安全運転のためには適合したメガネを!
私もメガネをかけているが、メガネの度数があっていないと運転が怖くなることがある。安全運転のためには、度の合った適正に調整されたメガネを着用することが必要だと感じている。
|運転中の情報は目から
車の運転中は、信号や道路標識、自転車や歩行者、周囲の車の状況などの情報は9割が目、つまり視覚から得ているといわれている。
普通免許の場合の目の基準では、「左右いずれも0.3以上あり、なおかつ両眼で0.7以上の視力」が必要とされていることはご存じのとおり。
裸眼でこの視力に満たない場合には、メガネやコンタクトレンズを使用して矯正しないと運転免許も与えられない。
|度の合ったメガネ
一般的に、視力を補う必要がある場合、眼鏡店では、度の合った適正なメガネとして両眼で1.0程度の視力になるような度数で、かつ、疲れにくいメガネを勧める。
特に車の運転時は、天候や季節による日差しの違い、雨や霧などの自然要因の影響も強く受けることになるので、運転にあった運転専用レンズを使用したメガネなども徐々に普及しつつあるようだ。
また車外だけではなく、メーター類やナビなどにも視線を配るということにもなる。
高齢者の場合、老眼が進んでくると、速度メータ-やトリップメータ-に表示される文字すら読めないことがある。
見るものが多く目に負担がかかりやすい車の運転の場合には、安全運転を考えて適したメガネを選ぶことが大事だ。
|メガネやコンタクトがあっていない?
メガネやコンタクトレンズの度がきちんと合っていない人がいる。
若い人は近視が多く、やや度の強いメガネなどを使用する傾向にあるという。
一方高齢者は老眼鏡の度が足りないことが多いという。
しかも高齢者の場合、いわゆる老眼鏡は手元をみるのには適しているが、運転に必要な中距離や遠方が見にくくなるという欠点もあることから、運転者向けの遠近両用を使用する人も多い。
また、メガネやコンタクトレンズを使用する人にみられるのは、左右の視力が不揃いであったり、コンタクトレンズが合わないために、眼鏡の黒目部分を傷つけたりしやすく結果として見にくくなる場合もある。
メガネなどは、ちょっとだけよく見えればよい、運転免許がもらえれば良いというとうものではない。
度をきちんと合わせておかないと、目が疲れやすくなる。
パソコン等に向かってデータ入力するなど、根をつめて仕事をすると、視覚から来る肩こり、目のかすみで物が見えにくくなったり、頭痛がしたりと・・・。身体に大きな負担をかけることになるのだ。
また、自動車の運転を長時間行う場合などは、動体視力や遠近感を欠くことにもなるのだ。
|交通事故は薄暮時に多発
交通事故は、午後 5時から 6時頃に多発することからこの時間帯を「魔の時刻」とか「魔の時間帯」ともいわれている。
この時間帯は、薄暮時といわれ、日中の明るい状態からわずかな時間で薄暗くなり暗くなることでの視覚的な負担と、日中の仕事での目の疲れなども相まって目の負担が増大する時間帯なのだ。
それゆえに自転車や歩行者を見落としたり、遠近感や速度感覚なども適正な情報として目に入りにくく、結果的に交通事故に関与するということもあると推察する。
残念だが、交通事故統計やこの種分野での調査研究などが進んでいないのだ。
|安全運転のために
メガネやコンタクトレンズが適正に調整されていないと交通事故のリスクが大きくなる。
仕事の後などでかすんで見えたり、まぶしく見えたりと、目が疲れていると見えているようでもものが見えにくくなっていることもあるので、目を休めてから運転するという配慮も必要である。
自動車を運転する人がメガネを作るときは、とくに慎重にすることが必要であろう。
運転しやすいメガネをつくるためには
① 度をきちんと合わせる
② 左右の視力をそろえる
③ 近視の強い人は、できるだけ仕事用と連転用を使い分ける
④ 老眼鏡は遠近両用多焦点レンズで視野を確保する
⑤ かけ心地は最重要であり、長時間の運転には軽いものがよい
⑥ 視界の妨げにならないようなフレームを使用する
⑦ 重さやズレやすいなどストレスになるのは避ける
|おわりに
長年メガネを着用していて感じることを中心に記載した。
自分の経験や眼鏡技術者などとも話をしているのだが、安全運転のためには当然だが、度があっており、フレームなども適正に調整されたものを使用することが望ましいことはいうまでもない。