熱を求める若者たち?
最近、というと一概に言いすぎかもしれないが、
新しい時代の音楽性に興味を寄せてみた。
私は音楽専門家でもないし、文学者でもないから、これといった言葉では言い表せないけれど、なんとなく現代の音楽(特に邦楽)に不思議な感覚を抱いた。
一言でいえば、ふたつ
私の個人的な意見としては、
「病み系」という表現がピタッとくるものと、
「新たな美価値」で成り立っているもの。
この2つが主に人気を集めて存在している気がする。
まず、「病み系」の方から。
戦後といえばいいのだろうか、
石原裕次郎やアメリカでいうと50'sの時代は
すごく素直で気持ちをそのまま表現しているような感じがする。
好きなら「好き」というように。
悲しいなら「悲しい」と、悔しささえも。
また本人の気持ちや背景を想像するのが容易かった。音楽1つにドラマや映画のようなストーリー性があり、その「心情」そのものを歌詞にしているものが多い印象だ。
そして、次にアイドル等が出てきた時代は、
すごく歌詞から重みが消えた気がする。
こちらも単純といえば単純で
歌詞を見れば伝えたいことも分かりやすい。
(悪い意味ではない)
そして、「心情」をそのまま言葉にしていた時とは異なり、人間や背景の「動き」を表現することに重きをおいているような印象だ。
最後に現代新しく出てきている曲。
雰囲気的には、
アンニュイや気だるさが多く共通していて、
これらの歌詞はメッセージ性を含んでいる。逆に含みすぎてて、心情が読み取れないようなぐらい
率直に気持ちを表したり、
周りの描写に重きを置くというよりかは、
ある心情を、
いかに率直に表現せずに相手に伝わらせるか。
しかもその心情がすごく複雑のように感じる。
この例えが正しいか分からないが、
好きを例にすると、
「君が心から大好きだ!!」
↓
「君の揺れる影に心惹かれる」
↓
「君を愛し殺したい。」
このように変化していってる気がするのは
私だけだろうか。
病んでいる。のか?
口に出せない心の中の葛藤が強い。
善でも悪でもないグレーな心情。
そして、それを難しい言葉やまわりくどい表現を使うことで表現するのが天才性というような価値観まである気がする。
もう一つ「新しい美価値」
これはもうハッキリ言って
「K-pop」だ。
男性らしくもあり
女性らしくもある
中性的な顔立ち、スタイル、化粧、服装。
新しい美価値を生み出したと思う。
宇宙的になっているのか。
地球の男らしさ、女らしさ、
どちらにも当てはまらないような美しさが
今多くの人間を魅了しているのは事実だ。
新しく日本でもヒットしているグループも
この韓国の雰囲気を真似しているように感じる
若い世代はどういう世代なのか。
ゲイやレズが表に出始めたのと同じで
ある一定の層が表に出始めている現象なのか?
そうだとするならば、その層は
「サイコパス」なのかなと、思った。
いつの時代もいたけれど、
表に出始めているのかな。
いや、もしくは
現代の象徴なのかもしれない
面と向かっては話せず
携帯で、匿名で、離れて発言をする
現代っ子が抱える気持ちの葛藤
伝えたいけど伝えられず
その想いはふつふつとより複雑に形成されていく
そして声を上げるなら顔の見えないネット。
歪んだ感情が増えているのか。
まとまってなさすぎて申し訳ないが、
生活水準が上がり
生と死を感じるシーンが減った平穏の時代。
なのに特に未来に希望も感じさせられない世の中。
熱というものが消えかけていった。
本気って?
情熱って?
今の若者たちは心の波は激しくない。
概念にとらわれてない良さもあるが、
だからこそ
「生きる」という意味や
「自分」というものの価値を探そうとしている
今までの常識や概念の根本
すべての本質とはなんだろうか。と
本能では求めているようにも見える
重力を切り離そうと
熱を捨て始めてる
でも
熱がなくて
「生きる」を知れるのだろうか
でも
知りたいのだ。
「どうして人を殺してはいけないの?」
「誰が決めたの?」
若者は大人たちに
そう問いかける。