見出し画像

『理想の上司』について想うこと

あなたにとって、どんな上司が良いですか?

明治安田生命さんが、今年2月に発表した『理想の上司』アンケートを実施した結果は次のとおり。

理想の男性上司トップ10(敬称略)
1位 内村光良(昨年1位)
2位 大谷翔平(初)
3位 ムロツヨシ(昨年7位)
4位 安住紳一郎(昨年9位)
5位 栗山英樹(初)
6位 川島明(昨年9位)
7位 伊沢拓司(初)
8位 藤井貴彦(2年ぶり再登)
9位 伊達みきお(初)
10位 設楽統(昨年5位)

理想の女性上司トップ10(敬称略)
1位 水卜麻美(昨年1位)
2位 天海祐希(昨年2位)
3位 いとうあさこ(昨年6位)
4位 新垣結衣(昨年4位)
5位 アンミカ(昨年3位)
5位 有働由美子(昨年4位)
5位 佐藤栞(2年ぶり再登場)
5位 白石麻衣(昨年6位)
9位 田中みな実(2年ぶり再登場)
10位 石原さとみ(3年ぶり再登場)

ちなみに、このアンケート調査は新入社員1,100人を対象に実施した結果である。

つまり、社会人としてまだ右も左も分からない状況の人たちに聞いた結果である。

だから、ほとんど人気や知名度やメディアなどを通じてのイメージだけで選ばれているのは仕方のないこと。
(決してこのアンケートを否定しているわけではないよ)

これが、社会人経験5年以上の人たちを対象にアンケートを実施すれば、違った結果が得られるであろう。

ぜひ、明治安田生命さんには、社会人経験5年以上の人を対象にしたアンケートも同時に実施してもらいたいと思う。

理想と現実…

実際に働き始めると、自分に合う合わない上司像がハッキリしてくる。

上記のアンケート結果の詳細について見てみると、男性1位の内村光良さんは、8年連続1位だそう。

選ばれている理由として、『親しみやすい』『頼もしい』といったイメージで高い支持を得ているらしい。

また、女性1位の水卜麻美さんも同じく8年連続1位。

水卜さんもまた、『親しみやすい』『優しい』といったイメージで、特に女性から高い支持を得ているとのこと。

これらのことから分かるように、男女とも共通のキーワードは『親しみやすい』上司ということだ。

では『親しみやすい』とは、どういうことか?

【実用日本語表現辞典】によると
親しみやすいとは、『親しみが持てる、付き合いやすい、話やすい』などの意味の表現。

そのままだな(笑)

結局、新社会人にとっては『友達のように仲の良い』上司が理想であるということかもしれない。

まあ、これから社会人として経験を積んでいくにつれ、考えが変わってくることになるだろうが。

ここからは、私の経験に基づく理想の上司について述べたい。

私には会社員2年、公務員(消防職&行政職)として20年の合計22年間勤務してきた。

その間、様々な上司にお世話になった。

十人十色という言葉があるように、上司にもそれぞれタイプがある。

・寡黙な上司
・口うるさい上司
・厳格な上司
・優しい上司
・頼りになる上司
・尊敬できる上司
などなど


こんな表情の上司はイヤだ…

私が過去にお世話になってきた上司で、頼りになって尊敬できる上司という人は、二人いた。

その二人を紹介したい。

一人目は、周囲からはブレインと呼ばれている出世頭の上司。

その呼び名のとおり、仕事が速いタイプの係長だった。

係長は、仕事人間の堅苦しい人かと思いきや、よく笑う人である。

そして、仕事以外の飲み会や宴会のときには、絶対に仕事の話はしない。

もちろん、仕事中は仕事の話を真剣にする。

基本は真面目であるが、宴会の席では終始楽しく振舞う人である。

そして、何よりも私の仕事ぶりと人間性を評価してくれていたのだ。

「君に任せておいたら安心や」と口癖のように言われた。

仮にミスをしても、怒られたことなど一度もなかった。

一緒になってリカバリーする方法を考えてくれた上司だ。

だからこそ、係長とは仕事もプライベートもいろんな相談をすることができたのだ。

そんな係長のもとで働けることは、非常にうれしく、仕事が楽しかった。

おのずと、仕事に対するモチベーションも上がっていった。

この係長と仕事をしていて初めて、『自分もこんな上司になりたい!』と思える人であった。

二人目は、私が42歳のときの上司になった人だ。

私がその年齢なので上司といっても定年まであと2年となった市役所の幹部職員の人だ。

この上司も、先ほどの上司と同じように、私のことを高く評価して信頼してくれていた。

私が報告案件で伺えば、いつも『にこやかな表情で話を聞いてくれる』上司であった。

別に面白い報告でもない、普通の報告でも笑ってくれる。

たまに悪い報告や相談でも、嫌な顔ひとつせずよく話を聞いてくれる上司だった。

こんな上司が理想だと本気で思った。

よほど気に入られていたのか、市長を前にして『彼は将来の局長候補です!』と紹介されたこともあった。(ビックリしたわ)

以上のことから、二人の上司に共通する点は…

ともに、よく笑う人であった。

そして、私のことを評価してくれる人だった。

人間誰しも、苦手な上司や性格的に合わない上司という人が存在する。

でも、上司から評価されることが分かっていれば、報告・連絡・相談も、ためらいなく自信を持ってすることができる。

すると、仕事もスムーズに捗るし、問題も解決しやすい。


理想の上司のアンケート結果に話を戻すと、

『親しみやすい』人が理想の上司とされる理由がよく分かる。

新入社員だけにかかわらず、部下たちは今も昔も、上司に対して威厳などは求めていないのである。

『親しみやすい上司は舐められる』そんな風潮は今も確かにある。

しかし、これは間違いで『親しみやすいだけの上司は舐められる』というのが正しいのではないか。

部下に舐められないため、威厳を保つことに一生懸命になっている上司は、いつしかパワハラ上司と呼ばれるようになってしまうかもしれない。

そこには『親しみやすい』だけでなく、もうひとつプラスアルファの要素が必要であることに気づかされた。

それは、部下を『高く評価してあげていない』ことだ。

どんなことでもいいから見つけてあげて『高く評価してあげる』ことが必要なのだ。

『高く評価する』=『褒めてあげる』ことだ。

威厳を保つ必要なんてない。

そんなことしなくても、『親しみやすく褒めてくれる』上司を部下たちは必然的に好きになる。

LOVEではなくLIKEだ(笑)

親しみやすく、自分を高く評価してくれる上司は部下たちにとってお気に入りの上司、つまり『理想の上司』なのだ。

部下としては上司に感謝したくなるし、一緒に頑張りたくなる。

それが『理想の上司』ではないだろうか…









この記事が参加している募集

よろしければサポートお願いします!