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唇は、自分の指でととのえる。【手神さまへの手紙④】
さて、今日は、実際にみなさんの手を使って、試してみていただきたいことがあります。
セロトニンを分泌するための、簡単な方法です。
セロトニンは、幸せホルモンと呼ばれるもののひとつで、これがしっかり分泌されていると、心が穏やかな状態に保たれるといわれます。
歩くこと、よく噛むこと、日光をあびること……など、ごく日常的な行動を丁寧にこなすことで供給されるホルモンですが、フェイスラインを軽く持ちあげることでも分泌されます。
まず、両手で耳を挟むようにして、指をそっと顔の横に当ててみてください。
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小指から中指までの指三本を耳の前に当て、主に中指を意識して、フェイスラインをすうっと上に引きあげてみてください。
手を置く位置の目安としては、中指の爪が耳珠(耳の穴の入り口にあるでっぱり)の少し前に当たるくらい。上のイラストをご参照くださいね。
ポイントは、できる限り、軽い、軽い力で行うこと。
指にふれている肌の、皮一枚だけをそうっと上に引きあげる感じです。
ゆっくり、ゆっくり、10秒ほどかけて、持ちあがるところまで持ちあげてみてください。
目は閉じて、指にふれているほっぺの皮だけが、お肉の上を滑るようにして持ちあがっていくところを想像してください。
上げきったところで指が止まったら、そのまま静かに呼吸を続けてください。
短い時間でも十分効果がありますが、数分間、その状態をキープするのもお勧めです。
みぞおちのあたりに、どこか懐かしいような、なんともいえない安心感が生まれてきませんか。
そして同様の効果は、手を使わずとも、顔の筋肉でフェイスラインを持ちあげる行為……つまり、笑うことでも生みだせます。
誰に教わるまでもなく、笑えば心が軽くなることを、わたしたちは知っています。
でもそのとき自分の唇がどんな形をしているか……をはっきり思いだせる方は、多くはないかもしれません。
よろしかったら、ちょっと鏡の前で、唇を観察してみてください。
まずは通常の唇の形。
それから、歯をみせないように笑ったときの唇の形。
このとき、左右の口角に注目してください。
唇の端が、両方とも同じように高く持ちあがっていれば「上手に笑えている」ということですが、左右差があるのは決して珍しいことではありません。
なかには、片側の唇がほとんどあがっていない……ということに氣づく方もいらっしゃるかも。
そうしたら、その持ちあがり方の弱いほうの口角にそっと指を押しあて、耳の方向に引っ張りあげながら、軽く揺らしてみてください。
下のイラストは、上唇を持ちあげる筋肉を簡略化して描いたものです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172594806/picture_pc_3e6735a34c11a19102215909e1174bc5.png?width=1200)
口角を持ちあげるのはA、唇のM字の山をきれいにつくるのは主にCの筋肉です。
ご自分の唇を観察しながら、持ちあがっていないな……と感じるところを軽く指で押さえ、筋肉に沿って斜めに引きあげながら揺らしてみてください。
それだけで、驚くほど、唇の形がととのいます。
もともとが小さな筋肉なので、わずかな刺激を加えるだけで、元通りの働きを取り戻しやすいのです。
その効果は、最初は長持ちしませんが、毎日続けるうちに、きれいな唇の形が定着します。
そして、口角がスムーズに持ちあがるようになることで、セロトニンも分泌されやすくなります。
唇をととのえるだけで、心がととのう……ということですね。
もちろん、見た目に嬉しいリフトアップ効果もありますので、フェイスラインを引きあげる冒頭の方法とあわせて、ぜひ、試してみてくださいね。
さて、今日は立春。
「#手」にまつわる記事の募集は、昨日の節分で一区切りとなりました。
寄せられたご投稿は、ぴったり70。
みなさま、力作を、本当にありがとうございました。
その記事を読み、「手」について考えることで、開かれていく自分自身を嬉しく味わう毎日でした。
70の記事は、「手神さまへの手紙」のマガジンにおさめ、年初から少しずつご紹介を始めています。
今回はそのなかから4つの記事を。
「手で体をととのえる・癒す」ことに関するご投稿です。
まずはこちら。
Blue handさんの、「わたしの手当てを教えるね【エッセイ】」。
クリエイター名に、hand──手、という言葉を使われているBlue handさん。
もともと「手で人を癒す」ことを大事にしていらっしゃいましたが、昨年、氣内臓と呼ばれる内臓セラピーに巡りあいました。
前述の幸せホルモン、セロトニンは、その9割が腸で分泌されるといわれるくらいですから、心身のケアにお腹のケアが大切であることはいうまでもないのですが、氣内臓に於ける内臓の捉え方について書かれた部分を、Blue handさんの記事から抜粋しますね。
人間の感情はお腹に溜まるなあと‥
それがどんどん蓄積されていく。
