【厳選読書】ザ・モデル〜これは、営業に携わる多くの人が待ち望んだ新しいビジネスの「プレイブック」である〜
【厳選読書】年間200冊ほど読書をすることが大好きな僕がその中でも特に喰らった本を敬意を払い紹介していく企画。その中から個人的に学んだことをシンプルにわかりやすく3つに絞ってお話しします。好きな本を熱く語るからこそ、興奮して文章や文体がおかしくなります。ご了承下さいませ。
【はじめに】
立て込んでいて、2週間ほどぶりのnote更新になりました。更新をたのしみに待ってくれていた皆様申し訳ございません。今後もマイペースにやっていきますので、よろしくお願いいたします。
【どんな本なの?】
一言で言うと「マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス」の本です。営業に携わっている方・これから営業職を検討している方には、特におすすめです。全体像を踏まえて、その機能とオペレーションのポイントを説明紹介してくれているので非常にわかりやすく面白いです。米国セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフCEOをはじめ、日米の経営者、マネジメント層の貴重なエピソードを多数収録されています。
①ビジネスにおいて重要なのは再現性
「既に動いているものを上手に動かす仕事と、一から何かを作り上げる仕事は天と地ほど違います。そして一から何かを作り上げる過程に携わった人だけが、後にあの仕事は自分がやったのだと実感することができます。これからさらに速いスピードで変化と成長を遂げるマーケティングの世界に自分の足跡を残したいと言う方と一緒に働くのを楽しみにしています。」
これは、本書の著者福田康隆さんが、2014年にマルケト日本法人をスタートした時に採用ページに書いたメッセージである。このメッセージを読んで胸が熱くなった。成功モデルを作り上げる過程に関わっていた人と、出来上がった後に関わった人の間には大きな隔たりがある。僕も最終的には成功モデルを作り上げる側の人間になりたい。そのような開拓精神を滾らせてくれた文章。そして成功モデルとは、再現性がなければならない。再現不可能では、それ以上に循環することはない。再現性がある仕組みを創造する。そこがビジネスにおいて重要だと再認識した。
②分業全体最適化の利点と課題
この本の大部分を占めているのは「分業プロセス」である。営業を科学的アプローチで考えて、全体最適化を目指していく。具体的には、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールス→カスタマーサクセスという4つの部隊が細かく定義されている。その内容に関しては、是非本書を手に取って読んで頂きたいのだが、分業化による全体最適化は今後も、組織において重要なものとなるだろう。業務を分業化し、人材を適材適所に配置するという手法は、野球やサッカーなどのスポーツマネジメントでも取り入れらていて、スポーツ好きとしても興味深かった。一つ課題点として、感じたのは「分業化による個人のスキル狭小化」である。組織全体としては、最適なアプローチだと感じたが、個人としては一気通貫した業務と違い、限定的な業務が増え、獲得スキルが狭小化すると考えられる。そうなると、優秀な人材はそれを嫌い、一気通貫した組織に流れるのではないかとも感じた。しかし、一定程度成果を出せば短期間で違う部隊に移動できるような体制が整備されていれば問題は無いと思う。個人には、全体最適を実行するコミットメント力、組織には個人のスキル拡張を視野に入れた体制が求められると感じた。
③表面的な理解の危うさ
これは、本書のSaaS業界の「常識」を疑えというコラムから学んだことである。僕も、様々な記事を執筆したり自分の意見・感想を述べたりしているが、改めて理解が表面的でないか?と自問自答し続けなければならない。でなければ、知らず知らずのうちに誤った情報を垂れ流す危険性がある。しかし、誰もが専門家では無いわけだから、あくまで個人のイチイケンとして述べていますという姿勢が大切になると考える。僕も表面的な理解にならないように努力しますが、あくまでイチイケンなので、そこはご了承下さい!!!笑笑
【著者紹介】福田/康隆
株式会社マルケト代表取締役社長アジア太平洋日本地域担当プレジデント。1972年生まれ。早稲田大学卒業。ハーバード・ビジネススクールGeneral Management Programを修了。1996年に日本オラクルに入社し、セールスコンサルタントとして勤務。2001年に米オラクル本社に出向。2004年米セールスフォース・ドットコムに転職し日本市場におけるオペレーションを担当。翌年、同社日本法人に着任。以後9年間にわたり、専務執行役員兼シニアバイスプレジデントとして日本市場における成長を牽引してきた。2014年6月マルケト入社と同時に代表取締役社長に着任し、2017年10月には株式会社マルケト代表取締役社長アジア太平洋日本地域担当プレジデントに就任。創業3年目でベストカンパニー受賞、小規模部門で1位入賞。アレン・マイナー氏が会長を務めるJAPAN CLOUDのアドバイザー、ユーザベース「SPEEDA」事業マネジメント・アドバイザーをはじめ、SaaS領域のスタートアップのメンター、アドバイザーとしても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)