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「メンヘラ」が日常単語となることで、「身体機能、認知機能、個人因子、環境因子」が置き去りにされる危険②

うつ病を発症する人がここまで多い現実と、「心の弱さ」は比例しないはずだ。


薬物療法の観点から考えれば、脳や腸内の「セロトニン」という伝達物質の不具合によってうつ病を発症する。


精神科の敷居が低くなったことで、受診者が増えた。


メディアの影響で心の病に対する認知が広まった。


若年層は日常会話で「メンヘラ」を当たり前のように使って、メンタル不調を堂々と主張できる時代になった。


SNSで心の問題を訴えるつぶやきも、増加している。


手軽に持ち歩けるスマートフォンという小さなコンピュータ脳で、精神的な不調をつぶやける環境がある。


精神的な不調と薬物療法やカウンセリングが、更に浸透しやすい時代になっている。


日本のうつ病問題は「薬物療法、カウンセリング、休息、環境調整」をしても、再発率が高いことである。


「薬物療法、カウンセリング、休息、環境調整」はうつ病に対して立派な治療であり、否定されてはいけない。


否定されてはいけない「薬物療法、カウンセリング、休息、環境調整」が、逆に基本的な「運動療法、認知行動療法」を阻害する危険性を危惧している。


日本の新宿歌舞伎町で「東横キッズ」と呼ばれる未成年が、大量に「向精神薬、睡眠導入剤、風邪薬」を持ち歩いて服用している現実がある。


睡眠導入剤に青色着手を加えることで犯罪防止になる反面、青色の舌を見せつけてステータスとする歌舞伎町の未成年に違和感を感じる。


「精神的な治療は薬物療法」と安易に結びつくことで、本当に「適切な薬物療法が必要な人達」にまで薬物療法至上主義が蔓延していないか危惧する時代になっている。


「身体機能、認知機能、個人因子、環境因子」をケアしなければいけないが、特に個人因子と環境因子に悩んで「薬物の乱用、薬物療法至上主義」となってしまう日本の現実もある。


要は、日本という環境は40~50年前に「高度経済成長期」と呼ばれた明るい余力が無いということが問題である。

日本という環境に余裕の無い大人が蔓延していれば、家庭環境が複雑となって若年層に影響する。

日本人の未婚率や出生率が過去最低を更新する理由は、「日本は安心して子育てができる環境ではない」と20〜30代の世代が無意識に認識してしまう環境にあるはずだ。

日本がバブルと呼ばれていた時代では「クリスマスケーキの例えで、24歳を過ぎると売れ残り」とされて、令和ではあり得ない例え方があったようだ。

2024年では「30歳までに結婚をして子どもを産みたい」という言葉になって、6年も結婚時期の認識が変わっている。


以前と比べて6年間は家庭環境を安定して構築できないという無意識的な認知が、昭和99年9月の日本環境である。

2024年の日本は「大学卒業をして、新卒02年目の24歳で結婚して安定した家庭環境を作り上げる若者」が、むしろ珍しい部類に入る。

生物学的考えると「16~25歳前後」が身体機能のピークであり、大谷翔平のように30歳のMLBで50本塁打と50盗塁している人間は「怪物」と比喩されるほど珍しい。

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