小説『闇に堕ちにて、空に溶けゆく』6/15(土) 【第16話 闇に堕ちる】
その夜はずっと晴香が
私の体の上で、私を制していた。
晴香の身体が幾度となく跳ねる。
互いが何度尽きても、その度に身体を重ね、
舌を絡ませては、再び高みに達する。
私の体の上で断続的に体を反らす
晴香の美しさに見とれる一方、
今夜の晴香は、いつもと少し違うと感じた。
一晩地上に舞い降りることを許された妖精が、
残された時間を惜しんで魔法をかけて
まわっているかのようだ。
そんな夜が更け2人の体力が限界に達すると、
晴香は私に身体を預けたまま眠りについた。
彼女を