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「もったいない」の次の目的地は「おいしい!」! ぐるりこ食品ロス削減革命
みなさん、こんにちは!なかなかお絵描きAI様とコミュニケーションがうまくいかないニュースおじさん「だっく」です。(なぜに牛丼と玉ねぎ粉という指示がステーキと生玉ねぎが乗ったドンブリになるかなあ。誰か助けて。。。)
「ぐるりこ」という言葉を聞いたことがありますか?これは、日本のフードテックベンチャー企業ASTRA FOOD PLAN株式会社が開発した、画期的な食品パウダーの名前です。一見ただの粉末に見えるこの「ぐるりこ」、実は食品ロス削減の切り札として注目を集めているんです。
「ぐるりこ」の特徴は、規格外農作物や食品工場から出る野菜の端材など、通常は廃棄されてしまう食材を原料としていること。これらを独自の「過熱蒸煎機」という装置で高速乾燥・粉末化することで、栄養価や風味を損なわずに長期保存可能な食品パウダーに変身させるのです。
なぜ「ぐるりこ」が画期的なの?
1. 驚異の風味保持力
「ぐるりこ」の製造に使われる「過熱蒸煎機」は、わずか5〜10秒という超短時間で食材を乾燥させることができます。この驚異的なスピードのおかげで、食材本来の風味や栄養価を高いレベルで保持することが可能になりました。
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例えば、「タマネギぐるりこ」は市販のオニオンパウダーと比べて135倍も香りが強いそうです。これは、まさに食材の"エッセンス"を凝縮したようなパワフルな風味といえるでしょう。
2. 多様な用途
「ぐるりこ」は、その強烈な風味と栄養価の高さから、様々な料理やお菓子作りに活用できます。パンやクッキーの材料としてはもちろん、ソーセージやミートローフなどの肉加工品にも使われています。
家庭での調理時間短縮にも一役買っており、例えば玉ねぎを刻む手間を省いてハンバーグに混ぜ込むなど、忙しい現代人の味方としても注目されています。
3. サステナブルな循環型フードシステム
「ぐるりこ」の取り組みは、単に食品ロスを減らすだけでなく、廃棄されていた食材に新たな価値を見出し、循環型のフードシステムを構築することを目指しています。これは、SDGsの目標達成にも大きく貢献する取り組みといえるでしょう。
吉野家とタッグを組んでの「かくれフードロス」対策
みんな大好き吉野家の牛丼。安いのうまいのはっやいのーー。
しかし、年間1億食の牛丼を提供する𠮷野家では、牛丼用玉ねぎのスライス加工を行うセントラル工場(吉野家東京工場、埼玉県加須市)で、1日最大700kgの玉ねぎの端材が発生しています。
この端材ですが、生の玉ねぎは人間以外の動物にとっては中毒症状を引き起こす可能性があるため飼料化ができず、また抗菌性が強いため堆肥化することも難しく、活用方法を模索してきましたが、やむを得ず全量廃棄されてきました。
ここに目を付けたASTRA FOOD PLAN株式会社は、吉野家とタッグを組んで
全量廃棄されていた玉ねぎの端材は『過熱蒸煎機』で粉末化することにより、新たな食品原料『ぐるりこ』へと生まれ変わるスキームを作り上げました。
世界に広がる食品ロス削減の取り組み
「ぐるりこ」のような食品ロス削減の取り組みは、実は世界中で進められています。いくつかの興味深い事例を見てみましょう。
フランス:Too Good To Go
フランスで始まり、現在ヨーロッパを中心に展開されている「Too Good To Go」というアプリがあります。このアプリを通じて、レストランやスーパーなどの食品関連事業者は、その日の営業終了時に余った食品を格安で消費者に提供することができます。
消費者は美味しい食事をお得に楽しめる一方で、事業者は廃棄コストを削減でき、さらに食品ロスも減らせるという、三方よしの仕組みです。
アメリカ:Imperfect Foods
アメリカの「Imperfect Foods」は、見た目は悪いけれど味は変わらない「不完全な」果物や野菜を販売するオンラインスーパーです。通常なら廃棄されてしまうような農産物に新たな販路を提供することで、食品ロスの削減に貢献しています。
オーストラリア:Yume
オーストラリアの「Yume」は、食品メーカーや卸売業者が余剰在庫を販売できるオンラインマーケットプレイスです。賞味期限が近づいた商品や、パッケージに軽微な損傷がある商品などを、通常より安い価格で販売することで、食品ロスの削減を図っています。
その他の諸外国での取り組み
