈琲に行ったりしていたのだが、子供が産まれて、なかなか1人で本を読む時間が取れなくなった。だが、その分最近書くことが増えて、本が読めないフラストレーションはそこまで感じずにいた。でも、こういった図書館を見ると、また挑みたいという気持ちが湧いてくる。こんなところが近所にあったらいいなぁと思いつつ、とことこ本も読まずに友人と周った。
地中さながら、光は照明にあまり頼らず、ガラスから自然光が程よく取り入れられている。本を読むにはちょうどいい光量感。やはり光は重要だ。ザラザラとした壁の表面に、ぼやっと光が照らされ、手で触れたくなる。都会は何かと光が強い。ツヤっとした質感に強い光。パキッとした感じを求められる。もう全体的に薄暗くっていいんじゃないか、東京。
設計やってる人はこういう細かいところを見て「職業病だな」と自分のことを言うのが好きである。最近何かと会社で時短が話題で、パソコンを開いている時間まで観測されている。細かいところまで注力するのは自己満足の部分もあるが、人の無意識に働きかけるパワーを持つのが建築の面白いところ。だから残業してでも、それが自己満足であろうと、やれるところまでやらせて欲しいって思うことがよくある。
とにかくいい本が並んでいた。ホームページを見ると、どうやらちゃんと選書家が選んだ本らしい。というか選書家って存在を初めて知った。哲学や仏教、建築などといった地中の底までどっぷり潜りたいと思わせるジャンルの本が並ぶ。
さて、本読むか。
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