【360→720にグレードアップ】720度評価!?360度評価とどう違うのか
みなさんこんにちは。現役大学院生(産業組織心理学専攻)兼人事・組織コンサルタントのミナミです。
今回は720度評価についてご紹介します。
「360度評価」は聞いたことがある人や会社で実施したことがある人も多いのではないでしょうか。
その360度評価をグレードアップしたのが720度評価です。
本記事では720度評価のメリット・デメリットもご紹介しています。
360度評価とは?
そもそも360度評価って何?という方のために簡単に説明したいと思います。
通常の評価形式は、上司→部下の一方向で評価される場合がほとんどです。
しかし360度評価においては、上司だけでなく、同僚や部下など被評価者に関係する複数人で評価を行います。
複数の立場の人が評価することで、上司→部下の1方向では見えてこなかった従業員の強み・弱みを把握することができるようになります。
360度評価は、働き方改革を機に注目され、人材育成や従業員のモチベーション向上を目的として多くの企業で導入されています。
360度評価については以下の記事で詳しく解説していますので、気になった方は是非。
720度評価とは?
では、360度を超える720度評価はどのような評価制度なのでしょうか。
360度評価は、被評価者の関係者である上司・同僚・部下が評価するものでした。
しかし、これらの関係者は全て「会社」の人間です。
720度評価は、会社の人間だけでなく、被評価者の家族や仲の良い友達にも協力してもらい被評価者を様々な角度から見る評価制度のことです。
つまり、会社での行動だけでなく、プライベートの行動も見るということです。
720度評価を行うメリット・デメリット
720度評価のメリット
720度評価を行う最大のメリットは、被評価者のことをほとんど把握することができるということです。
例えば、Aさんが会社の上司・同僚・部下からは「定時になるとすぐ帰ってしまう、やる気が感じられない」と評価されていたとします。
しかし、家族からは「共働きなので必ず定時に帰ってきて、家事・育児をしてくれてすごく助かっている」と評価されていた場合、Aさんの評価がガラッと変わるのがわかると思います。
他にも会社ではいつもイライラしていると評価されていた人の家族から、どうすればイライラをすぐ消すことができるかといった対応策などを引き出すことができる場合もあります。
また、被評価者が仕事を優先しているのか、プライベートを優先しているのかといったことも720度評価を実施することが会社は把握することができます。
このように720度評価は360度評価以上に被評価者のことを様々な角度から把握し、より公正に評価することができるようになります。
720度評価のデメリット
一方で720度評価にはデメリットもあります。
それは、プライベートにまで干渉してしまうということです。
最近の若者は仕事とプライベートをはっきりと分けている人も多く、私生活に会社の関係者が入り込むのを嫌がる人も少なくありません。
そのため、家族や友人にまで評価をお願いする720度評価を実施すること自体が従業員の反感を生んでしまう可能性があります。
また、360度評価のデメリットとしても「時間がかかる」というのがありますが、720度評価は360度評価以上に時間がかかってしまいます。
家族や友人も他の会社で働いていたりする人間ですから、最悪の場合、規定の時間に間に合わず、評価を実施できないことも起こり得ます。
地方から上京して一人暮らししている従業員などの場合、家族が近くにおらず、友達も地元にしかいないといったことも考えられるので、720度評価を実施することが難しいこともあります。
評価をしてくれる人をどこまでにするのか、何人までにするのかをあらかじめ決めておいて、行うことが重要です。
まとめ
今回は360度評価よりもさらに被評価者を多様な角度で評価する720度評価についてご紹介しました。
デメリットが少し大きい部分がありますので、基本は360度評価を行なって、役職を上げる予定の従業員や管理職のみを対象として720度評価を行うなどの対応を行うのが良いかもしれません。
また、720度評価を行う際には従業員にしっかりと説明を行い、許可をとることも従業です。
360度評価から720度評価にグレードアップしてより人事評価を公正にしてみては。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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