遊びって、大事じゃね?~AI時代の教育のあり方を考える~Part 5(全10回以上連載予定)
ーーーーーーーーーーーー
忙しい向けの要約が目次の最後についているので、忙しい人はそこだけみてください!
ーーーーーーーーーーーー
ご挨拶(いつもの、飛ばしていいよ★)
やあ、皆さん。
私は教育業界でいわゆる塾長をしながら、
教育によってもっと子どもたちが、ひいてはその親が、
もっと心地よい人生を送っていくためにはどうしたらいいんだろうなって
考えているおじさんです。
塾長しながら、もっと今の子に必要な教育ってなんだろと悩んでたら、
「あれ?これからのAI時代、”遊び”大事じゃね?」
と、思いまして。(いきさつはPart 1をご確認ください。)
これからの社会を想像すると、
きっとAIなどに代表されるテクノロジーがどんどん進化して、
いわゆる、”仕事”で取り組むような課題解決が容易になっていき、
人はより人としての実存的な在り方と向き合う時代になるのではないかと。
その時代で大切になると思われる”遊び”という概念を調べ始めると、
「遊びスイッチ、オン!」という素敵な本と出会う。
しかし、なんとこの本の要約がないじゃないですか日本語で。
そこで、
これからの社会に必要な教育のヒントが”遊び”かもしれないというお話をしつつ、「遊びスイッチ、オン!」の要約を作る。(最終的には要約だけで1記事にしようと思います。)
という目的の連載です。
今回はパート5。
この本の第二章後半戦です。
いやー読み手も大変っすね。わら
第二章『だけど遊びって何なんだ? なぜ遊ぶんだ?』
遊ぶ意味って何だろう。
はい。何でしょうねそれは。
前回はそこが気になったところで終わりましたね。
そして、
僕もいよいよボケなしで気になってきました。
さて、先述のボブ・フェイガンさんによるとですね。まあクマを観察してきたところですね、
生き延びる率が一番高いのは、
一番よく遊ぶクマだということを発見したそうです。
生存に直結しそうな、時間とか注意力、体力を奪うにも関わらず、です。
はいそこの脳筋と頭脳筋のあなた。遊び、足りてるぅ?😎
(何ごともなかったかのように続きます)
ブラウン博士は、
「よく遊び研究で言われるのは、”将来必要な技を習得する練習”と言われているが、それはちょっと違うんじゃね?だってじゃれあいができない猫でも狩りは問題なくできるぜ。むしろできないのは、いや、一生できるようにならないのは、他の猫ときちんとコミュニケーションをとることだよ。」
と。
これ見て色々と思う節が私の人生経験の中から浮かぶとともに、ゾッとしたのをよく覚えています。
はいこれ。教育者である私にはこう映りました。
遊びが著しく欠如すると、勉強はできるけど他の人と一生コミュニケーション取れなくなって普通の社会行動取れないよ。と。
のちにダイアモンドさん(この人もなかなかしゅごい研究者)という人の例でも触れられるのだが、
はい。博士が遊びに興味を持ったきっかけでもある、テキサスタワー乱射事件でも遊びが欠如した人が犯人でしたね。
怖くね?
あんま言いたくはないけど確かに傍目から見て、「遊べなくてかわいそう」と思う人はたくさんみてきました。
いや別にさ、教育者の見ていない知れない、
お家の環境とか、学校で十分にさ、遊べているならいいよ?
でも、もし遊べてないとしたら?
そんな家庭に私たちがサービスを提供しているかもしれないとしたら?
SOSはどこで感じ取ればいい?
そもそも介入どこまですべきなの?
話それました(ディヴィえったと最近は言っています)が、
遊びの重要性ってもっともっと教育の現場、
ひいては親に延々と啓蒙すべきなんじゃねえか?
(だから俺は要約をやめないゾォぉぉぉぉ!!)
まあいいや。
次にね、遊んでいる時って脳はどうなっているんだろうと。
その話が出てくるわけです。
(急に要約に戻る。)
遊んでる時の脳
その例として、
同じ種でも、よく遊ぶほど脳が大きくなるんだよ。
と言う研究をブラウン博士は前置きしながらこう続けるのです。
ジャーク・ハンプセップによれば、
また、ジョン・バイヤーズによれば
という仮説を立てている。
さらに、ノーベル賞を受賞したジェラルド・エデルマンがいうことをざっくりまとめると、
と。遊びってほんとすごいと思います。(語彙力)
そして、それらをひっくるめて、
「どうやら遊びは、複雑すぎる脳が自己生成できるように、生み出した進化方法なんじゃね?」と、
ブラウン博士は先述のダイアモンドさんの研究を持ち出しながら考察します。
さらにさらにさらに
ブラウン博士は、
「あ、そういえばレム睡眠とかも、脳が発達する時重要だって研究あったわ。」
と、睡眠と遊びの共通点を見出して興奮なされます。
そう、子ども時代によく遊びが見られるのは、それは誕生後もっとも盛んで脳が発達する時期、つまり、脳が発達しようとして遊ぶんだとも考えられますね。
ーーーーーーーーー
謎の勢力「はいはいはい!(挙手)ほら子どもだから遊ぶんでしょ?だったらもう小学3年生になったうちの子は勉強させまくって良いザマスよね?そして夫は遊ばせるなんて言語道断ですわよね?ね?」
ーーーーーーーーー
え?そんなわけないじゃん。大人も遊び大事よ。笑
そう、子どもだけじゃあないんですね。
大人だって遊びが必要だよってブラウン博士は章の最後で言ってくれています。
(ありがとう博士!俺も今日から遊びしかやらないz・・・え?そんなこと言ってないで金稼げ?・・・うるせえ!俺は遊びたいんだ!!・・・え、あ、大家さん急にどうされまし・・・え?家賃ですか?払う気あります・・・え?どうするんだ?・・・はい・・・働きます・・・払いますはい・・・)
確かに、大人の遊びの重要度は下がるらしい。
脳の話に繋げて、博士はこんなことを言っている。
「子どもにとっては急激な脳の発達に遊びは重要なので、遊ぶことで得られる報酬は大きい。
大人の脳にとっては、それほど急な発達を必要としないので、短期間なら遊ばずに過ごすことができる。
でも、長い間遊ばずにいると、気分が落ち込む。
前向きな気持ちを失ったり、快感を覚えなくなったり、喜びを感じ続けることができなくなる。」
はい、もうね、痛いくらい自覚症状ありますね私は。笑
長く遊ばないと、
ダイエット失敗のように、遊びの「リバウンド」が起こるし、
睡眠不足のように、「遊び不足」も起こるとのこと。
博士が今まで集めた大人の遊び歴からも、
大人でもですよ?