消費者庁ではこういった取り組みの調査資料を公開しています。すごく興味深いのでちらっとでも目を通してみてください。
「ぐるりこ」が切り開く未来
「ぐるりこ」の取り組みは、日本における食品ロス問題に新たな解決策を提示しています。特に注目すべきは、これまであまり注目されてこなかった「かくれフードロス」、つまり産地で出る規格外作物や食品工場から出る食品端材にスポットを当てている点です。
最近注目が集まっている国内のフードロス問題(年間約600万トン)には、実は産地で出る規格外作物や、食品工場から出る食品ざんさ(年間約2000万トン)が含まれていません。「ざんさ」と言っても食べられるものが多く、毎日大量に廃棄されていることはあまり知られていないことから、私はこれを「かくれフードロス」と名付けました。
たとえば、ある食品メーカーでは年間数万トンの野菜ざんさを数億円かけて産業廃棄物として廃棄しています。水分を含み傷みやすい野菜ざんさは輸送効率が悪く、乾燥させようにも既存方法だと時間やコストがかかりすぎてしまうためです。しかし、高い生産効率とコストパフォーマンス、過熱水蒸気技術による殺菌、高栄養を実現した『過熱蒸煎機』によって、これまで捨てられていた食材を「ざんさ」から「新素材」に生まれ変わらせることが可能になりました。
「もったいない」の次の目的地は「おいしい!」です。
ASTRA FOOD PLAN株式会社の加納千裕代表取締役は、「これまで当たり前のように廃棄されていた食材に新たな価値を見出し、循環型のフードシステムを構築することで、食料自給率の向上、人々の健康増進、そして地球環境への負荷軽減を同時に実現したい」と語っています。
この取り組みが広がれば、農家や食品メーカーにとっては新たな収入源となり、消費者にとっては栄養価の高い食品を手に入れる機会が増え、そして何より、地球環境にとっては食品廃棄物の削減につながるという、まさに三方よしの結果をもたらす可能性があります。
食べ物以外も取り組んでいるフードテックベンチャー企業ASTRA FOOD PLAN株式会社
なんと、「おやさいクレヨンstandard」は、お米と野菜から作られた安心安全を担保した素敵なクレヨンです。
おやさいクレヨンは、安全性と環境配慮を重視した革新的な描画材です。米ぬかから採れた米油とライスワックスをベースに、収穫時に廃棄される野菜の外皮や食品加工時の野菜くずを原料としています。この独特な製法により、口に入れても安全な製品となっています。
特にすごい点は、その色彩と香りです。にんじん、りんご、とうもろこしなど、自然由来の10色が用意されており、中には描くと野菜の香りがするものもあります。なので、子どもたちは視覚だけでなく嗅覚も使って、お絵かきを楽しんだり、いいですね!!
おやさいクレヨンは、JIS規格に則った製造工程を経ており、さらに欧州の厳格な玩具安全性基準もクリアしています。それもあってか2016年、内閣府などが後援する「ふるさと名品オブザイヤー 地方創生賞」を受賞しています。
一方で、青色の野菜が存在しないため、従来は青色のクレヨンを製造できないという課題がありました。しかし、発売10周年を記念して、青色を含む新シリーズ「Japan Blue」が登場し、この弱点を克服しています。不断の努力の賜物ですね!
おやさいクレヨンは、安全性、環境配慮、地域活性化を融合させた製品として、国内外で高い評価を得ており、子どもの創造性を育む新しい選択肢となっています。
「もったいない」の次の目的地は「おいしい!」
「ぐるりこ」の取り組みは、一見すると小さな一歩に見えるかもしれません。しかし、この取り組みが広がり、私たち一人一人が食品ロスに対する意識を高めていけば、それは大きな変化につながっていくはずです。
次に買い物に行くとき、あるいは料理をするとき、ちょっと「ぐるりこ」のことを思い出してみてください。そして、自分にできる食品ロス削減の方法を考えてみてはいかがでしょうか。
僕からすると、フードロスの話って志は素晴らしいけどまだまだ敷居が高いとずーっと思っていました。正直「ぐるりこ」もまだまだ値段がぱっと手が出る値段とは言い難いと思っています。
だけど、もう少し先には気軽に普段の生活の中にかくれフードロスなどを解決しつつ、美味しく無理なくすごせる未来が近づいている感じがします。「もったいない」の次の目的地は「おいしい!」いい言葉です。
皆さんは、どう感じられましたか?あるいは何か取り組まれていますか?ぜひコメントで教えていただければ幸いです。
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