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「みんななかよく」幸せにする!一兆円企業サンリオの野望

おはようございます!今日は1月10日、「おまわりさん、助けてー」を電話する際の電話番号110(ひゃくとお)番の日ですね。

これ110って番号にしたのは、覚えやすい番号であること、誤報が少ないように番号は3桁であること、黒電話のストッパーまでの距離が短い「1」を多くしたなんて言われています。

戦後の連合国軍最高司令部(GHQ)の勧告で1948年(昭和23年)10月1日に、東京などの8大都市で始めたのが事始めだったそうですよ。

僕ことだっくにもこの日は縁深い日です。誰だ、「いかにも警察の厄介になっていそうだ」とか言う不逞の輩は?僕は反社じゃないぞ!

いやね。うちの子どもの一人の誕生日なんですよ。お祝いするんです。お祝い!Happy birthday!!ってね。

さて、誕生にちなんだところで今年2025年でデビュー50周年(50歳っていうと、きっと本人と関係各所からめっちゃ怒られる)になるキャラクタが「マイメロディ」です。

ちなみに数ヶ月早くお誕生日おめでとうだったのが2024年11 月 1 日にハローキティが誕生日でした。押しも押されもせぬサンリオの看板を背負う大スターです。

そのサンリオも昨年度に時価総額が 1 兆円を超える快挙を成し遂げました。

サンリオは、日本が誇る世界的キャラクター企業として知られていますが、近年その姿を大きく変貌させつつあります。

2025年1月現在、サンリオは単なるキャラクターグッズ販売会社から、グローバルエンターテインメント企業への転身したと言えましょう。

この変革の背景には、新しい経営陣による大胆な戦略転換と、デジタル時代に適応した事業モデルの構築があります。

今日はそのサンリオのお話をしていきます。まじすげえんですよ!!(語彙の無さよ。。。)


新たな成長戦略「3本の矢」で未来を射抜く

サンリオは2025年3月期から2027年3月期にかけての新中期経営計画において、「3本の矢」と呼ばれる主要施策を打ち出しました。

三本の矢

この戦略は、サンリオが過去に翻弄されてきた不安定な成長モデルから脱却し、安定的かつ永続的な成長を遂げるための道筋を示しています。

具体的な数値目標として、2027年3月期には売上高1,350億円、営業利益400億円以上を掲げています。さらに、その先には営業利益500億円を見据え、さらなる高みを目指しています。

それだけ聞くと、あんまり経営とか興味ない人は耳だとか鼻だとかほじりながら「ふーん、凄いね」で終わりますよね。終わらせませんよ!刮目せよ!!

「子ども扱いするんじゃねえ!!」とぐうパンチするのはおやめください。まじで見て!すんごいから!

サンリオ統合報告書ニュース2024 for Kidsの凄まじさに僕はマジでこいつら頭おかしい(良い意味で)と思った!!

3本の矢とかいうと戦国武将大好きなおじさまがたがニヤニヤすると思いますが、この動画はそんなことどうでも良くなるぐらい凄まじいものに仕上がっています。

普通の会社で統合後報告書というのは、企業の財務情報と非財務情報を統合したレポートで結構お堅い内容になりがちです。

というのも、統合後報告書の読み手は主に投資家、取引先といった大人が想定されます。

でもですね、これ原理原則から言うと投資家だけに向けて作る物じゃあないんですよ。本来は、投資家、取引先、社員など、あらゆるステークホルダー(利害関係者)が対象

サンリオにとってのそれは当然子どもが入るんです。むしろ、メイン!入ってないっておかしいでしょって話になりますよね。

だからこそのfor kidsです。

そして、見れば分かるんですけど、いわゆる子供だましじゃないんですよ。9分30秒の動画は確かに子どもでも分かりやすい。

ハローキティ、シナモン、そして社内Vtuberのなつめれんげを起用していますが、その内容足るや投資家、取引先、社員といった大人がつい真顔になってしまう仕上がりをしているのです。

キティちゃんとなつめれんげくん

企業理念「みんななかよく」と、ビジョン「One World, Connecting Smiles.」を掲げ、世界中の人々に笑顔と幸せをもたらすことを目指しています。

この理念とビジョンは、サンリオの事業展開の根幹をなし、全ての戦略的決定の指針となっていることを伝えています。

はっきり言ってこれ作った奴ら絶対頭おかしい(良い意味で)!

だけど、これを全てのステークホルダーに通用させ一貫したメッセージ性を持たせた才覚に僕は嫉妬を超越し感動を覚えました

サンリオ時間で全てを計測する

統合報告書の中では勿論財務指標である数値は出てきます。

でも、それ以上に最前面に出てくる指標であり、パワーワードであるものがこの「サンリオ時間」

普通だとROIC(企業が投下した資本からどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示すわりと大事めな経済指標)とか持ち出しちゃうけど、そんな野暮なことをサンリオはしない。

サンリオ時間とは何でしょう?

それは、私たちが生み出した笑顔の量を示すのがサンリオ時間です!

ビジョン「One World, Connecting Smiles.」をどこまで達成したかを示 す指標としてサンリオ時間は生まれました。

グローバルエンターテイメント企業として、みなさまのさまざまな時間に寄 り添い、その時間が少しでも笑顔あふれる時間になるよう全力で取り組んでいきます、と説明されています。

ちょっと曖昧に見えるけど、その計測のイメージも図で分かりやすく示されていますね。

サンリオ時間

積極的にサンリオで遊ぶ夢中時間とそれ以外のアクティブには見えない寄り添いの時間。それらを全て含めてのサンリオ時間を増やしていけば、子どもも親も会社も投資家も満足できるのです。

素敵すぎ!

