リフレーミングについて/セラピーの目的は技術・技法ではないということについての極論

また、ある方の投稿を引用させていただくのだが…

『「病気の貴方」なんているんですか? 『貴方』がいるだけです。 「貧乏な貴方」なんているんですか? 『貴方』がいるだけです。 「中年の貴方」なんているんですか? 『貴方』がいるだけです。 「社長の貴方」なんているんですか? 『貴方』がいるだけです。 貴方を縛る張本人は、貴方自身なのです』

その場を乗り切るために自分で自分に与え続けてきた概念のリフレーミング

私のセラピーでは、私が独自に編み出した中でもそれが"合う(その人にそれが効果的な場合)"クライアントさんには、わかりやすく例えれば『名札』を付け外しするセラピーをすることがある(表面的に見れば、これは私独自の編み出し技法)。 人生は全て自己暗示で成り立っている。自己暗示で自分で決めて自分に大量の名札をつけてきているのだ。

どんなに自分でつけた自覚がなくとも、他人や環境から無理やり縫い付けられる名札はない。 つまり、自分で付け外しできる。 私のカウンセリングでは、その人がどんな名札をつけているか、どんな概念枠・世界観・言葉の種類で生きているか、わかる。 そしてつまりは、どんな名札をつけているかわかれば、その名札を外したり新しい名札をつけることもできる(リフレーミング)。 最近のクライアントさんでは、セラピー中の会話の中で既に、名札を外したりつけかえた前と後でまるで一気にいつの間にか考え方や言うことが変わり、物凄い即効性を呈した。

根源的な、それでいて実は深層から表層までしっかりとリフレーミングできる方法で、言い換えれば再条件付け・認知行動療法とも言えるのだが、通常の心理療法や、今の日本の催眠療法士たちが良くやっているような催眠療法技法でそれを行うよりも更に圧倒的に効率的で確実で速い。
…もちろん、名札の付け外しの作業自体ではなく、その前に確実にどんな名札をつけているのか、またクライアント自身が名札を付け外しすることを"決める"までの流れや見極め(つまり事前面談・カウンセリングの過不足のなさ)が一番大切で、これが成功率をまるで変えるのであるが。

ちなみにもちろん、記事において簡易に説明できるため、文字数を少なく説明するために「名札」と表現しているが、これは表現である。 どういうことをしているか原理を説明しやすいために「名札」と例えただけである。
…が、一発でその場でがらりと脱皮した先日のクライアントさんは、実はそのもの「名札」でやった… その人にとって最大効率と見れば、そうすることもあるし何を利用することもある。
(実はこの「名札」と私が表現するものは単なる概念枠というものとも少し違うもので、これ自体について説明しようとすると複雑になってくる。そのためこの記事では、専門的な見方としての説明は省く)

セラピーとは

無意識領域のセラピーとはおもしろいもので、恐らく例えばそばで他人が(表面に見えている部分だけを)見ていたら、一見、物凄く複雑で「一体何をやったんだ?今のがセラピーだったのか?何がどこがセラピーだったんだ?」というように見えるものもあれば、まるでお遊びかおままごとかのように見えてしまうが実は奥底では物凄く複雑なことをやっているセラピーもある。

原理は全く同じことをしていても、実はセラピストの技法の高さでもなくクライアントの元々の被暗示性の高さ(元々そんなものもないが)でもなく、クライアントさんが100人いれば100通りのその個々に合った(更に言えばその人その時に最大効率の)"道筋・やり方"がある。
それこそ時には、”スピリチュアルか”と見えるようなやり方をとることもある。


更に面白いのは…恐らくはたから表面に見える部分だけを見ていれば、「お前、さっきのクライアントにはこう言っていたのに今度のクライアントにはこう言うのか!」と、まるで真逆に受け取られることを説明したりセラピーしたりする場合があること。

これもはたから見れば真逆に見えるかもしれないが、

私からすれば、実は全く同じことを言っているしやっている。原理は全く同じだし、目指すところも全く同じたった一点だ。

だが、そのクライアントさんそしてその時々に合わせ、手を変え品を変える。クライアントさんの受け取り方やその時の状態での入っていきやすさなどなどに合わせて、全く同じことを伝えるために表面的には真逆のことを言ったり、時には表面的には全く関係のないような会話をしながら暗喩(暗示)で入れていくこともある。
最終的に、何が、どうすればクライアントさんが一番効果的に早道にクライアントさんの魂の求めている真理(セラピー)に辿り着くか。問題はそこなのである。

クライアントが、これは例え表現であるが”山”に登ろうとして、ひとつの頂点をゴールとしている時、このクライアントさんにとって登りやすい登山用具、入り口、登山ルートは、クライアントさんそれぞれである。
セラピストが、私のやり方はこれなのでこれに合わせてもらいますよ、では、クライアントさんはゴールを目指すのにとんでもない苦労をしたり、本人に合わないやり方で逆に怪我をしたり滑落したり迷子になり遭難したりする可能性もある。それは、セラピスト側がクライアントに合わせるべきものである。

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