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別冊 MUSIC LIFE 80's

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about 80's Music... ファントマ、ミュートマ、SONY MUSIC TV、ベストヒットUSAで形成された“昭和40年男”のお気に入りから厳選した記事などをひとま…
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2024年9月の記事一覧

7インチ盤専門店雑記717「疲れたときに聴く曲」

疲れたときに聴く曲ってありませんか?私の場合はコーギスの「永遠の想い Everybody's Got To Learn Sometime」が筆頭候補です。もちろん肉体的に疲れたときは寝るに限りますが、精神的に疲れたとき、曲でも聴きながらいろいろ考え事でもしたいようなときに使える曲があるのはいいことです。 ヘッダー写真は7インチ盤の日英ですが、それ以外にスリーヴレスの盤がもう一枚、これが妙にいい音で鳴ります。リアルタイムでLPは購入しておりましたが、7インチ盤に関してはこれを

7インチ盤専門店雑記713「Lipps Inc.」

lip syncではなくlipps inc.、このネーミングだけでも面白いヤツと思ってしまいます。ユニット名が「クチパク」にかけてあるわけで、お前誰?となりますよね…。こちらはスティーヴン・グリーンバーグという人物が仕掛人です。ヴォーカル兼サックスのシンシア・ジョンソンという女性と組んで飛ばした見事な一発屋ヒットです。 1980年前後、70年代的なロックが古臭いものとされた時期、テクノやニューウェーブが新しさの象徴だったかもしれませんが、こういったシンセ・ポップで踊るという

7インチ盤専門店雑記711「M」

1970年代末にいきなり登場したシンセ・ポップ・ユニット「M」を憶えていらっしゃいますか?「ポップ・ミューヂック Popu Muzik」のあのMです。「ポップ・ミューヂック」はテクノとディスコの融合などと言われ、斬新なリズム中心のシンセ・ポップで一世を風靡しました。英国で2位、米国で1位になっておりますから大ヒットですね。 このユニット、英国のロビン・スコットという人物を中心にしたものですが、そもそも実体は無いに等しいもので、やれ弟だのスタジオのオーナーだのにいろいろ手伝っ

プロジェクトT

2023年5月24日、惜しまれながらこの世を去ったティナ・ターナー。彼女の輝かしい実績の裏には、伝記で明らかになっている壮絶な私生活があった。仕事のパートナーでもある夫の暴力、私生活での多くの逆境を乗り越え大きな成功を収めた。これはカムバック賞どころではない、偉大な復活劇である。(田口トモロヲの声で) シンガーとしてのティナのキャリアは、アイク・ターナーのバンド、キング・オヴ・リズムのシンガーとしての活動から始まる。その後、デュオの名義で売り出した「プラウド・メアリー」など

7インチ盤専門店雑記709「リチャード・マークスの7インチ盤は…」

デビューが1987年頃だと、アナログレコードで聴くことが難しいアーティストということになります。88年デビューなら諦めもつくかもしれません。87年なら初期の音源はアナログレコードがあるはずですからね。リチャード・マークスもちょうどアナログレコードの末期に出てきましたから、普通以上に頑張らないとアナログでは聴けません。 如何せんデビュー・シングル、「ドント・ミー・ナッシング」がいきなりビルボードのヒット・チャートの3位です。大ヒットだけにこの曲のシングル盤は手に入るかと思うと

7インチ盤専門店雑記706「XYZ」

The Police vs. U2のイベントにかこつけて、思い切りアンディ・サマーズもディグしておりますが、さすがに時代の音と申しましょうか、1987年リリースの「XYZ」あたりは猛烈に良音を聴かせます。ヘッダー写真は、そこからのシングル・カット「Love Is The Strangiest Way」ですが、イントロが出てきた瞬間に「お~~」とヘンな声が出てしまいます。凄い鳴りです。やっぱりこの辺もイベントで鳴らしたいですねぇ。何気にこの人たちはレベルが高いですね。 それで