長い間遊べないと、遊びたいという気持ちが内面から強く湧き上がることがあるようでゲス。
※遊び歴=プレイヒストリー(博士が蓄積してきた、その人の遊びの歴史)
そしてその遊び歴からも、
大人でもですよ?
十分に遊ぶと脳がよく働くと言っても差し支えがないとのこと。
また、
全ての哺乳類で、食べ物が十分にあって、
安全で休養もちゃんと取れた状態では、
自然と遊ぶことが研究からわかっているそう。
そしてこう、博士は続けます。
これがこの章のまとめなので、長く引用します。
はい、まとまりました。
何度も読んで、噛み締めてください。
遊びというものはほんとに色んな角度から見てみても、
素晴らしいものであるとしか言いようがない。
ところでみなさん、
グリズリーを一緒にみたボブさんのセリフ覚えてますか?
この世では次々に新しい難題が押し寄せるし、この先何があるかわからないよね。でもあのクマたちは遊ぶことで、この惑星のそういう変化に備えているんだよ。by ボブ
はい。これに尽きるんだろうなと感じるわけです。
そして最後に博士は神秘的なことを言い始めて章が締まります。
(また長くなります。)
ブラウン博士がコスモに思いを馳せて、次の章に移るのでした・・・
塾長の小言
いや〜私ね、今更なんすけどね、
元々小学生の時不登校だったりね、
新卒で入った会社、秒で辞めたりね、
人生虚無ってですね、
生きている意味をずっと見出せなかったり、
出張先の韓国で失踪未遂(自殺未遂に近いかも)したり、
まあほんと、いろいろと、日本のシステムほぼ全てが合わなくてですね、
ええ、AI時代でもないのに実存的危機を起こしておりました。笑
そんなダークサイドを生きてきたんですが、
抑圧していた部分に気づいて、
確かに、遊びはじめるようになってから、
人生に色彩が戻ってきた感じがあります。
そんな感覚を、気持ちいいくらいにこの本は、
描写してくれています。
圧倒的知性を持っていたりすると、この辺気がつけるんでしょうが(あたいにはなかったの。)
個人的には、自分の体験からも、
子どもだけではなく、大人も遊びを体験するべきなんじゃないかなと、
そう思うわけですよ。
でもさ、いきなり遊べよとか言われても困るやん?
次の章には、忘れていた遊びと今を結びつける、そのヒントがめっちゃ書いてありますので。
お楽しみにね!!(急に明るい教育者)
次はこちら。
以下のリンクからも行けます。
忙しい人向けの要約
第二章では、博士がイヤイヤ遊びを定義することから始まります。
とある講演会での登壇がきっかけで、ブラウン博士は遊びの定義を作ることになります。
それが以下です。
ついでに博士は、他の学者の遊びの定義を引き合いにだしながら定義について話しますが、結局のところ、
ということで、話はなぜ私たちは遊ぶのかという観点へ向かい、
博士は、人間にとって遊びがどういう意味を持つか知るために、人間以外の生物学的・進化論的コンテクストから遊びという行動を見ることにしました。
そこでボブ・フェイゲンという学者にコンタクトをとり、グリズリーの遊びを研究する中で、博士は思い切ってボブに疑問をぶつけます。
なぜ、グリズリーは遊ぶのかと。
ボブは渋々こう言います。
どうやら、これが私たちが遊ぶ意味・目的を知る上で大きなヒントのようです。
他にも、
多種多様な生物が遊ぶことを引き合いに出しつつ、博士は
として、生物が、そして人間が遊ぶ意味・目的に迫っていきます。
そしてボブの研究の結果、
生き延びる率が一番高いのは一番よく遊ぶクマだということを発見しました。
さらに、同種の生物であっても、よく遊ぶと脳が大きくなるという研究を引き合いに出しつつ、以下の3本立てで、遊びがどう脳に作用するのかを話している。
ジャーク・ハンプセップによれば、
また、ジョン・バイヤーズは、以下の仮説を立てている。
ノーベル賞を受賞したジェラルド・エデルマンがいうことをまとめると
そう、ここまでのまとめとして、遊ぶということは、子ども期には非常に重要。「子どもにとっては急激な脳の発達に遊びは重要なので、遊ぶことで得られる報酬は大きい。大人の脳にとっては、それほど急な発達を必要としないので、短期間なら遊ばずに過ごすことができる。」
しかしながら、大人に向けて、章の最後にはこう綴られている。
そこで、ブラウン博士は、
子どもも大人も含めて、遊びの傾向を紹介しながら、8つのタイプに分類することを試みる。
これが次章につながる。
次回連載は、以下のリンクからも行けます。