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「お姉ちゃん」になった日

こんにちは*
京都のまちの小さな写真屋cotonowaのゆにです。
わたしは「生まれてはじめてプラン」という名で
新生児ちゃんとの暮らしを撮影しています。
いわゆるニューボーンフォトではなく
あくまで「暮らし」「家族」を撮るというものです。
こちらにプラン施行の経緯を書いてあるので
興味のある方はご覧ください◎)

そのプランで退院の日の撮影をご依頼いただいて、入院していたママとお姉ちゃんの9日ぶりの再会赤ちゃんとの初めましてを撮りに伺ってきました。
ちなみに退院はお姉ちゃんにはサプライズ。
さぁ、どんなドラマが待っているのか*


サプライズ計画実行までの二人時間

最初の30分はママとパパ、新メンバーちゃんとの3人で撮影を行いました。
途中からパパはお姉ちゃんのお迎えに出たので、20分ほどママと赤ちゃん二人っきりに。

これから暮らすお家。
あなたはどんな思い出をここで作っていくんだろうね。

横で体を休めながらも、自然と視線は赤ちゃんの方に向いて、あまりにもよく寝ているとそれはそれで不安にもなるから、呼吸してるか?とチョン、と触ってみるママの姿に、わたしは過去の自分を重ねたのでした。

ママたち、これ、やらなかった?


ママとの9日ぶりの再会

外で車の音がし、「帰ってきた!!!」と身を潜めるママ。

準備万端なのに、なかなか玄関が開く音がしません。
おやおや、と二人で首を傾げていると
外から「ぎゃー!!」と大泣きする声が聞こえてくるではありませんか。
ママとわたしは、え!何か察知した?バレた?とざわざわ。笑

パパさんに後に確認したところ、どうやら転けてしまったようです。
わたしが家にいることは話をしてもらっていたとはいえ、玄関を開けたら知らん人(わたし)がおるし、痛いし、気分落ち込んでるし、お姉ちゃんは警戒モード。

でも気になるらしく、視線はずっとカメラのお姉ちゃんなのでした。笑

「さあ、手も洗ったしこっちからお部屋行こう」
というパパの声を合図に息を呑みカメラを構えなおし

お姉ちゃんは一瞬立ち止まり
状況を把握した瞬間突撃!!!!!

ぎゅうって抱きしめてもらったら
無言なのに「ママかえってきた!うれしい!撮って!」と言わんばかりの笑顔をこちらに向けてくれて、心で泣きながらシャッターを切るわたし。爆

でもそこでお姉ちゃんは気がついたのです。
ママの隣に「ちいさなひと」がいることを。


わたしのママを取らないで

お姉ちゃんは「ちいさなひと」に戸惑いを隠せませんでした。
話しかけることも、触れることも、近づくこともできません。

パパとママは無理にお姉ちゃんに赤ちゃんに触れさせようとはせず、ママはまず彼女がやって欲しいことであろう、絵本を一緒に読んだり、遊んだり、髪を結んだりしながら、たっくさん抱きしめていました。
すると少しずつ、少しずつ、いつものお姉ちゃんの笑顔が見られるようになり、「安心」が与えるものが計り知れないことにを目の当たりにしました。

しかしここでまた、事件が起こります。

そう。ママによるおむつ替え、です。
これはお姉ちゃんにとっては大事件だったのです。
わたしのママが、わたしのママなのに、ちいさなひとに取られちゃう、と。

すかさずママに近寄るお姉ちゃん。
そしてその反応を見てお姉ちゃんを抱きしめ、パパにおむつ替えをタッチするママ。
二人の行動にはたくさんの愛が詰まっていました。


初めまして、赤ちゃん

それからしばらくすると、お姉ちゃんに変化が見られました。
恐る恐るママと赤ちゃんの足に触れたのです。

一度、二度と触れ、二回目にに足に触れたあと
パッとわたしの方に向けたお顔は、それまでに見たことのない、喜びで満ちていました。

うれしい、うれしい、うれしい。
わたし、お姉ちゃんだ!
まるで、そう言ってるかのように。

その後安心して遊び出したお姉ちゃん。
おもちゃの切符をママ、パパに渡してゆきます。
そしてママの方にまたむいて、そっと、赤ちゃんの方に切符を差し出すではありませんか。

その行動にママもびっくり。
「ああ、この子は下の子の存在を受け入れたんだな」とわたしはその時に悟りました。
成長とはこのことを言うのだと。

これはお姉ちゃんとママが再会して、たった30分の間に起こった出来事。
こんな愛しさで溢れた時間を撮らせてくれてありがとう*

これからはじまる4人の生活が
楽しい日々の連続となりますように。


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