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異星の生命体とのファーストコンタクト「ソラリス」

<SF(151歩目)>
「古典」であるが、古びないのは「異星人」とのファーストコンタクトを深く掘り込んでいるからだと思う。

ソラリス
スタニスワフ・レム (著), 岩郷重力 (イラスト), 沼野充義 (翻訳)
早川書房

「151歩目」はスタニスワフ・レムさんの代表作で、何度も読める深い作品です。

そして、この作品が冷戦で抑圧されていたポーランド発であること。
ここに率直な驚きありです。

異常な軌道を持ち、有機的な活動を見せる不可思議な海で覆われた惑星ソラリス。

ここで「ファーストコンタクト」で生命体とのコミュニケーションを図ろうと科学者たちが奮闘する。そこで起きた奇妙な現象で異星人とのファーストコンタクトを描いている。

派手な交戦とかないので、非常に静かなのですが、伝わることは今も古びない。「客」はどの様な生命体なのか?
とても深いです。

「客」と「海」の関係も深い。「海」は「客」を送り込むことで人類に苦痛を与えようとしていたのか、好意を示そうとしていたのか、実験しようとしていたのか。

コミュニケーションの前提が成り立たないと意図が不明。
この状態で、科学者はソラリスに残る。

まだ現実の世界ではファーストコンタクトはないが、違う環境で育った生命体にコミュニケーションが成り立つのか?
今も続く、疑問が投げかけられています。

旧東欧で生まれたこの作品。とてもいいトリップ感を得ることができます。

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