脳筋は鍛えられるか

体の筋肉は何歳からでも鍛えられることは多くの人が実践して証明してきている。では脳は鍛えられるか。歳をとるにつれて記憶力が落ちてきた、前より勉強がつらい、というのは巷でよく言われている。脳筋って何歳からでも鍛えられないのかな。

脳筋は鍛えられる

筋肉と同様、頭の機能は多岐にわたる。例えば、判明しているだけでも記憶、言語、感覚、運動、感情のコントロール等がある。例え年齢を重ねる毎に記憶力が落ちたと感じても、他の部分は鍛えているかもしれないし、他も鍛えてないかもしれない。

頭を使えば使うほど脳は応えてくれる。頭を使うと、頭の反応スピードもあがる。

実際、ヒトの脳は100%使用されているとは言われていない。また病気により脳の一部を切除した子供は、失った機能を残った脳が代償したという報告もある。


どうやって脳筋を鍛えるか

何か好きなことを目的をもってやり込むのが一番効果的ではないだろうか。上達するために、調べ、試行錯誤し、過去の経験を記録/記憶し、そして復習、反省する。人に説明する、文字に書き起こす、議論する。勉強会に出向く、情報収集する、相談する。

ありきたりでどこにでも書いてある内容だが、上記の方法がやはり王道ではないだろうか。筋トレだって王道のやり方がある。それと同じで王道をこなすのが最短、最大効果、そしてそれよりも近道はない。


続けることの重要さ

続けていくとすぐには忘れない、感覚も鋭敏なままである。ずっと使っていることは長期記憶として頭に残り、新しいことは新たにワーキングメモリーとして頭に入っていく。知識と経験は積み重なり、より複雑な物事にも対応できるようになってくる。

しかし続けないと、どんどん忘れていく。使わない筋肉は、筋トレを辞めてから徐々にボリュームダウンしていくのと同じである。せっかく盛り上がってきたところで完全に中断してしまうのは勿体ないし、現状維持をするためにも最低限の継続が必要になる。


筆者の経験

高校を卒業するまで、「勉強をした」という記憶がない。小学校では夏休みの宿題は自由研究以外やらず、授業も聞かず、プリントやテストは自宅に持ち帰らない。中学校でも授業は大して聞かず、定期テスト対策は一夜漬けだけなので当然成績も悪い。高校はそれこそ授業は全く聞かず。5時間目からでも登校すれば遅刻ということで、卒業するために必要な登校を適宜していた。毎週漢字や単語テストがあったがテストが終わった頃に登校、そんな感じで全科目偏差値40ほどで無事高校を卒業した。

まともに勉強したのは高校を卒業した春、大学受験を真面目にやると決めた時からだ。勉強方法というものをよく理解していなかったので、尋常じゃない要領の悪さだったと思う。ご飯と睡眠時間以外のほぼ全てを勉強に捧げ、希望する進路に合格。

大学では必要最低限の勉強で卒業し、超難関国家資格も取得。その後大学院を卒業して博士号も取得した。

はっきり言って座学は好きではないし非常に苦手だ。数年前のある大きい試験勉強の時に、「これが要領よくやるということか」というのがやっとわかった。それまではテストで点数を取るための最適解な勉強法、自分の思考回路に合った記憶方法などを考えずに、膨大な時間を投資して何とかクリアしてきたのだった。

受験や試験、仕事で頭を使う、また求められるレベルが段階を経て高くなり続けた。そしてそれを自らの意志で戦線離脱しない限りは頭を使い続けることが仕事になり、今では毎日数時間勉強する日々だ。

自らの経験から、脳筋はある程度鍛えられると思う。筆者は、本当に地頭が良く、座学が飛び抜けてできる人たちを目の前で見てきている。そういう人には全く歯が立たないが、少なくとも過去の自分よりは頭の使い方に慣れてきたし、記憶力は多少劣ってくるも要領は格段に良くなった。

そして地頭がよくて仕事もできる人たちはもれなく毎日頭を酷使して鍛えあげている。


まとめ

脳筋が鍛えられないと困る。もっと賢くなりたいという気持ちはあるが、せっかく鍛えたのに簡単に衰えさせるのは嫌だなという気持ち。筋トレと同じ感覚なのだろうか。

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