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詩「言葉に出来ない かなしみ」


かなしみは心に残る
かなしみは静かに降り積もっていく
いつかは消えると信じて
僕は筆をとる
(あの日、名もない者が 僕達の前から消えていきました。)

空へ駆け上っていった光を
僕は 目ではなく
心で見た
彼女の手は震えていた
(僕は しっかりと その手を握ることはできなかった。)

その日
かなしみは心からはみ出して
僕達の頭上にも
いっぱい いっぱい降り積もった
こわくて
あまりにも こわくて
僕は また筆をとりました
ーー空白ーー

あの日
何かを沢山書いたつもりだったけど
申し訳ない
記録にない
記憶にもない
ーー空白ーー

かなしみは心に残る
かなしみは静かに降り積もっていく
かなしみはいつかは消える
完全に…
ではないかもしれないけれど
それでも良いと
僕は

思っている
切に
思っている

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