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サスペンステイストの強いSF「タイタン・ノワール」

<SF(225歩目)>
読み応えありの、サスペンステイストの強いSF作品。完成度高い。

タイタン・ノワール
ニック・ハーカウェイ (著), 酒井 昭伸 (翻訳)
早川書房

「225歩目」は、ニック・ハーカウェイさんのサスペンステイストの強いSF作品。

タイタンとあるので、宇宙SFかと思いました。
しかし、不老不死という人類永遠の願いを中心にしたサスペンス。

どちらかと言うと、ハヤカワ文庫SFではなくハヤカワ・ミステリ文庫にはいってもよさそうなミステリーかつエンターテイメントの作品です。

難しい技術の話よりも、薬物投与による不老不死の技術を牛耳る「トンファミカスカ・カンパニー」と私立探偵キャルの戦い。

このキャルの活躍は久しぶりの本格ミステリでした。
勿論、主人公は「不老不死」をぶら下げられても自分の信念を曲げることはない。

出てくる登場人物は、どれもキャラが立っていてこの配役だけでもすごい。

この作品は、ベストセラーになるミステリ小説の要諦をすべて押さえている。
小説として読みましたが、なんとなく映画化されそうな(ただし、ものすごく予算必要)感じ。

ウィリアム・ギブスンさんが絶賛するのも納得な濃い作品でした。
本格的で、これはいろいろなところで話題になりそうです。

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