独男は依存(挽きたて孤立無党)
そうだおにーちゃんが職業訓練校に
通い始めたとある日のこと
お昼休み中
陰キャっぽいクラスメーツ「だからこの間
○✕鉄道の○✕線のNゲージ持ってきた
じゃないですか?あれ抽選限定の上に
中々高いんですよ!それであれ買うために
深夜3時まで起きて購入ページリロード
しまくってましたからね!やっぱり○✕
鉄道は車体のスタイルが洗練されてて」
やさしい職員さん「へー……」
そ「きっちぃわ」チッ
零次は色んな依存から脱却しようと
していた。スマホのつけっぱなしは
スマホの寿命を短くするだろうと思い、
朝授業が始まってから丸1日その日の
授業が全て終わるまで電源を切っていた。
それに咥えてたばこの禁煙ならぬ
"減煙"習慣により気力体力共に落ちて
希望が見えない日々が続いていた。
陰キャっぽいクラスメーツ2 「エッホ!」
そ「……ッチ"!」ドン! 机をつま先で蹴る
しーん……
そ「……あー暇だ暇だ集中できねー耳おかしく
なるわくたばりそうだわコンビニ行くかー」
ヒトリゴト~
そして徒歩数分、駅前の青いコンビニ
そ(……節約せんと。スニッカスとアルエリで
午後の授業は最低限お腹鳴らないよな?)
スチャスチャ
てくてく
そ(おし、セルフレジに……ん?)
たまたまコーヒーコーナーが目に入る
そ(……今はカフェオレの気分じゃないなー、
しかも微糖とか減糖とか。絶対不味いだろ?)
そ(…………不味い……だろ?……だろ?)
そ(……………………)
がちゃ…………シュッ。
「挽きたて微糖!フロム・ブラジ~ル♪」
そ(………………)
シュー……ドン。
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そして、時は流れ9月16日の夜。
そ「ハァ……ハァ……」コギコギ
自転車で5分も掛からず最寄りのスーパー。
駐輪場に鍵を掛け、零次は家で
書いてきたメモを改めて見直す。
「夕飯(できればうどんとサラダ)
きな粉の袋2つ
ぺぷち
お茶(伊左衛門2つ)
牛乳2つ
微糖か減糖コーヒーボトル(900mlのを4本)
ぴ~す
※買い物前にチャージ忘れずに!」
とてとてとてとて
かごを手に取りATMへ、
数千円分交通カードへのチャージを
終えた零次は慣れた動きで
メモの商品のある棚へそれぞれ向かい
かごに納めていく。
そして……「あのコーナー」の前
そ「ユーエヌオーか、こういった
薄めるタイプのコーヒーのメーカーだと
ネレスが一番有名だよなー。ん?
ブレンドー!?サンキュリーのだった
んだ?!とりあえず1本ずつ入れるか!」
ポイっ、ポイっ。
てくてく
セルフレジの店員さん「いらっしゃいませー!
こちら5番レジが開いておりますよー!」
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そ「ただいまー。……家出てから
30分ジャスト!あぁ~なんか気持ちー!!」
そ「はやく飲みたい!冷蔵庫の氷は?おし!」
しっちゃかめっちゃかてくてくじょぼぼぼ
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9月18日 午後16時10分
ゆ「そうだおにーちゃんのいえのまえだ!
ちるばーいーくたのしんでるかなー?」
ガタン!シュタタタタタタタタタ
ゆ !?
そ「はぁ……はぁ……すぅ……すぅ……」ヨロヨロッ
そ 道路の端っこに寝っ転がる
ゆ「……おにーちゃん?どうちたの?」
そ「…………ゆー……くん。ひと、つ。
言って……おく。」
ゆ「ん~?なに♪」
そ「カフェインは一生飲む"な"ぁ"!」シャウト
ゆ「……ひゅえ?」
end.