企業としてのパラダイムシフト 未来都市「ウーブン」とSDGs実現
トヨタの「ウーブン・シティ」の実現に向けた取り組みが数多くのメディアを賑わせています。
Youtubeにもウーブン・シティのイメージ動画が掲載されていますが、近未来型のスマート・シティの実現としてとてもワクワクする取り組みです。
つい最近、『未来都市「ウーブン」 トヨタのスマート・シティ構想から実現まで』という記事にも書かせていただきました。
ただ単純に街づくりをデジタル化したスマート・シティに留まることなく、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みとして話題になっています。
今回のトヨタのウーブン・シティの実現に向けた取り組みが今後の日本やそれを取り巻く産業においてもとても意義のある取り組みになっています。
SDGsと街づくり
国内自動車メーカー最大手のトヨタ自動車がSDGsの達成に貢献するのために5000億円相当の社債発行を予定していると報道されました。
このことからいかにトヨタが今回の取り組みに本気で関わっているかがわかります。
菅首相の2050年「脱炭素宣言」により、自動車業界は大変革の時代を迎えている。日本では、2035年までにガソリン車の新車販売が禁止され、新車はすべてEVなどの電動車に制限される見込みだ。
自動車業界最大手のトヨタ自動車がこの変革期を乗り越えるための軸に置いたのが、「SDGs」だ。サスティナビリティで変革を起こす企業を目指し、変わろうとしている。
今回、発表した「ウーブン・プラネット債」で調達した資金は、同社のSDGsに貢献する取り組みやCO2減を目指したBEVやFCVの開発・製造、自然エネルギーへの投資などに使われる。
そもそも自動車業界としても大きく変化が問われる昨今です。2050年の脱炭素宣言により、自動車メーカーの従来どおりのガソリンエンジン車からEV(電気自動車)への移行を余儀なくされています。
トヨタとしても社会課題の解決に向けて、「SDGs」の達成に向けて、一つの自動車メーカーという枠から大きく飛び越えて「街づくり」という観点から着手しています。
企業としてのパラダイムシフト
企業としての大きな変容も求められる時代になってきました。
そもそも今回の取り組みも従来型の常識であれば、一介の自動車メーカーであるならば、自動車メーカーとして自動車に特化して専業で行うのが当たり前でした。
それでは事業を長期的に継続していくことが難しくなってきました。
それが自動車というハードだけではなく、「モビリティカンパニー」としてより広い範囲であらゆる人に「移動」を提供する企業として、従来の領域に縛られることなく事業を取り組んでいます。
企業としての社会的責任、数多くのステークホルダーに与える影響を考えて事業運営していく必要性があります。
企業としての在り方も変えていくこと、それも従来まで当然だと考えられたいたことも、時代の潮流に合わせて大きく変革していくという「パラダイムシフト」が企業にとって求められる時代になってきます。
時代の変化に流されるのではなく、先陣を切って時代の流れを築いていく企業がこれからの時代に永く繁栄していくのだと学ばせていただきました。
おわりに
先日、お世話になっている先輩経営者から教わったことがあります。
自分自身の経営は、「大木」か「筏(いかだ)」という話です。
大木はただ流れに流されるまま、筏は自分自身の意思決定によって舵を切ることだと教わりました。
企業の経営者として、あるいは自分自身の人生の経営者として自分の人生は自分で舵を切っていく生き方であることが何よりも求められます。
今回のトヨタのウーブン・シティのSDGsの取り組みから、時代の流れに合わせていくことも大切である一方で、しっかりと時代に流されるままではなく、時代を牽引していく側の企業になっていく姿勢が大切だと学ばせていただきました。
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