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売れてない漫画も無料にしたらいい。

絶版本、コピーしてネットにあげて 中堅出版社呼びかけ
https://www.asahi.com/articles/ASL815D25L81UCVL015.html

出版社は費用をかけずにたくさんの本を電子化することができ、作者は、印税が入らなくなっていた本で新たな収入が得られるメリットがある。

これは多くの人が待ち望んでいたことだと思う。

近年はすっかりKindleなど電子媒体で漫画を読むようになったのだが、読みたいのに電子化されていない漫画が多くて、しかもその漫画は絶版本だったりする。

amazonのレビューなんかでも、絶版本を電子化してくれという声は、少なくない。出版業界にいない単なる一般顧客ですら、そういうニーズが溢れていることに気がついているのに、この動きは「やっとか」という思いだ。

赤松さんは、マンガの海賊版サイトが社会問題となるほど人気を得たことに着目。「読む人が増えたのだから、この機会にその層を正しくマネタイズ(収益事業化)すべきだ」と話した。

これは私も先日、似たような見解で、以下の記事を書いた。

業界で統一して、ひとつひとつの漫画にジャンルを公式に定義できないものだろうか。「青年マンガ」なんてカテゴリーで漫画を買いたいんじゃなくて、細分化された適切なジャンルから、なるべくハズレのない漫画を買いたい。
https://note.mu/cutboss/n/n3bcd4b009223

漫画村の騒動は、日本人が如何に漫画を愛しているのか、それを示してくれたと、ネガティブな感情だけ得るんではなく、出版業界は教訓にすべきだ。

私の先の記事は、読みたいけど本当に面白い漫画を探し難い、ということを書いた。いちいち金が掛かるからだ。だから、無料なら手当たり次第、自分の好きそうなものを探せるから、おそらく一時的なものだろうと思いながら、漫画村を利用していた人も多かったんじゃないだろうか。

違法とは知りつつも、面白い漫画を探すチャンスだと思っていたのではないだろうか。それくらい、漫画を読みたいけど、外れたときの金銭が痛手で、読者はなかなか身動きが取れないのではないだろうか。

赤松氏の取り組みは、まさに待ってました、だと思う。絶版本への需要は今まで確実にあったわけだし、二度と読めない読者がいる、二度と印税が入らない漫画家がいる、それは漫画がこれだけ好きな日本人に対して、盲目になっていたと思う。


そして、ここに私はさらに提唱したい。絶版はしていないが、売れていない漫画は、同じく、無料にして広告で稼げばいいと思う。

昔、winny?のようなP2Pソフトが流行ったとき、売れない漫画家が、「読んでくれるだけでも有り難い」とインタビューに答えていて、それはすごく印象深かった。

これはまさに、このあふれる漫画の中で、人気漫画にしか読者たちが手を出さない、人気漫画以外には手を出しにくいという現状を、強く示していると感じた。

面白い漫画を見つける術が乏しく、買うしかない。買うなら、人気な損をしないものを買うしかない。「読んでくれるだけでも有り難い」は真理で、売れない漫画は、無料で広告収入にすべきだと思うのだ。

最近は、一巻だけ無料とか流行っているが、一巻目から面白い作品なんて、稀なんだよ。継続して読むことで、あれ、これすげーおもしろいじゃん、ってなるわけだ。

例えば、私なら「神のみぞ知るセカイ」がまさにそうだった。中盤からめちゃくちゃ面白かった。これを一巻だけ読ませても、「何が面白いの?」と返ってきても文句が言えない。


出版業界は、日本人の漫画への愛、それを理解して、もっと知る機会を提供するべきだ。人気漫画以外へのアプローチ、絶版本の復活、もっともっと金にする手段はあるはずだ。

BS漫画夜話みたいなので今は人気じゃないけどすげー面白んだぜみたいな特集を定期的にやるとか、この漫画が好きならこれが好きなはずだ、みたいな特集をやるとか。

これらは現状、ブロガーとかamazonの購入履歴とか、そういうのに頼ってる。公式で何故やらないか。

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