甘いと苦い

REO SPEEDWAGONが今年限りでツアー活動を中止するというニュースを見つけた。メンバー間のボタンの掛け違いのようだ。 イリノイ州シャンペーンで結成され、ライブを中心に地道に活動を重ねて苦節10年、「Keep On Loving You」でチャートNo.1に躍り出た。アルバム「Hi Infidelity」は、1981年のビルボード年間チャート1位を記録している。 そのREO SPEEDWAGONのサウンドが結実した、1984年リリースの大ヒット曲「Can't Fig

when I was 15

a-haの大ヒット曲「Take On Me」が、Spotifyで20億ストリーミングを突破、この「Take On Me」の誕生についてメンバーが振り返っている。 イントロのキャッチーなリフで有名な「Take On Me」、誕生は1981年にさかのぼる。メンバーの2人、幼なじみであったポール・ワークター・サヴォイ(G, Vo)とマグネ・フルホルメン(Key, G, Vo)が、a-ha以前に組んでいたバンドであるブリッジズ "Bridges"の「Miss Eerie」という曲が

7インチ盤専門店雑記694「ロキシー・ミュージック」

ロキシー・ミュージック、どうも苦手です。先般、よっしーさんがロキシーについて書いていらっしゃいまして、やはり手放しでは褒めていないのですが、いろいろ考えさせられる文章で、何度か繰り返し読んでしまいました。 よっしーさん曰く、「何だか得体のしれないバンドというイメージ」「捉え所がなく取っ付きづらい印象」「ブライアン・フェリーがダンディだとは一度も思ったことはない」「ブライアン・フェリーって気の抜けたような歌い方」…まったくもって、すべて同感です。ただ私はここで題材となっている

謎のシングルバージョン

9月7日にGinger.tokyoさんの音楽イベントに参加しました。その時、せっかくプレーヤーを買ったんだから何かレコードを買って帰ろうと思っていたので、いつもお店の目立つところに飾ってあったホール&オーツのシングル5枚組セットを購入しました。1985年の5度目の来日公演記念として日本のレコード会社が独自に企画した、リクエスト投票の上位10曲を収録したシングル5枚組セットでした。 ちなみにこの時の来日公演を観ています。1階東でも楽しめました。 その当時、レコード会社がこん

7インチ盤専門店雑記685「New Year's Day Remix」

レコ屋なんぞやっておりますから誤解され易いのですが、無類のアナログ好きではありますが、デジタル音源も聴きます。あちこちで書いていることですが、アナログとデジタルを上手く使い分けていいとこ取りするのがよろしいかと思っております。ただし、如何せん、長時間聴くと耳が疲れるので、デジタル音源を聴く機会は限られます。アナログがないものをどうしても聴きたいときなどです。 それから、ノイズがない環境で試したいとき、例えばスザンヌ・ヴェガ「トムズ・ダイナー」、カウボーイ・ジャンキーズ「マイ

Cheap Trick「Dream Police」(1979)

私の中ではパワーポップの祖といえばバッドフィンガー、ラズベリーズ、そしてその代表格といえばチープトリック、といったところでしょうか。 もともとポップスが大好きだった私は、彼等のポップスがブレンドされたハードロックに直ぐに夢中になり、リアルタイムではないのですが、セカンドアルバム「In Color」をよく聴いてました。そしてもちろん「at Budokan」も。 私が洋楽を聴き始めた頃…、確か「One On One」を発表した頃ですが、もう彼等の人気は衰えはじめていましたが、そ

7インチ盤専門店雑記681「U2はお好き?」

ちょうど一年前、U2の「I Will Follow」に関する記事を書いております。U2の、というか、ボノの拘りについて書いたものですが、自分の中では忘れられないnoteの記事だったりします。 その後、修正も兼ねてU2に関する記事を書き続けておりますから、涼しくなってきていたのでしょうか。夏にU2は聴けないというか、聴きたくならないですよね。…私だけですか?どうしても寒い音がするので、夏はダメですね…。 来月のイベントがポリスとU2を中心にかけるものなので、選曲というレベル

7インチ盤専門店雑記680「別テイク5:Bringin' On The Heartbreak」

デフ・レパードの「Bringin' On The Heartbreak」、初期の好きなバラード曲です。この曲は2度シングル・カットされました。まず1981年のアルバム「High 'n' Dry」収録曲で「Let It Go」に次ぐセカンド・シングルとしてリリースされますが、英米で鳴かず飛ばずです。前年1980年の「Hello America」で注目されていたものの、シングル・ヒットは続きませんでした。今となったら次作「炎のターゲット Pyromania」が大ヒットするわけで、