チネイザンでは、心の状態は全てお腹に表れると考えているそうです。
心の中に溜まった感情や詰まりがお腹に表れている。
感情はお腹に溜まる。
これは比喩ではなくて──内臓は食べ物を消化する器官であると同時に、感情を処理する器官でもあるということです。
そこできちんと消化吸収がなされなければ、食べ物同様、感情はお腹に溜まっていく。
Blue handさんが挑戦されているのは、そういう重たく溜まった感情を、手当ての力で癒していく施術。
インターネットで「チネイザン」と検索すると、「どの内臓にどんな感情が溜まっていくか」が具体的に示されたイラストもみつかると思います。ご興味ある方は、どうぞ参考にされてくださいね。
続いて、そのお腹を、お父さんの手で癒してもらったご経験を語る、こちらの記事です。
ルカさんの、「父の手」。
はからずも、ルカさんは記事の中で、子どもの頃のご自身の腹痛について、こんなことをおっしゃっています。
この『腹痛』は
自分の気持ちの弱さから来ているものだと
心の隅で分っていた。
氣内臓の考え方とも通ずる感覚。
そしてその腹痛は、いつも「お父さんの手」で癒されたのだそうです。
お父さんに対して、複雑な思いや葛藤もあったというルカさん。
でもお腹をさすってもらうときだけは、お父さんのあぐらに抱かれ、ただ安心して、その手のぬくもりを感じることができたそうです。
たとえ様々な思いがあったとしても、ルカさんにとってお父さんは、「大切なお腹をあずけられる」相手であったのだと……伝わってきました。そして、結びにはこんな言葉。
私にとって貴方の手は『腹痛』を治してくれる魔法の手でした
「ありがとうございます」
ルカさん。
思いのこもった記事を、ありがとうございました。
続いては、
紫陽花さんの、「手のひらを太陽に」。
まずは、記事からエピソードをご紹介しますね。
ニ女を産んで間もない頃、私はあるとき、花瓶を持っていた。そしてその花瓶を、あろうことか、手が滑って落としてしまったのだ。そこにニ女が寝ていた。ニ女の額に、落とした花瓶のへこみが出来て、私は思わず手をかざし、手からビームを出す想像をした。そして長い間お祈りをして、手を離すと、みるみる内に、へこんだ傷が正常に戻っていくのを目の当たりにした。
この紫陽花さんのご経験に、何を思うかは人それぞれですが、わたしは、近い経験をされている方って案外多いのではないか……とも感じました。
無防備な命が懸命に成長しようとするなかで、思わぬ危険やトラブルを完全に避けるのは難しいことです。
大きくなるって、実は奇跡の積み重ね。
そういう日々に、我が子にけがを負わせてしまって……でも咄嗟に、無心に、強く強く願ったら、そのけがが、まるで幻だったみたいに消えてしまった。
けがの状態は大小さまざまだとしても、あとから振り返ってみれば、「あのとき何かの力に守られていた」と感じられるご経験、意外に多くの方がお持ちではないでしょうか。
紫陽花さんの記事をきっかけに、ふと思いあたる過去の出来事が心に浮かんだら……ぜひ、大切に振り返ってみてくださいね。
最後にこちらの記事を。
blancheさんの、「🖐️不思議な力は、きっとある」。
紫陽花さんのnoteを読んで思い出したことがある。
という書き出しで始まるように、上の紫陽花さんの記事にふれたことでよみがえった、blancheさんの大切な思い出です。
小学生のとき、中耳炎の手術をすることになったblancheさん。
その手術を間近に控えたある日、親戚の集まりで、遠縁のおじさまにお会いしたそうです。
そのおじさまは私に、
「手術をするの?最近お参りに行ってきたから」と私の右耳に手を翳したのだ。
しばらく翳して、「治るといいね」と言葉をかけてくれた。
「手術がうまくいくといいね」
ではなく、
「治るといいね」
そして、不思議なことにその日の夜耳垂れが止まった。
結局手術は取りやめになり、現在に至るまで、中耳炎の再発は、ほぼないそうです。
まだ子どもだったblancheさんには、その遠縁のおじさんが実際にはどなただったのかもわからないまま……その後、再会する機会はなかったそうです。
「今思うともっとちゃんとお礼を言いたかった」とおっしゃるblancheさん。
「手神さまへの手紙」のマガジンにおさめたこちらの記事が、おじさまのもとに手紙となって届けばいいなぁと──僭越ながら、手をあわせて願っています。
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企画に賛同してくださったみなさまに、心からお礼を申し上げます。
みなさんがお寄せくださった記事を、引き続き、毎回できるだけひとつのテーマに沿いながら、順次ご紹介していく予定です。
すべての記事のご紹介には少しお時間をいただくことになりますが、ゆっくりと楽しみに、お待ちくだされば幸甚です。
また、企画に参加したつもりなのにマガジンに収録されていない、という方がいらっしゃいましたら、ご面倒でもくりすたるるまでお知らせください。どの記事のコメント欄からでも結構です。
みなさんの「#手」の記事を収録したマガジンです。↓↓↓
「てがみさま」について、最初に書いた記事はこちらです。↓↓↓
「#手」の募集記事はこちらです。↓↓↓
「手神さまへの手紙」紹介記事のシリーズはこちらです。↓↓↓