「純粋さ」と「同調圧力」のリスク「赤い大地 黄色い大河」
<文学(17歩目)>
本日は児童書です。中国・文化大革命での紅衛兵の立場から、「純粋さ」と「同調圧力」のリスクを考えてみる。
社会と個人を考える 赤い大地 黄色い大河―10代の文化大革命
アンコー チャン (著), 青野 繁治 (監修), 稲葉 茂勝 (翻訳)
今人舎
「17歩目」は子どもたちの目から見た「文化大革命」です。
「文化大革命」とは中国の歴史の中でとても重要です。
1966年から1977年までの10年間は中国現代史では「とても重要」とされていますが、高校時代に「一夜漬けで暗記」した以上のことは理解していませんでした。(まるでダメな高校生の勉強法です)
その後、いくつかの本を読み「激動の時代」は理解していても、それ以上ではなかった。。
その様な中で、娘からの質問が来て「文化大革命」をよく答えられなかった私たち夫婦は真面目に色々と調べてみたのですが、同時代を生きていなかった(私たちにとっては小学生時代)のためにやはり理解力が不足していました。
そこで出会ったのがこの絵本。図書館でも「児童書」の区分であり、おそらくこのままだと読むことが無かった本の一つです。
「子どもの目から見た文化大革命」がどのようなものだったか?がわかりやすく書かれています。
いかに、若者が「純粋さ」と「同調圧力」で一気に先鋭化するか?がとてもわかりやすく描かれています。
でも、突き詰めて考えてみると、今も昔も「同調圧力」と「若さによる純粋さ」が揃うと、カンタンにこの様な世界になることは、「文化大革命」や「ポルポト政権時代のカンボジア」に限らず、日本でも同じであると感じました。
さっそく、家族で読んで話し合ってみたら、娘たちを含めて理解が深まりました。
さしずめ、若い頃の私は「紅衛兵」だったようで、あのまま行きつくところまで行ったら、「今が無かった」と思いました。
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