軌道エレベーター&エイリアン&恋愛リアリティ番組「ラブ・アセンション」
<SF(207歩目)>
「今のSF」気分を存分に味わう。
ラブ・アセンション
十三 不塔 (著)
早川書房
「207歩目」は、十三不塔さんによる軌道エレベーターSF。でも、エンタメである恋愛リアリティ番組としても楽しめる。
この作品は、一気読み系の作品です。軌道エレベーターものでもあり、ファーストコンタクトものでもあり、いろいろな要素ありますが、ずばり恋愛リアリティもの。
十三さんの筆力に、そのまま一気読みで楽しまないといけないと思いました。
ただ、登場人物が多い恋愛リアリティ番組ものは、やはり文字で伝えようとするとそれぞれの登場人物(女性)の人となりが薄まる傾向あり。
これは動画向きな気もします。
本来ならば、もっと多くの文字でいろいろな登場人物をもっと感情移入できるようにすると面白いと思うも、あまり長尺にはできない。
これを一冊にまとめようとすると、面白い登場人物が薄くなってしまう。
ギリギリなところを筆力でカバーされている。
もしかしたら、恋愛リアリティ番組ものにしないで、数名の三角関係みたいにすると、それぞれのキャラが立ってよかったかも。
でも、これが「今のSF」であるのは事実。
一人に感情移入させるよりも、12人のセットで勝負が「今のSF」なのかも。
でも、せっかくのSFネタがすぐに消えてしまう登場人物のおかげでそのSFネタももっと面白くさせることができたと思う。
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