この図は、動画では無く本体の統合報告書から持ってきましたが、見てのようにノリは動画と同じです。

僕が株主視点で見ても納得の出来です。是非動画と併せて一読して!感動保証する!!

1の矢:デジタル時代のキャラクタービジネスにより進化するサンリオの戦略

サンリオの成長戦略の中核を成すのが、デジタル戦略の強化。

従来のキャラクターグッズ販売やライセンスビジネスに加え、SNSやデジタルプラットフォームを活用した新たなビジネスモデルの構築に注力しています。

例えば、バーチャルイベントの成功は、サンリオがデジタル時代に適応する能力を持っていることを証明しました。

また、サンリオは従来の主力キャラクター「ハローキティ」一本足打法への依存度を下げ、多様なキャラクターポートフォリオの構築を進めています。

サンリオが誇るスターたち

「マイメロディ」「リトルツインスターズ」「シナモロール」などの既存キャラクターの強化に加え、「アグレッシブ烈子」「ぐでたま」といった新しいタイプのキャラクター開発にも成功しています。

これにより、幅広い年齢層や嗜好に対応できるラインナップを実現し、市場の変化にも柔軟に対応できる体制を整えています。

2の矢:グローバル展開と現地化戦略(世界130カ国での成功の秘訣)

サンリオの強みの一つは、その圧倒的なグローバル展開力です。

現在、130の国と地域でキャラクタービジネスを展開しており、今後もさらなる拡大を目指しています。

特に注目すべきは、各地域の特性に合わせた戦略の展開です。

例えば、中国を中心としたアジア地域では、商品化権ビジネス以外にも、広告化権ビジネス、フランチャイズ化権ビジネス、興行権ビジネスなど、多角的な収益モデルを構築しています。

この成功の背景には、現地マーケットを熟知した優秀なマネジメントチームの存在あり!です。

サンリオは、グローバルな視点でのマネジメント体制の構築と、各地域の市場変化に柔軟に対応できる組織体制の確立に力を入れています。

これにより、欧米市場の再成長や、中東、東欧、インド、アセアン諸国、アフリカ、中南米などの新規市場開拓を効果的に進めることができています。

3の矢:投資戦略と財務方針による持続可能な成長への道筋

サンリオの新中期経営計画では、積極的な投資戦略も打ち出されています。

マーケティング投資やゲーム開発などに300億円規模の投資を計画し、さらにM&Aなどの投資枠として500億円を設定しています。

これらの投資は、海外での非連続的成長や新規事業に関連する分野を優先的に検討するとしています。

同時に、サンリオは財務の健全性にも注意を払っています。

中長期的には、事業のボラティリティ(変動性)を低減させ、厳しい事業環境下でもROE15%以上を維持することを目指しています。

国内信用格付けの新規取得や、適切な手元キャッシュの維持など、エンターテインメント企業として適切な財務基盤の構築にも取り組んでいます。

株主還元策としては、配当性向30%以上(マジかよ?!)を維持しつつ、余剰資金や財務基盤を考慮した追加の株主還元も検討しています。

さらに、配当だけでなく株価上昇によるTSR(株主総利回り)の拡大も重視しており、株主価値の最大化に向けた取り組みを進めています。

そして、これらは全て「サンリオ時間」に始まり「サンリオ時間」に帰る循環モデルとなっているのです。サンリオ、なんて恐ろしい子!

全てはサンリオ時間

サンリオの果てなき野望と可能性

サンリオは、キャラクタービジネスの枠を超えた「エンターテインメント企業」としての地位を確立しつつあります。

新たに注力している「エデュテイメント」と「デジタル」分野は、今後のサンリオの成長を牽引する重要な柱となることが期待されています。

また、サンリオは社会的責任を果たす企業としての側面も強化しています。

ダイバーシティ・マネジメントの活用や、世界的な感染症拡大などの危機への対応策の構築など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも積極的に行っています。

この共生を旨とするサンリオの企業姿勢は、ディズニーの全てを喰いつぶしていく貪欲さと並べると際立つものがあります。

これまで育ててきた強いキャラクタを活かしながらもそれを振り回すのでは無く遍く全ての人々の幸せのために最大限供与しお互いに幸せになる。

誰一人損や不幸せにならない。それって無茶苦茶なほどに強く熱い信念がなくては出来ません。

それも2代目社長に就任した若き辻朋邦氏だけではなく、全ての人の心に灯るものとして掲げています。

単に前向きなだけでは無く課題認識も明確で手堅い。SNSマーケティングも手抜かり無く。

勿論どんな準備、どんな戦略を立てたところで世の中は不可測な時代となって久しいです。

だから、これをやったら絶対成功するなんて銀の弾丸はどこにも存在しません。サンリオの先行きが安心出来るか、発展し続けるかは神のみぞ知るです。

ただ、僕は本当に驚きました。

ふんわりした感じの会社なのかなあって思っていたら、とんでもないガチものでした。

何も全ての会社がかくあるべしなんて思わないけれど、1兆円という企業価値は決してマグレで出ることは無いのです。

日本の企業だから誇りに思うとかいうのも違う。でも、夢を見させてくれることは心底有り難い。

そう、有り難うと掛け値なしに口にしてしまう。そんな企業がサンリオ。今後どこへ辿り着くのかがとっても楽しみでなりません。

翻って自分を考えたとき、僕は何を生み出していけるのか?他の誰かを幸せにする力をつけて発揮したい、そう思うのです。

実は明後日1月12日が僕の56歳の誕生日。子どもと2日違いです。

そんないい歳して何を言ってるんだと思わば思え!僕はそうありたい!

ここまでお付き合いくださったあなたはいかがですか?もし宜しければ是非お教え下さい。

ではまた


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